裏店の⻑屋で筆づくりの内職をして糊口をしのぐ浪人・小谷善左エ門は、同じ⻑屋に住む船頭の吉蔵から、一緒に暮らすお峯の様子を見張るように頼まれていた。元は船宿の女将と抱え船頭だった 2 人は、密通のうえ駆け落ちしてここで隠れるように暮らし始めたものの、やがてお峯は退屈な日々に虚しさを感じ始める。気晴らしのため川向こうへと架かる橋を渡ってみたい...との思いに駆られるお峯と、居場所が露見することを危惧して「橋を渡るな」と厳命する吉蔵。すきま風が吹き始めた 2 人の様子を、善左エ門はかつての自分と、自らの手に掛けてしまった妻の姿に重ねあわせて見守っていたのだが...。覚悟を決めたお峯、暴走する吉蔵、心の叫びを上げる善左エ門。橋の袂で3人の切ない思いが交錯する。
幕末の京都。そこは尊皇攘夷を叫ぶ⻑州や薩摩脱藩志⼠が、新撰組や⾒廻り組と⾎で⾎を洗う抗争を繰り返していた。そんな中、⻑州を脱藩した清川多⼗郎は、かつての尊皇攘夷の夢もどこへやら、⽇々の糧を…
>>続きを読む吉良邸討ち入りに参加した赤穂四十七士でありながら、ただひとり、切腹をせず生き残った寺坂吉右衛門と、討ち入りの前日に逃亡した瀬尾孫左衛門。浪士の十七回忌法要が控える中、生き残ったふたりの男に…
>>続きを読む江戸勤番を終え九州・豊後関前藩に三年ぶりに戻った坂崎磐音と幼馴染の小林琴平、河井慎之輔。三人は同じ 道場に通う修行仲間であり、琴平の妹・舞は慎之輔に嫁いでいたため二人は兄弟でもあった。また…
>>続きを読む寺井家の一人娘・以登は、藩内随一の剣士と噂される江口孫四郎に恋心を抱く。しかし、以登には決められた相手があり、孫四郎もまた上士の家の婿となる日が迫っていた。孫四郎への想いを断ち切る以登だっ…
>>続きを読む長谷川平蔵が若かりし頃に世話になった居酒屋の娘・おまさが密偵になりたいと申し出て来る。平蔵はその願いを退けるが、おまさは独断で平蔵が探す盗賊・鷺原の九平、凶賊・網切の甚五郎の探索に乗り出す…
>>続きを読む©「殺すな」時代劇パートナーズ