Iri17さんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

Iri17

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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

4.2

作り込まれた脚本は先の展開が読めない。俳優陣は全員素晴らしい演技で怪しさを演出している。『最後のジェダイ』で脚本を失敗してしまったライアン・ジョンソンの威信をかけた作品。

次回作も楽しみ

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

5.0

最初のワンカットから、ビートルズのI Want to Hold Your Handsのドイツ語版が流れるオープニングで心を鷲掴みにされ、最後のワンカットまで一切無駄なシーンがない完璧な映画。

ジョジ
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AI崩壊(2020年製作の映画)

3.6

いかにもテレビ局案件な映画で、つまらなそうなタイトルと筍みたいにキャスト全員がニョキニョキ生えたポスター、日本映画の悪いとこ詰め合わせか...と思ったら、内容は意外と良かった!

AIがシンギュラリテ
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戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

4.5

ソヴィエト政府のプロパガンダ映画ではあるが、そういう部分を差し置いても映画史に革命をもたらした作品。
二つの映像を繋ぎ合わせることで意味をもたらすモンタージュ理論を確立
した作品で、後の全ての映画作品
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テリー・ギリアムのドン・キホーテ(2018年製作の映画)

3.0

ハリウッドで最も呪われた企画と言われたドン・キホーテを殺した男が遂に公開。

しかしこじらせ続けたテリー・ギリアムの映画制作の苦労とセルバンデスの『ドン・キホーテ』混合した快作に。

テーマは今までの
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ポゼッション(1981年製作の映画)

4.2

俺が説明する代物ではない。是非観てください。

イザベル・アジャーニがすごいです。

ジャックは一体何をした?(2017年製作の映画)

4.0

意味は分からないけどヤクやってる17分間を味わった。映像でトベるとは思わなかった。さすがリンチ。尊敬。

あ、ヤクはやったことないのでマトリにチクらないでね

ラストレター(2020年製作の映画)

5.0

ずっしりと重い現実を描いているが、一瞬の夢のように美しい。
岩井俊二ワールド、、本当に好きすぎる…

人と人とを繋ぐメディアが簡略化され、希薄化されている現代。LINEやSNSのDMでコミュニケーショ
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失くした体(2019年製作の映画)

4.8

精神と愛と身体性について

人によって感じ方が違って全部正解

シライサン(2020年製作の映画)

1.0

怨霊も働き方改革しててワロタ

名前知ったら呪われるって呪いのハードル低すぎるだろ

半日ずっと目を合わせてるとかめっちゃオモロイ

終わり方に(ある意味)びっくりしました
雑!!

僕はこういう映画
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

5.0

もう観たのは一月前になりますが、アカデミー賞を受賞したという事で、改めて感想を書きます。

韓国の格差社会を描いた作品。ストーリーとして格差社会を描いただけでなく、もう美術からカメラワークに至るまで「
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家族を想うとき(2019年製作の映画)

4.0

ケン・ローチ監督が引退を撤回してまで作った作品。

尊厳と人生を奪われた労働者階級の家族を淡々と描く。お互いのことを見ようとせず日々の生活に追われる人々。システムとルールのみによって回っていく世界。
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永遠の門 ゴッホの見た未来(2018年製作の映画)

4.1

手持ちカメラで、台詞は少なく、どこか浮遊した印象を抱かせる作品だ。ゴッホという不遇のまま世を去った画家を独特の世界観で描く。

2時間観ても特に話が進むことがないスローな映画なのだが、撮り方が素晴らし
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殺さない彼と死なない彼女(2019年製作の映画)

2.2

なんと今年観た映画一本もまだ書いてないという危機的状況なので、今日から思い出して1日一つ書いてきます。


この作品、結構話題になってたんですが、僕はダメでした…
いつものことなんですが、桜井日奈子の
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屍人荘の殺人(2019年製作の映画)

1.5

面白いミステリー小説を全力でダメにした、およそ良いところが一つもない映画。なぜこんなことになってしまったのか...

小説にあったミステリー小説の魅力的なレトリックやギミックは姿を消し、チープなゾンビ
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デイアンドナイト(2019年製作の映画)

4.6

善悪は幻想。嘘によって守られるものもあれば、真実によって傷つけてしまうものもある。時には犯罪によって救われるものもあって、もちろん犯罪の犠牲になる人もいる。極端な話をすれば独裁者に協力しなければ家族を>>続きを読む

松永天馬殺人事件(2018年製作の映画)

4.7

映画の虚構性、撮るモノと撮られるモノの間に必ず生じる対立関係、映画での出来事は客観的実在か、それとも幻想なのか。
映画が包含する暴力性と映画は誰のものかという命題が精液の雨というメタファーで表現される
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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

1.0

映画自体は良かった。でもこれは酷い。
映画自体は酷かったが、新しいものを生み出し、僕たち全員に希望を与えようとした『最後のジェダイ』の対極に位置する。

言うならば貧乏でダメダメだけど誰にでも性格のい
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アリス(1988年製作の映画)

