Hirommyさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

Hirommy

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ガザの美容室(2015年製作の映画)

3.7

先日ニュースでガザの11歳の女の子が「生まれた時からずっとずっと怖い思いをしているの」と泣いていた。そこに生まれただけなのに生涯怖い思いをしているなんて。なんて苛烈な人生。胸が痛い。

そんなガザ地区
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.8

寝る前にぴったりの映画だった。何も起こらず淡々と静かな会話だけが続く。ああ、このアメリカのうらびれ感。だだっ広いだけに余計に感じる寒々しい郊外の街。森でのキャンプと会話劇、大人版スタンド・バイ・ミー?>>続きを読む

モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

4.0

韓国ものは数えるほどしか観てないけど、これも他韓国作品に違わず面白かった!ソマリアで内戦に巻き込まれた南北の大使館員と家族の脱出劇。戦闘下での南北接触という二重の緊迫感。極限下で徐々に生まれてくる心の>>続きを読む

ハッピー・オールド・イヤー(2019年製作の映画)

4.0

私の中でのタイは、昔放浪した猥雑さと混沌で埋め尽くされた発展途上の魅惑首都バンコクのイメージが強い。そのタイのお洒落現代映画ってどんな?とまず興味。この映画に出てくるのはそんな中でも、ミニマリスト的生>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

4.5

井浦新の終始苦悩する姿、田中麗奈のお嬢様らしい奔放さと芯の通った正義感、豊原功補村長のヘタレリベラルっぷり、水道橋博士のクソ軍人っぷり、ピエール瀧新聞社部長の権力への阿っぷり、コムアイの他所者臭プンプ>>続きを読む

悲しみに、こんにちは(2017年製作の映画)

3.5

両親を亡くした幼い少女フリダ。大自然に囲まれた田舎に住む叔父夫婦に引き取られ過ごす一夏。演技が全員自然過ぎて、多くの人が言うようにドキュメンタリーを観ているよう。フリダの憂い、年下従妹アナの無邪気さは>>続きを読む

未来世紀ブラジル(1985年製作の映画)

4.0

1987年作品。行き過ぎた管理社会ディストピアを描いた作品。何度目かの観賞だけど、今回は純粋には楽しめてないことに気づいて驚いた。AIオートメーションやらマイナンバーやら情報操作やら、ディストピア加速>>続きを読む

この世界の(さらにいくつもの)片隅に(2019年製作の映画)

4.5

瑞々しい…!とうっかり言いたくなるような戦争映画。おっとりとした若くピュアな主婦すずの視点から描かれる戦争。ごくフツーの日常にいつの間にかフワッと入り込んでいる戦争。家族で他愛もない会話して、冗談言っ>>続きを読む

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

5.0

配信で3回目鑑賞。過去2回は映画館にて。トーキングヘッズは20年以上聴いておらず、お久しぶりのグレーヘアーのデイビッドバーン。観た瞬間から懐かしさと、素敵な年の取り方をしてて安堵感でキュン死しそうだっ>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

4.0

バビロンはメソポタミア文明の古代都市。そしてまさに一国家のような強大な権力を持つハリウッド。強烈な光と闇。栄枯盛衰。ラ・ラ・ランドとはテーマが表裏一体で、音楽や雰囲気までもが似過ぎていて戸惑ったけど、>>続きを読む

大地よ アイヌとして生きる(2022年製作の映画)

3.5

ドキュメンタリー作品としては、俳優宇梶剛士の母・静江さんの生涯をサラッとなぞったという感じでちょっと物足りなかった。アイヌとして生まれ、就職差別に遭い上京、和人と結婚、子をもうけ、詩を書き、アイヌ復権>>続きを読む

フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

3.0

うーん、これは最後まで観続けるのなかなかキツかった。雪崩の時は妻のみならず、男の子がパパー!って叫び続けてたのにそれも耳に入らない程テンパったんだとしたら、それはそれでダサ過ぎるし、子供も傷ついてるよ>>続きを読む

標的の村(2013年製作の映画)

4.0

基本的人権の侵害。沖縄の人が受けてる苦悩。沖縄の米軍問題はなかなか全国ニュースにあがってこない。そして見える形で沖縄に全部苦難を押し付けてるけど、本当は日本全体が「標的」になりえることをこのドキュメン>>続きを読む

タシちゃんと僧侶(2014年製作の映画)

4.0

【優しい世界】
チベット僧侶が開いた孤児院。子供時代に何よりも大切なことは、自己肯定感なんて小難しいことじゃなく、もっと単純に温もりのある「安心感」。同じ地球上にこんな優しい世界があること、こんな徳の
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博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964年製作の映画)

4.0

妄想と狂気のバカマッチョたちの有害さを顕わにし、ソ連に核攻撃だなんてストーリーを冷戦真っ只中に製作しちゃうキューブリックはやっぱりイカれてる。最近、邦画や日本のドラマ観る度に感じる硬直感と物足りなさが>>続きを読む

REVOLUTION+1(2022年製作の映画)

3.0

安倍元首相を銃撃した山上徹也容疑者を描くドキュメンタリー風作品。3日で脚本書き上げ、制作から映画館上映まで2ヶ月は日本最短記録だそう。確かに荒削りではあったけど、国葬前のタイミングで世に送り出した作品>>続きを読む

ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

5.0

これまでは、ヒエラルキー逆転で人間が他生物の下に置かれる設定作品を見ると言葉にならない恐怖感でザワザワしてたのに(進撃の巨人とか猿の惑星とか)、今回はまったくそうはならなかった。何と独創的でシュールな>>続きを読む

浮き雲(1996年製作の映画)

