きた

イニシェリン島の精霊のきたのネタバレレビュー・内容・結末

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

大学に入ったばかりのころ「この発表の準備では楽しく話してたけど終わったらもう誰とも話す気はないから」って言って実際にその後誰とも話してなかった人を思い出した。

関係の浅い人だったらああそうなので終われるんだけどもうずっと仲良くしてる人だったら受け入れられるのかな…と怖くなった。おじいさんが主人公のピンチに馬車に乗せたり肩を抱いたりするの、あそこで無視して行ってしまうより100倍残酷だと思う。緊急事態には助けるけど日常では関わりたくないって、なんかこう振ったのに優しくしてくる女の人みたいな…笑
そう考えると主人公ずっと片想いしてるみたいだな。あの警官と話してるところに割っていくところ「なんでそんな嫌な奴とは仲良くして俺とは話してくれないんだよう!」って感じだった。相手おじいさんだけど。

予想よりずっと遠いところまで、もう後戻りできないところまで2人はたどり着いて、海の向こうの本土を見てる。あっちの戦争もはたから見たら「もうやめたら」っていうところまでいっても引き返せないのは、当事者たちの気持ちがあるラインを超えてしまったということなんだろうな。

それにしてもイニシェリン島美しい…。日没数時間前の夕暮れのブルーアワー?ああいう美しい時間はなぜ都会には出現しないのと思ったけど街に明かりが多すぎるんだろうな。
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