とらキチさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

とらキチ

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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.6

ゴッドウィンやマックス、ダンカン、アルフィーといった“男たち”言い換えれば、意識的に或いは無意識のうちに形作られ出来上がっていった“男性優位の社会”と対峙し、鮮やかに軽やかに乗り越え、時には利用すらし>>続きを読む

アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

3.7

往年の東映スーパー戦隊系の特撮魂を感じさせてくれる造型で個人的に強く印象に残るヴィラン“ブラックマンタ”。前作では中途半端な感じで終わってしまっていたけど、今回は文字通りの“魔改造”を受けて復活!前よ>>続きを読む

ダーティハリー5(1988年製作の映画)

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シリーズ5作目。
1作目「ダーティーハリー」から17年。ハリー・キャラハンもさすがに初老の風情。毎度のごとくS&W M29から放たれる.44マグナムも唸るが、今作では捕鯨銃のモリが悪者を貫く!
若き日
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ダーティハリー4(1983年製作の映画)

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“ダーティーハリー”と言えば、.44マグナム弾とそれを発射するS&W M29 6.5インチモデル。その強力な.44マグナム弾を発射できる世界初の自動拳銃“.44オートマグ”、しかも大柄なイーストウッド>>続きを読む

ダーティハリー3(1976年製作の映画)

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シリーズを通してハリーの相棒はマイノリティが勤めてきた。メキシコ系、アフリカ系、中国系だったりと。そして今作では当時、社会進出におけるマイノリティだった女性が相棒に。女性が戦闘機パイロットに迄なる現代>>続きを読む

ダーティハリー2(1973年製作の映画)

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イーストウッド御大がスゴいのは、前作「ダーティーハリー」で勝手について、一人歩きしてしまった“ハリー・キャラハン”と自身のイメージを、次作となる今作で早くも明確に否定してみせた事。イーストウッド御大の>>続きを読む

ダーティハリー(1971年製作の映画)

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35mmフィルム上映『ワーナー・ブラザース 35ミリ・フィルム・セッションズ』にて鑑賞。
令和の世に、この作品をスクリーンで、しかも35mmフィルム上映で観れるなんて!
やっぱりイーストウッド御大の一
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ヴァル・キルマー/映画に⼈⽣を捧げた男(2021年製作の映画)

4.0

【A24の知られざる映画たち】
俳優ヴァル・キルマーが自身の人生を振り返ったドキュメンタリー。
世代というか、裕福な家庭だった故か、幼少期から撮り溜められた映像素材の物量が半端ない!そして俳優として活
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わたしは金正男を殺してない(2020年製作の映画)

3.8

劇場公開時鑑賞しましたがNHK「BS世界のドキュメンタリー」にてOAされていたものを再鑑賞再レビュー。
北朝鮮の朝鮮労働党委員長・金正恩の兄である金正男暗殺事件の真相に迫るドキュメンタリー。
劇場公開
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ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

3.9

前日鑑賞したユルユルな南北朝鮮融和ファンタジーコメディ作品とは180°違う、あまりに酷い北朝鮮の実態に追ったドキュメンタリー。
北朝鮮から韓国に亡命しようとする家族と、彼らに協力する人々に密着する。
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宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきました(2022年製作の映画)

4.3

朝鮮半島を南北分断する軍事境界線で巻き起こる、宝くじを巡る騒動。
某有名ドラマをパロった、ふざけた邦題に、「こ、これは…」と躊躇したけど、観に行って大正解!(ちなみに本家ドラマは観てませんが💦)まさに
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ベスト・オブ・エネミーズ ~価値ある闘い~(2019年製作の映画)

4.2

1971年夏の南部ノースカロライナ州ダーラム。人種差別が叫ばれる中、公民権運動家のアン・アトウォーターとKKKの支部長C.P.エリスが、学校統合に関する討論会で共同議長を務める事となる…
人間の持つ二
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ティル(2022年製作の映画)

4.1

シネフィルとして有名なバラク・オバマ元米大統領が“2022年”のお気に入り映画として挙げていた作品。この作品に限らず、何故日本の映画配給会社は“米国における黒人差別”をテーマにした作品を積極的に配給し>>続きを読む

ナポレオン(2023年製作の映画)

3.3

まるで最近のNHKの大河ドラマのよう。
フランス革命からのナポレオンの人生を描くのにこの尺ではさすがに短かったか、それぞれのエピソードがあっさりと終わってしまっていた印象。そしてナポレオンの人生にジョ
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囚われし者 ボーラー(2023年製作の映画)

4.6

2021年に日本でも一般劇場公開されたタミル作品「囚人ディリ」のヒンディー版リメイク作品。完全無敵無双の主人公を「RRR」ラーマの父親役のアジャイ・デーヴガンが演じている。
「囚人ディリ」では、主人公
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ガルギ 正義の女神(2022年製作の映画)

4.7

第5回インド大映画祭 ④
学校教師ガルギの父親が仕事中に遭遇した事件で逮捕されてしまう。その日からガルギの日常は一変し、父にかけられた恥ずべき容疑を晴らそうと東奔西走するのだが…
個人的には今回のイン
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サーカス(2022年製作の映画)

3.4

第5回インド大映画祭 ③
「人格形成は環境から」という持論を持っていた孤児院経営者が、孤児である2組の双子の赤子を入れ替え、富豪の家とサーカス団長の家に養子に出した。彼らはそれぞれロイ、ジョイと名付け
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チャトラパティ(2005年製作の映画)

