KnightsofOdessaさんの映画レビュー・感想・評価 - 49ページ目

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ニノチカ(1939年製作の映画)

4.0

No.133[同志ニノチカのフランス体験記] 80点

酔っ払って目隠しされたガルボ姐さんがシャンパンを開ける音に反応して寄りかかっていた壁からずり落ちる。このシーンだけ何百回でもみたいくらい気に入っ
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キャプテン・マーベル(2019年製作の映画)

2.5

"君は純粋な心を失ったんだね"
とサノスが呟いた
"君は用済みだよ"
そして、パチンと指をならし、私の存在を消し去った。

そう、私はマーベル映画には用済み、"残り半分"の消された人々であり、無い物ね
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セイ・エニシング(1989年製作の映画)

1.5

No.809[量産型"娘を心配するお父さん"の製造過程が観られる!] 30点

最近音沙汰のないキャメロン・クロウの初監督作。16歳で『ローリング・ストーン』誌の記者となったという話は「あの頃ペニー・
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狼/男たちの挽歌・最終章(1989年製作の映画)

3.5

No.803[「男たちの挽歌」とは無関係という衝撃] 70点

「男たちの挽歌」と全然関係ないのにこの邦題というのが客をナメた商売というものであり、それは「妻たちの落とし前」を「ロスト・マネー」という
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上海から来た女(1947年製作の映画)

3.0

No.207[鏡よ、鏡…] 60点

「私の20世紀」でも引用されたウェルズ・ヘイワース夫妻主演のノワール映画。各カットに絶妙な違和感を覚えるのは間違った感覚ではなさそうだが、個人的にそこを魅力には変
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見知らぬ乗客(1951年製作の映画)

4.5

No.234[狂気の暴走回転木馬が素晴らしい] 90点

これはメチャクチャ面白い。本作品に至るまでの4作品、具体的には「パラダイン夫人の恋」「ロープ」「山羊座のもとで」「舞台恐怖症」の興行的失敗のせ
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嵐ケ丘/嵐が丘(1939年製作の映画)

2.5

No.131[そよ風吹き荒ぶ嵐が丘] 50点

無難。という一言に尽きる。

ワイラー作品は結構観てるのに「我等の生涯の最良の年」くらいしか当たりを引いてないのが悩みどころ。本作品は強豪揃いだった19
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ロスト・マネー 偽りの報酬(2018年製作の映画)

1.5

[『アメリカン・アニマルズ』がどれほど優れていたか] 30点

アカデミー賞に対する満点解答によってアカデミー賞を制したマックイーンの最新作。中心コンセプトの情報量に映画が到達するまでに多大なる時間を
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コヤニスカッツィ(1982年製作の映画)

3.5

No.706[地球が死ぬ間際にみる走馬灯] 70点

この映画が現代で製作されて、奇跡的に日本公開されたとすると、副題に"平衡を失った世界"とか付くんだろうか(Wikipediaにはなぜか付いている)
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キャラメル(2007年製作の映画)

5.0

[※このキャラメルは食用ではありません] 100点(オールタイムベスト)

大傑作。好きすぎてその場で二回目見直した。最新作「カペナウム」がいつ日本で公開するかというのが最近の私の悩みである。去年のカ
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サンタ・バルバラの誓い(1962年製作の映画)

4.0

No.391[ブニュエルとか好きそうな題材だね] 80点

南米映画でパルムドールを受賞した数少ない作品。だが、その年のアカデミー外国語映画賞はブールギニョン「シベールの日曜日」に取られている。確かに
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アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)

3.5

[儚い青春の終わり×ケイパーもの] 70点

計画することから既に若気の至りになるのか、それとも実行に移してからそう呼ばれるのか。オーデュボン『アメリカの鳥類』を強奪しようとした四人の若者たちに対して
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ゴールデン・リバー(2018年製作の映画)

1.0

[撃ち合いの映像化から逃げやがって] 0点

このラストはここ一年で一番酷い。昨今の映画はリアルを追求しすぎて画面が暗すぎるのはなんなんだろうか。キューブリックでさえリアルは求めつつ見やすく最大限の光
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霧の中の風景(1988年製作の映画)

5.0

No.817[名作はヘリで石像を運びがち] 100点

アンゲロプロスは紀伊國屋版の箱を揃えている最中に再販されたせいで様々なやる気を失ったため、多分好きなんだけど放置していた。最近は色々な理由で放置
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サウルの息子(2015年製作の映画)

4.0

No.1177[神に選ばれ、神に見放された男] 80点

ヴェネツィアで評判のよろしくなかった新作「サンセット」に向けた予習企画。一昔前までアカデミー賞外国語映画賞を受賞したハンガリー映画はサボーの「
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宇宙飛行士の医者(2008年製作の映画)

4.9

["先生、これも運命ですよ"] 99点(OoC)

実は6年くらい前に鑑賞していたのだが、ゲルマン・ジュニアの作品をいくつか手に入れたこともあって、日本手簡単に手に入る唯一のゲルマン・ジュニア作品をも
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天国でまた会おう(2017年製作の映画)

3.0

[是非ドゥケンヌさん主演の続編を作ってください] 60点

「七つの会議」で朝倉あきに武装解除されたままエミリー・ドゥケンヌを観にコチラへ。いつもの私なら演出や展開の安直さや人物の掘り下げの甘さを指摘
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七つの会議(2018年製作の映画)

3.0

個人的には朝倉あきが動いて喋ってるのがスクリーンで観られたんで大満足です。今月のノルマは達成しました。
以上。




[メフィストフェレスが正義の味方へ] 60点

来年から就活なんだけど、大学のせ
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ロング・グッドバイ(1973年製作の映画)

