労働者への優しい眼差し。現実の狭間で。昔の日本映画みたい。義理人情。母が身を落として、説得しにいくところとか。ネットリテラシーがないと受付すらしてくれない役所の人間たち。親切にしようとする職員は前例を>>続きを読む
ガル・ガドットが美しい。
設定が第一次世界大戦というのも、良かった。美術もさることながら、女性の社会参画すらタブー視された時代にあのコメディ演出は痛快!ローマの休日的なお姫様カルチャー・ギャップもあっ>>続きを読む
ノーランのバランス感覚で戦争映画やるとこうなるよね!
音響最高。トム・ハーディも最高。スピット・ファイアによる戦闘シーンは実物ならではの迫力に満ちている。
白兵戦とボートの話は実話ならではの、理不尽さ>>続きを読む
ヨンドゥ、ありがとうな。
Cat Stevensってみんな好きなんだね。
泣くでしょ。
ジャームッシュは生活という概念の庇護者だ。事物なくして概念はない。淡々と過ぎていく日々にも何らかの楽しみがあって。生きていることには曖昧なものがない。それ故に力強い。瑣末なことに振り回されたり、自己の>>続きを読む
異次元の同調感覚。イヤホン聴いて踊り出したくなるやつ。ここまで、自在に動いて表現できたら最高だよね。シンクロしていく快感に浸れる稀有な体感、新鮮。
ストーリーはアナクロな銀行強盗。イヤホンから漏れる音>>続きを読む
親父がひたすら闇落ちしていく、不穏な映画だが、娘のためを思ってすることが悉く裏目に出て、彼女を傷つけるという痛々しさ。ルーマニアの治安の悪さ、野犬の多さに閉塞感。国外へ脱出することへの憧憬を子どもに託>>続きを読む
率直に言うと、ミステリーの皮を被ったコメディ。割礼されたユダヤ人の本性。
現代的。明け透けもなく全部曝け出すことが良いとされる世界になりつつある。
モラルのない人物に見えるが、実際の人間というのは善悪>>続きを読む
ホワイト・トラッシュ達のリアル。
ジョーの殺し屋としてのスキルとかは全く描かれてなくて、アクションシーンは皆無。どちらかっていうと、家族の内ゲバを描いている。確かに息子はいい奴かもしれないけど、人とし>>続きを読む
中年女性の性的倒錯。
男は、軽蔑し、冷たい言葉を放ち去る。
女は懇願する。男は暗い欲望に火がつく。
元々は優しいはずの男の内面に潜む狂気を引き出す、異常な女。なのに交渉に及ぼうとすると吐いたり、不感>>続きを読む
過保護なステージママかと思いきや、自由奔放に生きる女とその娘の話。ユペール演じる母親は、アーティスト気取りで家に戻ってきて娘を被写体にしたところ、娘が思った以上に注目を集めることに。母は娘により過剰な>>続きを読む
70年代の雰囲気の再現。映画のトーンも、最後のアクションシーン以外は結構渋い。
身体を張ったギャグを連発し、馬鹿丸出しのライアン・ゴスリングに萌える。裏声リアクションが耳に残りました。「ブルーバレンタ>>続きを読む
寓話的、時間配分が独特。この間こそレフンの醍醐味。ルビーが屍姦するシーンは、レフン曰く、ネクロフィリア的趣向は、今日のSNSに浸る傾向と重なる。画像で一方的に配信される情報。そこには血が通っていないが>>続きを読む
百合映画でした。
ゴシックホラーかと思うような、過剰なセットも素晴らしかった。
ジメジメしてない、カラッとしてる。
そこがこの映画のいいところ。
拷問シーンは激しいが、詐欺師のハ・ジョンウは最後まで自>>続きを読む
切ない。なんとなく噛み合わないふたり。
建築家としての理想と現実の折り合いをつけられない男。男を夢想家だと叱咤し、行動を促すバンドの広報をする女。愛してるといいながら、買い物の時の、少しワガママで、雑>>続きを読む
父と娘、世代間のギャップがある。
娘はバリバリのキャリアウーマンで、優秀である。ただしその実生活はパーティーやドラッグ、アブノーマルな性行為だったりして、見ていて楽しそうには見えない。
普段の父は、孤>>続きを読む
ヤンヤンの視点は、超然としている。誰からも理解されないが、誰よりも理解している。芸術の化身として。
意識のないお婆さんに話しかける言葉は全て登場人物の鏡となる。ブーメラン。
NJの失われた時間は戻>>続きを読む
視覚的ドラッグ映画。
取って付けたようなホグワーツみたいな魔法学校。一気に飛び級してしまう天才カンバーバッチ。ボスとの対決もジョジョ第5部的な感じ。マッツの無駄遣い感がすごく、別にマッツじゃなくてもい>>続きを読む
これは男女間の断絶の話だ。
