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実験室KR-13のNoAceJustYouのネタバレレビュー・内容・結末

実験室KR-13(2008年製作の映画)
1.7

このレビューはネタバレを含みます

2024/01/20鑑賞。35点。
ニック・キャノン以外は、公開当時落ちぶれた感がありつつも知名度のあるキャストが勢揃いした本作。派手さはなく、【ソウ】シリーズのようなソリッド・シチュエーション+ドンデン返しで気を衒おうとした感が拭えない。
全身に血を塗って体をスベスベにする脱出計画は【プレデター】のシュワちゃんを一瞬だけ彷彿とさせた。

〈あらすじ・ネタバレあり〉
"高時給の治験"の話を聞いて集まった4人の男女。
医療目的の治験ではなく、かつてCIAによって中断された"MKウルトラ計画"を復活させることだった。
実験の責任者・フィリップス(演. ピーター・ストーメア)は、真の目的を明かさないまま被験者たちに「フェーズ1〜4の実験をパスすることが条件」と明かし、時給31ドルの待遇に惹かれた4人は参加に同意する。

その直後フィリップスは、被験者の1人・ケリー(演. クレア・デュヴァル)の頭を撃ち抜いて部屋から去り、1発だけ弾の入った銃が投げ込まれる。

残されたトニー(演. シェー・ウィガム)、クロフォード(演. ティモシー・ハットン)、ポール(演. ニック・キャノン)の3人は、生きてこの部屋から出るためにも実験に乗るしかない。
ケリーの死により、フェーズ2が始まる。

フェーズ2:1〜33の中で最もアメリカ人に人気の数字を選ぶ。その数字に最も多い数字を選んだ者が失敗となり殺される。
→全員が同じ数字を選べば死を回避できるためどの数字を言うか口裏を合わせて7と言うことにするがポールが裏切って17と答え、最初の回答者・トニーが処刑される。

フェーズ3:世界の平均知能指数ランキングにおいて、アメリカは何位に位置しているか。
→なんとか脱出の道を探ろうとするクロフォードと実験を無事終わらせて脱出を試みようとするポール。クロフォードは天井を破壊して通気口から逃げようとするが、待ち伏せていたセキュリティに捕まって部屋に戻される。

今回の実験が初参加の科学者・ライリー(演. クロエ・セヴィニー)は、この実験がアポトーシス(=細胞死)の再現だと気付く。
多細胞生物の場合、不要になった細胞は全身を守るために自ら死を選ぶ現象のこと。
つまり、この実験は"必要であれば自分の命を投げ捨てて、他者や組織を守る潜在的な才能"の持ち主を見つけること。

クロフォードはポールに「ここで生き残った方が必ず脱出するぞ」と励ますが、ポールはクロフォードを逃がすために拳銃自殺を図ろうとする。その瞬間、セキュリティが入ってきてクロフォードを射殺し、ポールから銃を奪う。

"必要であれば自分の命を投げ捨てて、他者や組織を守る潜在的な才能"はポールが持っていたため、フィリップスは彼を生かすことにした。つまりここまで提示されてきた質問は、この部屋で極限状態を作り出すための要素でしかなかった。

ポールは、セキュリティから必死に逃げて脱出を試みるが失敗。1つの部屋に逃げ込む。
すると部屋の中でアナウンスが響く。

ーフェーズ2を開始するー。

ケリーやトニー、クロフォードと一緒にいた部屋で起きた全ての事象がフェーズ1であり、質問の数がフェーズを表すのではないことが明かされる。
国家のために命を捨てることも厭わない兵士を生み出す実験はまだ続く・・・。
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