おさつ

パワー・オブ・ザ・ドッグのおさつのレビュー・感想・評価

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)
3.5
びっっくりした、、面白かった、、

初めは西部の広大な自然や音楽に惹かれたものの、ちょっと退屈してた。
中盤までブロマンスものかな?独特の哀愁のある空気感が素敵だけど冗長だな〜とか。(音が不穏なのだけは気にかかってたけど)

ボケっと見ていて終盤でびっくり。
思わず見返したらしっかり伏線ありましたな、、
お父さんの評価は正しかったってことだ。
見かけの「男らしさ」には分からない強かさもあるね。

フィン、ローズ、最後は、、と、怖く見える人物が変わっていくのが面白い

偏屈で気難しい役をやらせたらカンバーバッチに勝る者はいないな。
この複雑な人物像を演じられるのはすごい。
初めは荒々しく気難しい奴の印象だったけど、音楽の演奏など教養も見え隠れする。(見返すと、はじめっからロムルスとレムスの例えをサラッと言ってたり)
スカーフと戯れるシーンには繊細さも感じる。
人物評価に関しては主観に寄りすぎてるけど、、^^;
写真教材を隠してたあたりからもマイノリティの嗜好を持ってきたであろうフィルにとって、女性は特に嫌悪の対象だったのかな。
いじめが陰湿すぎるし、
フィルには性愛か純粋な親愛か分からないけど、かけていた言葉は自分が欲しかった言葉だったのかなとか。
「男らしさ」への強迫観念を感じる。そういう時代だったんだろうな。

全く違う選択を取ったフィルとピーターだけど生まれた年が一緒なら、同じような考えをして本当に仲良くなってたかもね。
二人とも知性はあるし。
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