バス行っちゃった

GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 4Kリマスター版のバス行っちゃったのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

川井憲次の謡と街のゴミゴミ感が特に好きなのでIMAXの音響と大画面は相性最高。公開当時に劇場で見られなかったのでいい機会になりやした。

もうこれまでに色々語られてきた作品で、それなりにそうしたものに触れてきてしまったので、たとえば今回の鑑賞で素子が自分にそっくりな姿を街中で見かけたとき、整形しすぎると同じような顔になるのは端的に人間の現実に対する表現力の限界を示しているのかなとか、色やパーツの違いでなんとかマスキングしているVtuberの類似性はゆえにキャッチーだけどそこから先はいわばゴースト的なものの勝負になるから面倒そうだなあとか、あるいは個人の記憶や想いが断片的に情報化し加工され流通する現代であっても未だその過程で生じるものに一喜一憂しているのは結局ソースとなる人格が現実由来であり所属する社会性から完全に解放されることがないからでネットはまだゆるふわリベラルなんかが求める理想郷にはほど遠いのだろうなとかいった、作品と関係あるようなないようなことを考えたりしたけど、その考えとやらがどこまで自分の感想や意見だったのかわからないゴーストハック状態なので、書くこともその必要もない、なのに書かずにはおれない、みたいな。やれやれ。

あとはまあ、ぽいっちゃぽいけどやっぱり最後の門番となるのが生存本能的な目的を持たない自立戦車だとカタルシス的なものは薄まるなとか、実は起きている事件と人物が求めるものとの相性が悪いのかも知れずそれがわかっていたからプロット部分に鑑賞側の感情移入を求めていないような説明の垂れ流しが続いたのかなとかあるけど、これももうどこまでが自分なのかわからないネットの海は広大だわ状態なのでいいす。なら書かなきゃいいのにねえ。好きなんだねえ。