4.5

創造神S・S・ラージャマウリ監督とプラバースが初めて組んだ作品。
“主演のプラバースをスーパーヒーローとして確立させることだけ”が主眼の作品。
スリランカでタミル難民として暮らしていた異母兄弟のシヴァ
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ジャイ・ビーム -万歳ビームラーオ/ジャイ・ビーム(2021年製作の映画)

4.2

第5回インド大映画祭 ②
インド国内のカーストや少数民族に対する差別をテーマにした法廷ドラマ。
これはインドに限らず日本もそうだし全世界的に言える事なのだけど、“土地所有”という概念が希薄な非定住民族
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ラストファーマー -最後の農夫/ラストファーマー(2021年製作の映画)

4.0

第5回インド大映画祭 ①
農業映画。割とガチめの。
開発のため土地を売り、離農していく者がほとんどのムラでただ1人、耕作に励む老人。だが、国鳥であるクジャクを殺したという濡れ衣を着せられ拘留されてしま
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リアリティ(2023年製作の映画)

3.8

2017年、当時のトランプ政権を揺るがす疑惑に関する情報をリークした女性が、FBI捜査官から受けた尋問の録音記録をセリフとして書き起こし忠実に再現した、まるでドキュメンタリーのような異色のサスペンスド>>続きを読む

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.5

公開から20年経っているとは思えないほどの普遍性を備えたモラトリアム映画。
ソーラ・バーチ演じるイーニドの拗らせっぷりがヤバ過ぎるしイタ過ぎる。それに対してスカヨハ演じるレベッカなんて、最初は年相応な
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.6

まさか、またもやニャンコ😺映画だったとは…😅

“キャプテン・マーベル”がMCU随一のチートキャラ故にドラマ造りの為のあの“入れ替わり”ギミックには納得だったけど、そもそもD+の配信ドラマを見ていない
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狂わせたいの(1997年製作の映画)

-

終電に乗り遅れたサラリーマンが遭遇体験する悪夢のような一夜。中々な世界観の不条理コメディ。
DVDをプレイヤーに入れて再生させると、まるで往年のAV作品かの如く“ビデ倫審査済”のテロップが出てきて、い
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唄う六人の女(2023年製作の映画)

3.6

“唄う女”たちの美しさ妖艶さ不気味さのファンタジー感と、山田孝之のゲスなリアル感の対比がとても良かった。ただ、そこに加わる竹野内豊のイイ意味も悪い意味も含む“浮世離れ”したお芝居で、アガる時もあったし>>続きを読む

悪魔の追跡 4Kデジタル・リマスター版(1975年製作の映画)

3.7

キャンピングカーで休暇に出かけた二組の夫婦が、悪魔崇拝カルト集団の儀式を偶然見かけてしまい、彼らに執拗に追われる羽目になってしまう…
という、“悪魔崇拝”のオカルトにカーアクションの要素まで加わった魅
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(1975年製作の映画)

3.9

アミターブ・バッチャン主演、インド映画のクラシック作品。
大筋としては、盗賊団から村を守るために雇われた2人のアウトローの戦いを描いた“荒野の7人”“用心棒”プロットなインド版“西部劇”。204分とい
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サイラー ナラシムハー・レッディ 偉大なる反逆者(2019年製作の映画)

5.0

「熱風!!南インド映画の世界」②
サイラー!サイラー!
サイラー ナラシムハー・レッディ!
19世紀、インド征服を目論むイギリスと戦った領主ナラシムハー・レッディを描いたBe Proud of Ind
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プシュパ 覚醒(2021年製作の映画)

4.8

「熱風!!南インド映画の世界」①
実に南インドらしくて熱い!熱すぎてヤケドしそうなほどの大作。
テルグ語作やタミル語作品ではよくある“極道モノ”“ギャングスタ成り上がりモノ”。
スクマール監督の前作「
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

4.5

予告編を見たときから「コレは絶対に面白い!」とずっと注目していた作品。期待に違わず面白かった!
基本的にはいわゆる“ナーメテーター”系のバイオレンスアクション作品なんだけど、そこに“マカロニウエスタン
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.6

全体的にスタイリッシュな映像表現でシャレオツな雰囲気が漂っていたが、よくよく考えると、いろいろとツッコミどころがあった作品。
そのツッコミどころはストーリー前半の狙撃シーンに主に凝縮される。おそらく硝
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ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

4.9

64歳で、キューバ🇨🇺〜フロリダ・キーウエスト🇺🇸間のフロリダ海峡を泳いで渡るという偉業を成し遂げたスイマー、ダイアナ・ナイアドの実話を元にした作品。
物語冒頭の「The Sound of Silen
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.9

白人にとっての“不都合な真実”てんこ盛り。
恥ずかしながら今作のメインテーマとして取り上げられたオセージ族の悲劇、連続怪死事件については全然知らなかったけど、“KKK”や、合衆国史上最悪の事件と称され
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.5

今更ながらの鑑賞。逆にこんな時期まで上映してくれていて感謝。むしろ2度目3度目鑑賞の人向けのロングランなのでしょうか?
二重?三重?の“入れ子構造”で「あゝ、やっぱりウェス・アンダーソンだねぇ…」と言
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シアター・キャンプ(2023年製作の映画)

4.0

夏休みに開催される合宿形式の演劇教室“シアター・キャンプ”の存続をかけて新作ミュージカルの上演に挑む人々の奮闘をモキュメンタリー形式で描いたコメディドラマ。
演出、音楽、ダンス、衣装、舞台技術それぞれ
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オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

3.3

全体的にシャレオツな雰囲気“だけ”は漂っていた作品。
イギリスの諜報機関・MI6の敏腕エージェント、オーソン・フォーチュンが、100億ドルで闇取引される危険なブツ“ハンドル”の追跡、回収する任務を依頼
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