4.5

[猫は許せるけど人間は許せない] 90点

気の抜けたコーラが象徴する脱力系マーロウとそのコーラ瓶で唐突に顔を殴られて血塗れになる女が象徴する突発的な暴力性(ハードボイルドの残滓)がノロノロしたペース
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地黎明(1991年製作の映画)

3.5

No.826[武術は銃には勝てない?近距離だとボロ勝ちやんけ!] 70点

良作。香港のスピルバーグことツイ・ハークの代表作。彼が本当にスピルバーグかという話は「北京オペラブルース」の記事を参照のこと
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神経衰弱ぎりぎりの女たち(1987年製作の映画)

2.5

No.775[観ているコチラが神経衰弱ぎりぎりになりそう] 50点

冒頭の「8 1/2」ハーレムのパロディで一気に不安になるアルモドバル鑑賞二作目。ドタバタと音が聞こえそうな"ドタバタ"はやっぱり過
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オール・アバウト・マイ・マザー(1999年製作の映画)

2.5

[全ての女は"母親"…なのか?] 50点

初モドバル。これは初めてアルモドバル作品を観た時に使う単語であり、人生で一度きりしか使えないのだ。という茶番は置いとくにしても、初モドバルにはピッタリの作品
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運び屋(2018年製作の映画)

1.5

[イーストウッドだけで辛うじて支えている量産型"家族愛はいいよ"映画] 30点

まるでNetflixみたいな直訳邦題を聞くとイーストウッドの最新作とは考えにくいが、実際にはイーストウッド一本で辛うじ
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赤ちゃん泥棒(1987年製作の映画)

3.0

No.761["赤ちゃん"の"泥棒"か"泥棒の赤ちゃん"か] 60点

コーエン兄弟って最近の作品が全く好みに合わないからどうでもよくなってる監督の一人(というか二人?)なんだけど、やっぱりソダーバー
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狙撃者(1971年製作の映画)

3.5

[これは前世紀最悪の邦題に違いない] 70点

中々面白い。相変わらず邦題のセンスが死んでるが、イギリスでは20世紀を代表する一本に数えられている。60年代末からクレイ兄弟などギャングが台頭し、組織犯
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キングダム(1994年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

No.885[御国を来たらせ給え] 100点

どの国にもある各国の「ツイン・ピークス」枠。ラース・フォン・トリアーの伝説的なテレビドラマ。主演のイェアゴーが亡くなったため第四章で幕を下ろしたことで伝
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パラノーマル・アクティビティ(2007年製作の映画)

3.0

No.1095[流石に寝室の扉は閉めとけよ] 60点

ビビリなんで劇場でも大きい音とか鳴ると文字通り飛び上がっちゃうから、この手の映画は絶対に観たくないんだけど、逃げられないとこまで来てしまった。今
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

2.0

[88分長回しなら大傑作だったよ] 40点

観る前に"ウェルズの『宇宙戦争』とかと同じ論理でラジオドラマでよくね?"と思ったイメージは終ぞ突き崩せなかった。これが88分の長回しだったら「ヴィクトリア
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ビール・ストリートの恋人たち(2018年製作の映画)

2.0

[IMDbの区分が"犯罪映画"なのウケる] 40点

アカデミー賞の発表をすっぽかして観てきたわけだけども、非常に困惑している。あまり退屈さに5分毎に時計を確認するおじさんと化していた。

ボールドウ
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不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)

4.9

96位[クー!] 99点(OoC)

恐らくダネリアのキャリアのうち日本で最も有名な作品。開始6分で全ての設定が揃う恐ろしい映画。ロシア人建築技師のおっさんとジョージア人バイオリニストの青年が別の惑星
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ある歌い女(うたいめ)の思い出(1994年製作の映画)

3.5

[ただの踊り子だった母さんへ] 70点

日本で初めて公開されたチュニジア映画とか偉そうなコピーで宣伝されたみたいで、DVDにも同じコピーが付いてたんだけど、それはそっちの都合であって、その一点張りは
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遠い日の白ロシヤ駅(1971年製作の映画)

1.5

9位[戦中世代と戦後世代の断絶をもっと広げる描写に驚愕] 30点

時は1971年。第二次大戦で戦った戦中世代と戦争を一切知らない戦後世代の埋まることのない断絶を描いた本作品。1941年に産まれた監督
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吸血鬼ドラキュラ(1958年製作の映画)

4.5

No,336[ドゥークー伯爵とウィルハフ・ターキンの戦い] 90点

怪奇の王様ブラウニング版ではレンフィールド君というお馬鹿な下僕のせいでドラキュラ御本人の存在感が霞んでしまっていたのもいい思い出で
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狼男アメリカン(1981年製作の映画)

2.5

No.675[弱そうなスタローンが狼男にされる話] 50点

主人公が弱そうなスタローンに見え始めてから何やっても面白く感じてしまう自分が悲しかった。しかし、それが物語的に上手く機能してたかというとむ
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グレン・グールドをめぐる32章(1993年製作の映画)

4.5

[グールドの生涯を多角的に再構築した"美しい"映画] 90点

天才ピアニストのグレン・グールドを多角的に捉えた伝記ものの傑作(厳密には伝記ではない)。彼の有名な『ゴルトベルク変奏曲』になぞらえて32
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真夜中のパーティー(1970年製作の映画)

2.5

[面白い、けど演劇の録画の域を出ていない] 50点

ハリウッドで初めてゲイを正面から描いた作品で、舞台版のキャストがそのまま出演している。脚本家の友達をかき集めて、大手劇場から上演拒否されたせいで小
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