映画製作を思いついたのは大富豪だが、映画製作は自身のイメージアップのためとしか思っておらず、映画原作も金で買うも内容を読んですらない有様。有名な監督と俳優を起用するも凸凹トリオ。映画のアプローチもガタガタ。コンペティションは、国際映画祭のコンペティション（受賞レース）の意味もあるが、三者のコンペティション（競合）の意味もかけてある。
二人の俳優の騙しあいは面白かったが、これは映画の虚構性を皮肉っている。映画は素晴らしい理念により、監督・俳優の情熱が反映されていると、観客は思いたいが、そんなのは愚かな期待に過ぎず、自己顕示欲、虚栄心、採算性が色濃く反映された産物である。本作は映画業界の自虐ネタでもあるが、一方で、本作を視聴している観客も試しているところが悪趣味である。この悪趣味をクスリと笑えるユーモアが必要である。
ちなみに、合気道のシーンだったりに日本的モチーフが感じられたが、あまり深い意味はいのだろうか？ただ少し単調さを感じ、ところどころでやや眠くなってしまった。
