シネマスナイパーF

エターナルズのシネマスナイパーFのレビュー・感想・評価

エターナルズ(2021年製作の映画)
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登板監督が別作品でアカデミー賞を受賞し、人種だけでなくLGBTQ、障害をも意識したヒーロー達が登場していたりと、MCUへ大きな旋風を巻き起こすことは確約されている作品ですが、やはり一番の見所はマブリーでしょうよ

ギルガメッシュマブリー
しっかりと拳で闘っていた!
守護者として、アンジー演じるセナの側に居続ける陽気な温厚者
ニコニコでパイを焼くあの笑顔
いやあ…マブリーの可愛さ全振りでした
スタローン版悪人伝早く観たいわね

偏愛感想はここまでにします


10人いるのに全員を覚えて帰らせるってすごいよな
かなりタイトで限られた時間の中、正直テンポがいいとは言えない話運びだったのに、見事にまとめ上げていた
ボリウッドスターキンゴ最高だし、マッカリは究極のスピードキャラで超かっこよかった
そしてアンジーは、スター性を殺しすぎず、でも存在感を出しすぎない見事な仕事


伝えたいことが非常にはっきりしていて気持ちが良かった
人類最高!地球大好き!これが全くブレない
ソーまで小僧扱いな、これまでで一番の上位種族でありながら、笑ってしまうほどに人間的な連中だった
人類を導くレベルの存在がメインの映画って一体どんな敵相手にすんねんと思ってたら、地球人類好きになっちまったから上司に盾突くわっていう話でビックリ
でもなるほど確かに、地球人類を見守り続けてきた存在を描くのならそのやり方はありだし、自然光を大事にする監督の映像アプローチに必然性が生まれる

みんな違ってみんないいをこれでもかと押し出してくることで、最上位種族からの説教臭さは相殺された
多様性多様性多様性!!の方が説教臭いと感じる人がいてもおかしくないだろうし多分ウケてない層はそこがちょっと嫌なのかもしれないな
確かに、性だ障害だ人種だ、やりすぎ感はあるな
ただ、やりすぎポリコレみたいな嫌さは無く、ファストスが広島で絶望しているところと、一番ヒロイックなイカリスが変にスカした都合のいい野郎として終わっていったところが心を中和してくれた
ソーのやさぐれとかスタークのPTSDともまた違った完全にメンタルやられちゃってるヒーローと、理由づけがあるとはいえ聴覚障害のあるヒーローは、個人的には素晴らしい試み

気になったのは、説明があまりにも丁寧に独立した説明すぎるところ
アリシェムさん、丁寧に一気に全部喋ってくれたよ
イカリス、含みのある台詞の直後に種明かし回想をイチから百まで終わらせてしまったよ
なんだろう…わかりやすいし、話が早くて助かるは助かるんだけども、滅茶苦茶説明なんだよな…
イカリスもやったらやったで泣き叫んでるしなんやねんって思った
結局ディヴィアンツは数世紀ぶりにどっから湧いてきたんだよ…てか普通に可愛そうな連中だよなディヴィアンツ


MCUをぶっ壊しに来て我々の心をガッチリと掴んだシャン・チーの次にまたこんな思い切りすぎた映画がやってくるなんて、想像つかなかった
ポストクレジットの情報の濃さがやばい
スプライト、お前は普通に見た目通りガキだよ