原作漫画を読んではいるのだが探偵(リリー・フランキー)が出てきたこと以外は何一つ憶えていなかった。
主要な登場人物がそれぞれやんごとなき心の闇を抱えているのだが、表層に留まりつつも始終不穏さが垣間見>>続きを読む
いついかなる時も安定のスコセッシクオリティ。
表向きは好々爺としながらも裏ではがっつりエグい挙動をしまくるデ・ニーロが近年ではダントツの好演。
悪い奴ではないのだろうが目先の利益や権威に誑かされるデ>>続きを読む
余命わずかとなったシングルファーザーが、一人息子の里親を探し求める。
様々なバックボーンを持つ里親候補に会い頭を悩ませつつも、残り少ない息子との水入らずの時間を心に刻んでいく。
スーパーのカートに息>>続きを読む
全く世代ではないけれど、映画好きが旧作を遡って鑑賞するのと同じで、プロレス好きだった私は過去のアントニオ猪木の試合を繰り返し見たり自伝や詩集も読んでいるので、年齢の割にはよく知っている方だと思う。>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
音楽的資質のある主人公が同じではあるのだが、高校時代に下したある決断からマルチバース的に世界線が分岐。
開放的な人生を歩む世界線or保守的な人生を歩まざるを得ない世界線。
運命の相手との出会いからコ>>続きを読む
「スパイダーマン:スパイダーバース」(2018年)以降の革新的なアニメ表現の延長にある作品と言えるが、マイノリティの悲哀とティーンエイジャー特有のウブ具合と多幸感も描かれ豊かな味わい。
同じ抑圧され>>続きを読む
合宿しながら作品を仕上げていく演劇スクールの主催者を追ったドキュメンタリー風の劇映画。
いきなり主催者が倒れて昏睡状態となり、やる気だけはあるボンクラな息子が跡を継ぐのだが、スクールの経営状況は破産寸>>続きを読む
まさかの重傷を負ったロバート・マッコールがシチリアの地で静養することで、善良な街の人々と交流し心が浄化されていく。
住民との何気ないやり取りがどれも素晴らしく、シチリアの街並み含めこちらまで癒されてし>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
表向きのイメージとは真逆で、救いがなさ過ぎてメンタルが擦り減ってしまった。
己の欲望を貫いたことで、当人の想定以上に息子への精神的負荷を招いてしまったことに気付いた時にはもはや手遅れ。
ホラー>>続きを読む
やり過ぎバトルの過剰インフレは相変わらずだが、凱旋門での一連の戦いだったり「蒲田行進曲」をはるかに凌ぐ階段落ち、犬への優しさなど見応え十分。
ドニー・イェンはもちろんだったが真田広之へのリスペクトに>>続きを読む
第二次大戦下の大型爆撃機内に、謎のミッションを受けた女性が男所帯に合流。
不信と反目から隔離された主人公が差別的な振る舞いをされるヤダ味を見せつけられてからの斜め上を行くジェットコースター的展開に目>>続きを読む
過去に建築家として型破りな偉業を遂げてはいたものの、現在は主婦として成功している夫のサポートにまわるもママ友とも馴染めず孤立している女性が主人公。
ケイト・ブランシェットが主演で規格外の天才であるこ>>続きを読む
2022年9月27日、銃撃事件により命を落とした安倍晋三元首相の国葬の一日を、東京、山口、沖縄、広島、長崎、福島、豪雨災害を被った静岡、あの事件の現場である奈良など全国十都市に密着。
被写体である人>>続きを読む
原作は学生時代に読んでいるが、さすがに細部までは覚えていなかった。
下宿先の娘に恋心を抱くも、親友までもが惚れてしまい三角関係のような流れになるのだが、主人公の卑小な先走りによって悲劇を招来させてし>>続きを読む
元のゲームは友人の家でほんの少しプレイした程度だし、カーレースに全く興味がないという立場。
リアリティを追求しているとは言え、ゲームの世界の猛者が現実のカーレーサーになるべく奮闘。
現実離れした挑戦>>続きを読む
再放送直撃世代ではあるが、ギャグシーンのあまりの時代錯誤ぶりに冴羽獠がただの狂人にしか見えなくなっていた。
後半からはクールモードに切り替わり一変。
ヒロイン?の悲劇的な展開が見どころ。
敵キャラが弱>>続きを読む
前作がかなり好みだったにも関わらず、劇場公開時にスルーしたことに間違いはなかった。
チャニング・テイタムによるストリップシーンはさすがの一言なのだが、はっちゃけた高揚感やチーム感、と同時に刹那的な儚>>続きを読む
夫がいる身でありながら不倫相手とのバカンスを満喫した直後に惨事に見舞われた主人公が、隠蔽を重ねていくうちに静かに狂い徐々に壊れていく様を門脇麦が好演。
