10000lyfhさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

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チャイナタウン(1974年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

1930年代 LA、水利権をめぐる腐敗が背景のノワール。終わってみれば黒幕は 1人、全部そいつ(およびその手下)の仕業だが、そいつと「複雑な関係」(ハリウッド映画としてはタブーの領域で、人によっては不>>続きを読む

ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

カリフォルニアのレイドバックデュードを探偵役に据えたミステリコメディ。ミステリとしては、数グループの思惑入り乱れに偶発事故も重なり複雑なプロットと、およそ探偵らしからぬキャラの主人公デュードとそのボウ>>続きを読む

The Witch/魔女(2018年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

ロボトミーを受け魔女的な存在となった少女の物語。イントロの凄惨な大量殺人現場、序盤のファミリー & BFF ドラマ、中盤の謎にいろんなやつらにつきまとわれるサスペンス調、終盤の派手なアクション劇、と全>>続きを読む

アンダルシアの犬(1928年製作の映画)

2.5

ショックヴァリュー映像をフィーチャーしたシュルレアリスム短編映画。カップルの関係が一応のテーマで、「8年後」「16年前」など、ストーリー性を示唆するサブタイトルはあるものの、明瞭なストーリーをオーディ>>続きを読む

トレインスポッティング(1996年製作の映画)

4.5

エディンバラのヘロイン中毒者を含む 5人の若者の群像劇。作風的に、1970年代から 80年代のイギリスでパンクやニューウェイヴロックが担っていた、若者の苛立ちの受け皿としての役割を受け継ぎマテリアリズ>>続きを読む

アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

大学進学を控え、地元での最後の夜を迎えた主人公 2人と友人たち、それぞれのワンナイトドラマ。一夜明けて、大学進学に対し意欲的だったスティーヴが地元に残り、迷いのあったカートが旅立ち、そして彼らを含む主>>続きを読む

バトル・ロワイアル(2000年製作の映画)

3.5

新法のもと、孤島に隔離された 1クラスの中学生同士の、生き残りをかけた死闘。アイディア一発勝負作品ながら、主に 3つの集団の形成過程、各集団の特性の描き分け、集団内部や集団間または一匹狼キャラとのイン>>続きを読む

ディア・ハンター(1978年製作の映画)

2.5

ヴェトナム戦争で三者三様に心身の傷を負った 3人の友人たちと、彼らを取り巻く人々との人間模様。結婚式と鹿狩りを中心とした出征前、戦場、復員後、の 3部構成で、それぞれ映画の基調が対照的に大きく異なる。>>続きを読む

リオ・グランデの砦(1950年製作の映画)

2.0

フォード騎兵隊三部作の第3作、先住民との奇襲の応戦の中での家族ドラマ。端的に、面白くなかった。「息子に任務をまっとうさせる」と言ったかと思うと危険な任務からはずしたり、殺人犯タイラーをヒーローに仕立て>>続きを読む

欲望という名の電車(1951年製作の映画)

2.0

対照的なキャラの男女 2人の対立を中心に、階級、夫婦関係、精神障害といった多くのテーマを含んだ人間検証ドラマ。原作の脚本(未読)に忠実で、映画フォーマットに落とし込まれているが、舞台上演をそのまま映画>>続きを読む

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

4.0

出会って、熱くなって、対立して、それぞれの道を行くラヴストーリー。日常生活(セックスを含む)を切り取った、時には断続的なシーンの連なりが、関係性の推移という物語の骨格を浮かび上がらせ(例えば、アデルの>>続きを読む

サテリコン(1969年製作の映画)

5.0

帝政ローマを舞台にした 2人の若者のロードムーヴィ。美少年争奪、暴飲暴食、奴隷船など、区切り方にもよるがおおよそ 7つの、退廃に彩られたエピソードが連なる。フェリーニが、先行する傑作群を通じて培った技>>続きを読む

もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

過去の人生に不満足な老いた高校の用務員が、実在しない理想の女性の視点で、美化した過去を回想する、叙述トリックに基づく映画。老いた用務員が若き男性主人公ジェイクと同一人物であることは早い段階で推測できる>>続きを読む

モンキー・ビジネス(1952年製作の映画)

3.5

スクリューボールコメディ(ナンセンス要素もあるドタバタ喜劇ロムコムと認識)最後の傑作の 1つ。薬で若年化したという設定の元、大人たちに子供遊びをさせるドタバタがくだらな過ぎて爆笑。夫の心ここにあらずに>>続きを読む

真昼の決闘(1952年製作の映画)

3.0

結婚を機に退職し町を去る予定だった保安官(ゲイリークーパー)が、急遽、戻ってくると判明した無法者と、正午に対峙する前後の約 1時間半を描くリアルタイム西部劇。映画の尺と映画中の世界の経過時間がほぼ一致>>続きを読む

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

3.5

第二次大戦後 NY のマフィア抗争と家族ドラマ。私としては、特に登場人物に感情移入することもなく、抗争と家族ドラマを客観的に眺めていたが、内容的に興味なくとも、映画のあまりの完成度の高さに引きこまれた>>続きを読む

CUBE(1997年製作の映画)

1.5

謎の立方体小部屋クラスタに閉じ込められた数人のグループの脱出劇。本作の面白味は、「誰が」と「何の目的で」の説明が、終わってもほぼ皆無である、不条理なシチュエーションそれ自体にある(第3作で説明されると>>続きを読む

12モンキーズ(1995年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

バイオテロによるパンデミック後のポストアポカリプスなディストピア起点のタイムトラヴェルもの。地球環境破壊への警鐘というテーマも含んではいるが、基本、2035年のわちゃわちゃしたテクノロジーや、ブルース>>続きを読む