旦那は事件を追求していくけれど、妻を思ってのことではない。彼自身の尊厳が傷付けられたからだ。心身ともに傷付いた彼女をさらに傷つけるという残酷さ。
疑心暗鬼がひとを変える。同>>続きを読む
良くも悪くも、信仰をテーマにしているメルギブ印の映画。主人公は、苦痛や逆境への耐性が強く、もうドMとしか言いようがない。
前半のフニャフニャした坊やのアンドリューの白痴的な笑みや、ともすれば痛いヤツの>>続きを読む
誰も感情を爆発はさせない。
奥行きのある人物の捉え方は、そこにある空気や風すらも感じさせる。
けれど、少しずつ感情のズレが発生する。一度繋がった電話は、妻の想像力を掻き立てる。妻の小説を読んだ夫は、>>続きを読む
凄まじい。自分の村に移動するホロコースト、Einsatzgruppenがやってくる。パルチザンに憧れた少年が、キャンプに置き去りにされ少女と出会う。森で一晩過ごし戻ると…爆撃の火薬の量も凄まじいけれど>>続きを読む
老境のローガン。号泣。
冒頭五分で、希望が全く潰えたことを知る。
老眼鏡をかけるローガン、仲代達矢かよ。そして寛容さを失ってしまったのはあまりにも心に傷を負ってしまったから。マッド・マックスに匹敵する>>続きを読む
映像の美しさ、演出の不穏さがすごい。ワンカットで奥行きを駆使した演出は、小津の静謐さと、溝口の大胆さを兼ね備えてるとかいうとシネフィルっぽいけど。カメラワークが本当にいい。キスシーンの暗闇、討ち入りの>>続きを読む
テロリスト側の視点。パレスチナの若者の行き場のなさ。パッケージ化され形骸化したテロ。ビデオ屋に並ぶのは殉教者と密告者。全てが並列になり、何のためにやるかというと、自身の心に囚われているか、イデオロギー>>続きを読む
革命に命を掛け、テロを遂行したものが、彼の命を救うよう懇願し、負の連鎖を止めようとする姿に涙するしかない。
前半の逃走劇の怖さ。一夜にして地獄と化す。
グルジアン・ブルースが無骨で乾いてて、
涙を誘っ>>続きを読む
シャーリーズ・セロンはすごい女優だ。この汚れ役、つらい、つら過ぎる。
突然、昔の彼から連絡が来て、年甲斐もなく、ラブロマンスを期待する結婚適齢期のメイビス。現在の自分を肯定できないからだ。美貌と知性>>続きを読む
アンゲロプロス作品の中でも、最も希望のある物語。
死を前にした詩人アレクサンドロスとアルバニアからの不法移民の子どもが過ごす一日。長回しの映像は現在と過去が途切れることなく直接繋がっており、詩人の記憶>>続きを読む
これはきっとおじさん達が一番泣ける映画だと思う。だって孤独なおじさんが一回りも年下の娘に、救われる話だから。その点で他のヒーローと一線を画す。
エモい、泣かせる演出はイタリアの古典っぽい。
エンツォ>>続きを読む
原題:arrival 到着、到達、出生
これは『理解』の映画だ。そして途方もなく希望に満ちている。
エイリアンとの接触を通して描く、人間自身の物語。観念や哲学を超えた作品。音楽というよりは音を聴く。>>続きを読む
サブジアンがバスの中で小さな嘘をついた時、彼の中のオルター・エゴが蠢動する。
すごく説明しにくいけれど、イラン人の心の広さがわかる映画。実際に詐欺にあった被害者家族とその犯人が自分たちで再現VTRを>>続きを読む
今までのクライムサスペンスとは一線を画す設定。
危険な人物の公認会計士として雇われる男。今度は社会的にも善意ある顧客をと思って仕事をしてみたら、実は……。
自閉症の凄腕会計士をベン・アフレックの怪演。>>続きを読む
ウォルターはブルーメスを作ったが、トランボはアンフェタミンで、脚本をシコシコ書く。
レッドパージの辛さ。昨日の友が今日の敵。アメリカは恐怖を消費することで、敵を作ることで大きくなってきた。ソ連とその>>続きを読む
夏休みの1日前から始まる。70年代後半。
新高1と高3の交流。
20年以上後に撮られた『エブリバディ・ウォンツ・サム』と同じように輝く日々。
70年代のロック最高。
原題のdazed and conf>>続きを読む
誰がその過失を許せるのか。罪とは許しとは何なのか。取り返しのつかない場所に立ってしまった時、心が壊れてしまった時、どうなってしまうのか。
辛辣な映画。本当に辛い。辛いシーンでは必ず言葉は遠のく。そし>>続きを読む
トリコロール3部作🇫🇷の中ではこれが一番泣けました。イレーヌ・ジャコブの美しさもさることながら、トランティニャンの厭世的で屈折した感じもいい。元判事の男が、隣人の盗聴を続ける中で、心優しき女性に会い、>>続きを読む