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LAMB/ラムのlololoのネタバレレビュー・内容・結末

LAMB/ラム(2021年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

いわゆる「北欧の異形ホラー」を見たのは『ボーダー 二つの世界』と『ハッチング -孵化-』以来3作目。この独特の寒そうでジトっとした異形の雰囲気、動物とも人間とも言える異形の見た目は、北欧ならではなのか。

「ミッドサマーのA24」と言って売り出すには地味な作品、もしかしたらキリスト教とか北欧神話の知識があれば深く理解出来るんだろうか?(羊がモチーフ、アダとマリアの名前とか)

冒頭10分くらい登場人物のセリフがなくて、淡々としかしなんとなく不穏な牧場の日常風景が続く。羊もイヌも猫も人も居るのになんとなく静か。羊がみんなこっち向いてる演技とか、出産の場面とか、どうやって撮影してるんだろ。

「俺は今のままで幸せだ」って語る食卓が寒色で描かれてて、会話もポツポツで表情もほぼないから、全然幸せそうじゃない。過去に何かあったのか〜?と思ったら娘が亡くなってたのか…。そりゃひつじ頭のアダを娘の代わりにしてしまうよね。
アダを見る二人の目がどんどん優しくなるのとか、旦那の兄弟に「あれはなんだ」って聞かれて「幸せってやつだ」と答える辺りとか、静かな狂気って感じして良かった。

奥さんが殺した羊は単なる羊で、最後にいきなり出てきた羊男は羊の夫だったってことだろうか。タイミング的に、奥さんは旦那の兄弟を疑いそうな気もするけれど、あの後どうなったんだろう。物語の先が気になる映画だった。

犬は犬としての使命感が故に羊男に殺され、猫は単なる猫だったので殺されなかった……。。。
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