4.5

カウリスマキ初鑑賞。なるほど独特で地味で滋味深い…。フィンランド+食堂開店シーンだけは「かもめ食堂」と同じだったけど、これに比べたらあっちは「お気楽自分探しの延長」で、こっちは「人生再起を賭けた勝負」>>続きを読む

デヴィッド・ボウイ 最後の5年間(2017年製作の映画)

4.0

2016年David Bowie 死去。69歳。死からも超越してそうな常人離れした存在。そのボウイが死ぬってどういうこと?と混乱気味にニュースを見たのを覚えている。死去はBlack Star ★ の発>>続きを読む

かもめ食堂(2005年製作の映画)

3.5

昔、北欧好き友人に勧められて観た時は観たのが太陽ギラギラの南国土佐で、フィンランドの空気感からはあまりにもかけ離れてたせいか、自分も若くてエネルギッシュだったせいか、淡々とした本作品はあまりピンと来ず>>続きを読む

レディ・バード(2017年製作の映画)

3.5

最近観た「20センチュリーウーマン」でシェアハウスに住むイカしたお姉さん演じてたグレタ・ガーウィグの半自伝的監督作品ってことで観てみた。グレタと似た感じのシアーシャ・ローナンが田舎町のカトリック校に通>>続きを読む

ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

3.5

凄惨シーン苦手で敬遠してたんで初見。観てみたらやっぱり苦手なんだけど、マフィアンファミリーを織り成す人間関係が丁寧に描かれ、情景が美しく、あの名曲あの名場面の重厚シーンの連続で気づけば3時間しっかりと>>続きを読む

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

3.5

マイク・ミルズ監督の半自伝的映画だそう。1979年カリフォルニア州郊外。15歳思春期真っ只中のジェイミーと、彼を育てる55歳のシングルマザー。母の気丈に振る舞う裏に見え隠れする寂しさや不安。「幸せなの>>続きを読む

ストリート・オブ・ファイヤー(1984年製作の映画)

3.0

17歳の時、初海外LAホームステイでローカルの子たちと一緒に観に行った想い出の映画。「リトル・ロマンス」の清楚な少女から、本作品では妖艶なロック・スターへ、当時人気絶頂だったダイアン・レインのイメチェ>>続きを読む

ファニーとアレクサンデル(1982年製作の映画)

5.0

宗教や哲学要素を土台に、でも普遍的さを醸し出しながら人間の内面や人の営みを描く5時間超えの超大作。緩急のある映像が綺麗で心奪われる。現実と異界の線上を漂うような摩訶不思議な美しさ(赤)、対象的に北欧的>>続きを読む

ホワイト・ボイス(2018年製作の映画)

4.5

B級コメディに見せかけて、なんか凄い物見せられた感。全く想像と違ってたから観賞後のザワザワが止まらない。斜め上行く奇天烈な良作。鋭い社会風刺。意外とSF。意外とアーティスティック。ミシェル・ゴンドリー>>続きを読む

雨に唄えば(1952年製作の映画)

4.5

もっとミュージカルミュージカルしてるのだと勝手に思ってたら、物語がちゃんとあって、そこに魅力的な歌やダンスが散りばめられてる感じだった。バイオリン弾きながらのタップダンス、パーティに華を添えるチャール>>続きを読む

セールスマン(1969年製作の映画)

3.5

新年1本目は映画館で観たくて、近場でやってるの探してコレにした。忘れちゃいけない宗教2世問題もありタイムリー。高級聖書のセールスマンを追ったドキュメンタリー。昔、バイト内容勘違いしたまま研修受けたら百>>続きを読む

ザ・コミットメンツ(1991年製作の映画)

3.5

記録✐何度目かの鑑賞。
垢抜けなさと一生懸命な感じがアイリッシュらしくて良い♡街や国を挙げて音楽好きで、集えば歌う陽気な国民性いいなー♡

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.0

最近バイト先で大学生と話してたら2人が「古い映画好き」って言うんで「古いってどのくらいのこと指すんだろ?」と思ってたら、1人は「クレイマークレイマー」、もう1人は「素晴らしき哉、人生!」挙げるんで驚い>>続きを読む

天国にちがいない(2019年製作の映画)

3.5

パレスチナ生まれ・イスラエル国籍の監督が自ら出演。映画脚本の売り込みのため故郷のナザレからパリとNYへ渡り遭遇する様々な奇妙な出来事が淡々と描かれる。台詞ほぼ無しの穏やかなロードムービー風作品。目にす>>続きを読む

ブリキの太鼓(1979年製作の映画)

5.0

金切り声でガラスを割る不思議な男の子が主役の有名作品というのは昔から知ってたけど観るのは初めて。冒頭すぐのスカートの中に男をかくまうシーンでいきなり度肝抜かれる。なにコレ、斬新異色なアート映画?それと>>続きを読む

ザ・ビートルズ&インディア/ビートルズとインド(2021年製作の映画)

3.5

ビートルズ、中でもジョージ・ハリスンがインドにはまり、マハリシや瞑想にはまりというのは知ってたけど、若きビートルズメンバーがインドの地で実際に動き回ってる映像を初めて観て感慨深かった。イギリス労働者階>>続きを読む

第三の男(1949年製作の映画)

4.5

戦後イギリス映画の黄金時代を象徴する作品。
映画の舞台は、第二次世界大戦後の混沌としたオーストリアの首都ウィーン。

昔観たモノクロ名画の流れで鑑賞。ハラハラドキドキサスペンスで間違いのない面白さ。全
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ペーパー・ムーン(1973年製作の映画)

4.5

もしかしたらこれが小学生当時に観た初のロードムービーで、私のロードムービー好き原点映画だったのかも。本当の親子ライアン・オニールとテイタム・オニールのテンポ良い掛け合いがたまらない。クレバーで小生意気>>続きを読む