磨

ナチス・バスターズの磨のレビュー・感想・評価

ナチス・バスターズ(2020年製作の映画)
3.4
1941年ナチスドイツがソビエト連邦に侵攻した冬、ナチスドイツ兵士を次々と射殺する”赤い亡霊”と呼ばれた凄腕のスナイパーと、彼と行動を共にする事になったロシア兵たちによるナチス戦車部隊との戦いを描く戦争アクション。

例によって「1941」や「T-34」と同様、独ソ戦開戦直後を題材にしている。作品は違うものの同じ世界観を共有する別の場所での物語は、もはや“モスクワ攻防戦ユニバース”とでも言いたくなってくる。

監督曰く「真実のエピソードに基づいている」というが、ラストまでみているとその正体含めなんだか納得できる。

上記の他作品と比べると規模は明らかに小さい。チュドーン!ドカーン!の戦車等を使用した派手な戦闘シーンやCGを駆使した映像はなく、銃火器を使用した銃撃戦と白兵戦が中心。しかしこれはこれでなかなかの緊張感を内包。

ただ、本作はリアルなのかエンタメなのか微妙なライン。正確無比な腕前の射撃は良いとして、人物像がなんだかギャグのようで笑えてくる。あれがロシアにおけるヒーロー像だとすれば何も言わないが…。

良いところで流れるのは、仕事人とマカロニウエスタンを混ぜたようなBGM。ピンチの場面にどこからともなく現れる正義の流れ者みたいなイメージが湧いてくるいい曲だと思う…

ん??やっぱりヒーローですやん(笑)



武器も使えぬ超接近戦になれば、ロシアの徒手格闘術コマンドサンボが炸裂。あぁ、PRIDE全盛期を思い出す…(笑)
磨