遺伝子ゲットだぜ！
ハルコンネンにより、父を殺されたポールは、母と共にフレメンたちに匿われる。そこで予言通りチャニと惹かれ合いつつ、フレメンたちに救世主と崇められ、彼らのリーダーとなっていくが…
ドゥニ・ヴィルヌーヴ版「デューン」は三部作の予定だそうで、本作は2作目。確かに思いっきり次に続く感じで終わってまして、早くも最終章が待ちきれない！ということで、最高に面白かったです！
「スターウォーズ」のような世界観に、「風の谷のナウシカ」に出てくるような生物が登場する「デューン」。まず本作をしっかり堪能するためには、1作目で設定やら人間関係やらをうっすらでも把握する必要があります。特に女性集団「ベネ・ゲセリット」はかなり厄介な存在で、その目的は「クイサッツ・ハデラック」という救世主を生み出すこと。そのために皇帝を始め、各地の権力者との間に子供を作り、あらゆる事態を想定して救世主候補を仕込み、じっと時を待つ。男たちが一生懸命地道に剣を振るう中、狗巻棘のように言葉一つで周囲の人間をひれ伏させるパワーを持つ最強の魔女集団です。1作目では教祖様ことシャーロット・ランプリング様のお力が圧倒的に見えましたが、本作でポールの母ジェシカが覚醒。息子も引いてしまうほどの立派な教母様になられました。怖。
ということで、このジャンルでは珍しい気がする女性が強いSFです。世界を支配しているのは皇帝ではなく、ベネ・ゲセリット。ちょっと迫力ありすぎな女性陣に圧倒される中、唯一毛色が違うチャニに癒される。裏がなくて、素直で良い子…！ポールいわく「いつかわかってくれる」らしいですが、個人的にわからないままでいてほしい。