4.9

チェコの映画監督ヤン・シュヴァンクマイエルが、主人公のアリス以外を全て人形で撮影した何とも不気味な映画。
チェコと言ったらアニメーションの技術が非常に高いことで有名であるが、今作はまさにそんなチェコア
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カイジ ファイナルゲーム(2020年製作の映画)

3.5

試写にて鑑賞。

藤原竜也演じるカイジのハマり役っぷりは健在。さらに吉田鋼太郎の名悪役の熱演も素晴らしかった。
話自体もダレることなくテンポよく進んでいき、予想を裏切る展開も多く、素晴らしかったと思う
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ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

4.3

スタンリー・キューブリックの『シャイニング』は神がかり的な魅力的なカット、ジャック・ニコルソンの取り憑かれたような熱演などで、映画史に強いインパクトを残した作品であるが、その一方で原作者スティーブン・>>続きを読む

籠の中の乙女(2009年製作の映画)

3.7

閉鎖的環境における人間の狂気が生々しく凄惨だ。当たり前だけどやはり人間を作るのは環境であることを実感させられた。

ヨルゴス・ランティモスの作品の中でも最も狂気に満ち溢れた作品。近親交姦、ネコ殺しなど
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ゾンビランド:ダブルタップ(2019年製作の映画)

2.6

前作を何度も何度も観て、毎回爆笑していた人間にとって、あまりに無意味で蛇足な続編に感じられた。

作品の中では10年の月日が経っているのだが、登場人物の変化や成長がまるで見えてこない。アビゲイル・ブレ
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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019年製作の映画)

2.3

上映時間が3時間もあるのにその殆どを一発ギャグみたいなビックリネタを延々と観せられて辛かった。

前作との繋がり方も不自然。

結局ペニーワイズって?抽象的な話で終わっていいの?

なんとも煮えきらな
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IDOL-あゝ無情-(2019年製作の映画)

3.5

やべえ社長が運営するやべえアイドルが多数所属するアイドル事務所WACKの離島合宿オーディションに密着した第二弾。
ところがどっこい、今回はオーディションそっちのけでBiS2期の解散に焦点が当てられてい
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映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ(2019年製作の映画)

3.8

世界に居場所のないすみっコぐらしたち、全てのすみっコぐらしの心の琴線に触れる素晴らしい作品。

居場所がない、ルーツのない者にとって支えになるのは友の存在。ではそれはどうやって得る?すみっコにいるだけ
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東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

4.0

今敏監督の映画にしては珍しくどんな精神状態でも鑑賞できる、心温まるハートフルコメディになっているが、その演出力は相変わらず素晴らしい。

これは多分昔のアメリカの西部劇『三人の名付け親』が基になってい
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閉鎖病棟ーそれぞれの朝ー(2019年製作の映画)

3.5

日本映画では珍しいくらい重い話ではあるが、かなり考えさせられる映画。

死刑執行されたが奇跡的に生き延びた男が、周囲に生きる意味を与えていく。
序盤の死刑執行シーンだが、恐らく大島渚の『絞死刑』にオマ
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

2.1

The Beatlesが存在しなかった世界にはもう今の音楽は存在しないのです。Oasisだけぽっと消えるわけないだろ。
The Beatlesが無ければ、世界はもう滅びると思う。

というわけで全くリ
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ブラック校則(2019年製作の映画)

1.6

試写で観たけどめっちゃ寝た。観たことも忘れてたくらいつまらなかった。

タレンタイム〜優しい歌(2009年製作の映画)

5.0

人種も宗教も言語も多様なマレーシアを舞台に心を通わせることや、共に生きることの難しさ、美しさを描いた大傑作。

様々な人が暮らすために生じる社会的障壁、障がいや家庭環境、個人の内面的な問題などの様々な
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ANIMA(2019年製作の映画)

4.1

Animaとはユング心理学でいうところの女性化欲求のことで、男性と女性が一つに溶け合うかのように奇妙に踊り狂う映像。様々な解釈が可能であろうが、トム・ヨークの世界観とPTAの世界観というのは常に最高値>>続きを読む

スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

2.0

無人島に流れ着いた男が同じく流れ着いた死体を自分自身に同化させて、人生を見つめなおしていく。

ただ死体が話すわけないから、男の妄想なのだが、どうも冗長で集中できない。そこからのラストは気をてらったの
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ブルーアワーにぶっ飛ばす(2019年製作の映画)

4.0

テレビ業界で働く鬱々とした女性が、危篤の祖母に会うため、友達と出身の茨城のど田舎に帰省する。
というプロット、僕の為に作ったのかと思いました。だって僕もテレビの仕事していて、人生詰んでて、出身が茨城だ
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火口のふたり(2019年製作の映画)

3.8

いとこ同士が最初から最後までセックスをして会話しているだけの映画と言ってしまえばそれまでだが、カメラワークとセリフまわしが巧みなので最後まで目を離す隙のない濃密な作品だ。

画面にはっきりと映るのは主
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