肉浪費Xアカウント復旧無理ぽ

秘密のアンソロジーの肉浪費Xアカウント復旧無理ぽのレビュー・感想・評価

秘密のアンソロジー(2021年製作の映画)
3.4
「密」という今では不穏な言葉でもインドが紡ぎあげる「3(話)密」はそれぞれの人生において出発点となるかもしれない密

第一話 職場の女マネキンに一目惚れしてしまう密かな恋

まさにハリウッド映画『マネキン』を思い浮かべる理解不能の変態性の高い話なのだけど、人間化するようなマジカルな話ではなく、色恋皆無の孤独都会生活の"拠り所"となった「依存」ともいう関係。
やはり自由な妄想が捗っていても決して"真に身近な存在ではない"というのは「偶像崇拝」に近い信仰依存ですよね。違う某邦画でも例えさせていただにましたがw
主演の方がなんとも独特な"三枚目顔"なので、独特な妄信と雰囲気作りに超貢献しているんですよねw
でも里帰りしたら美女幼地味に結婚どうよ?モテ発動とか…おい、どこの少年漫画だよ!?ズル〜〜〜〜い!となる素敵なお話でしたw


第二話 映画館繋がりで男女がそれぞれに密かな恋心を抱くも密かな決意もそれぞれに

この短編も"雰囲気"がミソ。こちらも最下層とは言わずとも暗澹たるじめったい生活感のラブストーリーがフレンチ'sインドアニメ『ボンベイ・ローズ』の実写化のような錯覚を覚え、クラシック映画の妄想をお互いに投影するという青春ロマンスまで雰囲気がとにかくたまんないんですよね!
お互いに映画館従業員、足繁く通う映画ファンと「映画」を軸としたストーリー展開も見てるこっちも相乗効果で映画ファンとしては感情移入し易いですからね。
これもお互いに"閉塞感MAX"で実生活から抜け出す決断は、違った選択、違った価値観を与えたラストも印象的。
リアリティが凄まじかっただけに長編でも見たい!


第三話 それぞれの夫と妻に浮気され繋がりを持った"された方"男女に投げられたうきわと親密さ

夫から貰ったプレゼントの修理で浮気が発覚するという嗅覚も凄まじいけど、浮気相手の女を特定し、その夫に事実を突きつける行動力も凄まじいw
そこからW不倫&リベンジ不倫しましょ♪とは単純にはいかない"切実さ"のある短編。
お互いに夫(妻)の人間性を熟知してるから、情報の練り合わせで、その現場で不倫に至るまでを"再現映像"として再生できるなんてメンタリスト級の特殊能力者ですよ(笑)
こちらもお互いにときめきながらも、夫であること、妻であることのパーソナリティを目覚めさせ、関係修復の"一助"を果たしてしまうのが、一抹の不安を残しながらも"現実志向"なんですよねぇ。

※総括したまとめ※
この映画の"秘密の"というテーマとはいったいどういうものなのか?
"共通点"とは?「アンソロジー」として集体として"一貫性のあるメッセージ"は果たしてあるのか?
と読み図りながら見ていましたが、3話目の途中で絞れて展開(顛末)が読めてくるんですよね。
"現実に帰る前の、成長(決意)が為の「小休止(秘密)」"なのだと
そこにはやはり"別れ"の切なさも一貫としてあるのだけど、"前向き"な覚悟や決意も見て取れるニクい締め方をしているので、(幸あれ)と応援したくなるんですよねw

ただ、アンソロジーとして強烈と衝撃を与えてくれた『ただならない物語』が最高値の基準となり、内容も「秘密」づくしでタイトル挿げ替えても通じるだけに、少し物足りなく感じちゃいましたかね…