脇を固めるのが黒木華、染谷将太、古舘寛治あたり>>続きを読む
扱っている題材はハードなのだが見せ場はちゃんと描かれ、多少の粗さはあるものの想定以上にまともな劇映画に仕上がっていた。
現実の都知事の振る舞いや官房長官の頓珍漢な発言に追従しないよう、なるべく本作>>続きを読む
「トラック野郎」シリーズのヒットを受けて、同じ鈴木則文監督が魚河岸の祭り好きの快男児の主役を松方弘樹に据え、二匹目のドジョウを狙った作品。
監督の作品らしく、頭の悪い直球の下ネタが炸裂。
直情的でエ>>続きを読む
幼稚園のママ友らが白人至上主義のグループを結成。
アンチ多様性、逆差別の当事者であると主張し、伝統的な家族観を取り戻そうと息を巻く。
会合シーンがあからさまに差別的で、集会場所の教会の神父に会話の内>>続きを読む
ステイサムがカッコ良いから耐えられたんだけど、サメとか関係がなくて陳腐な内輪のクーデターっぷりがクローズアップされていて、がっかり。
とはいえ、終盤のようわからん実に大味なモンスター達の登場とステイ>>続きを読む
ウェス・アンダーソン作品は公開されたら必ず観に行く程に好みであったはずだが、前作の「フレンチ・ディスパッチ〜」と同様に本作も合わず睡魔に襲われてしまった。
子供が可愛かった。
ドラマ版は全く知らないのだけれど、直近で水谷豊の自伝を読んだので鑑賞することに。
2004年頃のイラクの日本人人質事件をモチーフにした描写を中心に据えるなど志の高さを感じるのだが、一本の映画として捉>>続きを読む
庶民出身の王国の騎士候補であった主人公が、女王から栄誉の剣を授けられるはずがまさかの暗殺濡れ衣の汚名を着せられ、逃亡する身となってしまう。
そんな最中に、敵視すべきはずだったモンスターであるニモーナと>>続きを読む
老境を迎えても何にも変わらないどころかますます狂ってるクローネンバーグの創作意欲に圧倒された。
近未来の人類が、痛覚が消えて感染症を克服しているという突飛な設定なのだが、それであるがゆえにセックスの>>続きを読む
中絶が違法化されていた1960年代のフランスで、勉学に励み将来を見据えていたはずの大学生が望まぬ妊娠をしてしまったために多大なる苦悩を背負いある決断を迫られていく。
様々なキャリアの選択肢が待ち受け>>続きを読む
「劇場版センキョナンデス」に続く、早くもの第二弾かつ、Youtube番組「ヒルカラナンデス」の有料配信「沖縄ナンデス」の素材を新たに纏め上げた劇場版。
本作の被写体は昨年9月に行われた沖縄県知事選。>>続きを読む
経営不振の会社を営む女性とその秘書である学生時代からの親友を中心に、それらを取り巻く人物達との二日半を描いた群像劇。
当時の台北の急速な経済成長や都市化を背景に、夫なり、婚約者なり、親友なり、同僚な>>続きを読む
第二次世界大戦末期において、地上戦を強いられ県民の4人に1人が命を落とした沖縄。
1972年に本土復帰するまでアメリカの統治下にあったなか、建前で民主主義を標榜しているにも関わらず、裏では夜な夜な女>>続きを読む
カラフルでトリッキー過ぎる世界観ながら男女の置かれている環境が逆転することで構造が可視化され、陽気なコミカルさが軸でありながらも奥行きも感じさせるグレタ・ガーウィグの離れ業に感服。
「ナイスガイズ!>>続きを読む
クエンティン・タランティーノ監督のフィルモグラフィをデビュー当時から巨匠に至る現在まで一作ごとに丹念に取り上げていくドキュメンタリー作品。
サミュエル・L・ジャクソンやティム・ロス、マイケル・マドセ>>続きを読む
「スター・ウォーズ」や「ロボコップ」などの特殊効果に携わったフィル・ティペットによる長編ストップモーションアニメ。
星の生物の命がびっくりするくらいに軽く、グロテスクに色んな死にっぷりを見せつけられ>>続きを読む
桜田門外の変から昭和初期に至るまでに起きた9つの暗殺事件を取り上げた作品。
大隈重信への投弾や安田財閥の創始者のエピソードは知らなかった。
オムニバスかと思いきや主軸に置かれていたのは血盟団事件で>>続きを読む
てっきり「派遣」なのかと思い込んでいたが「覇権」だったんですね。
ざっくりとだけどアニメ作品の制作現場の内実を追体験できたようで興味を唆られた。
血湧き肉踊るライバルストーリーなんだろうが、いまい>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
何だかんだで大好きなシリーズなんだけど、本作にはノれず…。
もちろんトム・クルーズの命知らずのやり過ぎアクションには目を見張ったのだが、あれ絡みのストーリーに面白味を感じなかった。
憎き悪党と女性達>>続きを読む