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

2.0

愛車と愛犬を奪われた元殺し屋ジョン・ウィック(キアヌ)の復讐劇。序盤の御膳立て以降は、ずーーーーーっとウィック対マフィアのアクションシーンの連続で、キアヌの PV のよう。この種のテーマ的にシンプルな>>続きを読む

望郷(1937年製作の映画)

2.0

迷宮都市アルジェのカスバに潜伏中のフランス人悪党ペペルモコが、一目惚れしたパリの女性への恋慕と望郷の思いから、逮捕されるに至る話。端的に、つまらなかった。ストーリーと人物造形が弱い。長編には乏しい内容>>続きを読む

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

2.5

幼馴染のアラサーストレート男性 2人の間に芽生えた恋。そのトリガーが、学生映画出演時の演技キスとは、大人ではちょっとなさそうな設定。手持ちカメラ主体の映像、いつものドランの安定の美しさと臨場感があるが>>続きを読む

風と共に去りぬ(1939年製作の映画)

1.5

南北戦争前後の激変期の南部を生きた女性の肖像。

個人的に、魅力を感じにくい映画。まず、人物たちに好感が持てず、感情移入もできない。何より、主人公スカーレットが人間としてひどい。嘘つき/嘘泣き/看護師
>>続きを読む

(500)日のサマー(2009年製作の映画)

3.0

カジュアルデイターとシリアスリレーションシップ指向者とのミスマッチロムコム。現実には米国都市部ジェン Y あるあるだが、ピンポイントで正面から描いた映画はあまり無さそうで、その点で意欲作だし、ヒット要>>続きを読む

血を吸うカメラ(1960年製作の映画)

3.5

自分鑑賞用のスナッフフィルムを撮ることに取り憑かれた映画カメラマンの肖像。様々な観点から、映画を本格的にメタ的に捉えた、初の映画ではないか。まず、映画撮影シーンのある映画、少なくともある程度以上知られ>>続きを読む

インターステラー(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

地球で農作物ができなくなりつつある近未来、NASA の居住可能惑星探索の極秘プロジェクトに参加した宇宙飛行士たちの、時空を超えた旅。私にとってノーラン作品の魅力は、何らかの形態での「遥か彼方への旅」な>>続きを読む

ゲームの規則(1939年製作の映画)

2.5

1930年代フランス上流階級(及びその使用人もだが、誤認はあっても実際には階級ラインは横断しない)の既婚者恋愛ネットワーク(登場人物の言及によれば、「ゲームの規則」とは、人妻と駆け落ちする際に、人妻の>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.5

格調高い系 80年代風「一夏の恋」物語。格調高さは、アッパーミドル知識階級ヨーロッパ人家族というお膳立てに加え、脚本で参画のジェームズアイヴォリーの影響が大きそうだ。2人で郵便局行くシーンや、ティモシ>>続きを読む

コンテイジョン(2011年製作の映画)

4.0

パンデミックをリアルにシミュレーションした群像劇。それぞれほぼ独立したストーリーを持つメインキャラ 6人(医師 4人、一般人、トリックスター)の視点で背景としてのパンデミックを客観的に浮かび上がらせ、>>続きを読む

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

3.0

1990年代アメリカのインディペンデント映画の 1つの潮流だった「スモールタウンあるある映画」を代表する佳作。本作を特徴づけるのは、若き日のディカプリオ演ずる知的障害を持つ 17歳の少年だろうが、メイ>>続きを読む

ノーカントリー(2007年製作の映画)

3.5

典型的なコーエン兄弟のオフビートクライムスリラー。ハビエル・バルデム演じる殺し屋の奇妙さを伴う凶悪さが圧巻で、最大の見どころ。そして、全編に漂う荒涼で殺伐とした雰囲気を堪能する。物語の発端となる、麻薬>>続きを読む

さすらい(1975年製作の映画)

2.0

ロードムーヴィトリロジーその3。成り行きで 2人の男がトラックでダラダラと旅をし、愛やセックスや孤独を語る。贅沢な時間と言えばそうなのだろうが、自分にはスローペースも話題も合わなかった。主人公は前 2>>続きを読む

真夏の夜のジャズ 4K(1959年製作の映画)

4.0

1958年の第5回ニューポート・ジャズ・フェスティバルの記録。いろいろといまいちポイントはあるが、一つの音楽フェスを総括する映画として金字塔作品。本作成功要因としては、まずなんと言っても、当時ジャンル>>続きを読む

夜と霧(1955年製作の映画)

4.0

アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所のドキュメンタリ。制作時点での現地の映像を見ると、戦後わずか 11年での施設の風化、廃墟化ぶりに驚かされ、起こったことを風化させまいというレネの熱い思いを感じる。>>続きを読む

#生きている(2020年製作の映画)

2.5

ドローンやソーシャルメディアを取り込んで 21世紀にアプデされたゾンビ映画。ストーリー面で、ありがち/ご都合主義/ネタ切れ引き延ばしなど弱さがあるが、それ以外の点では、よくも悪くも欧米的にスタイリッシ>>続きを読む

フランケンシュタイン(1931年製作の映画)

1.5

自らの手で生命/人間を創造することに取りつかれた科学者とそのアウトプットのモンスターの話。ホラー映画というよりは、人の手によって(後に大戦後は特に放射能によって)産み出され、そして人の手に負えなくなる>>続きを読む

インセプション(2010年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

共有され階層化された夢の中で、潜在意識から情報を盗んだり(エクストラクト)、新たな考えを植え付けたり(インセプション)。各階層(現実のフライト; 夢1:雨のLA; 夢2:ホテル; 夢3:雪原の病院; >>続きを読む