モモモさんの映画レビュー・感想・評価 - 22ページ目

魂のゆくえ(2017年製作の映画)

3.7

淡々と静かに物語が進み、派手なカメラワークも音楽もない映画は逆に監督の確かな演出力が際立って良い。
多分自分の聖書の知識では拾い切れていない多くの要素があるので又改めて観たい。

バイス(2018年製作の映画)

3.9

マッケイ監督の前作「マネー・ショート」もそうだったが個人的にはブラックコメディを越えてホラー映画だと感じてしまう。
名門大学を中退し酒浸りで肉体労働をしているダメ男が政界という天職に出逢い時代の力で成
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シャークネード(2013年製作の映画)

2.8

バカ映画は好きな方だが、クソ映画を楽しむ能力は自分には無かった様だ。
雨が降ってたり降ってなかったり。もうシーンの繋ぎを気にしていないというか。そんな事ウダウダ言う様な人が観るべきではないのだろうけど
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ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

3.9

1週間かの様に感じる1日の中で多くの日常を描く終盤までの展開も十分に楽しいがそれは助走に過ぎず、実に下らない論争をキッカケに部外者(警察)に全てを破壊され暴力と憎しみの連鎖を生む怒涛の終盤戦が凄まじい>>続きを読む

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

4.0

会話し続ける物語の中で回想は台詞1つなく断片的に、それでいて全てを物語ってくれる構成と演出が最高。
OSを愛するってどうなの?を中盤で済ませてその先に進むゴリゴリのSF映画。
ジョーカーの職場にスター
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キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー(2014年製作の映画)

4.3

気付けば公開から随分時間が経って、あともう少しで「エンドゲーム」が控える今改めて観てもMCUの中でも頭一つ抜けている傑作。
NY決戦後の空白に何があったかを感じさせてくれるストライクチームとの連携でス
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イップ・マン外伝 マスターZ(2018年製作の映画)

3.8

実在の人物をモデルにしたフィクション作品シリーズの非実在人物のスピンオフ…というややこしい作品だが本筋とは又違うテイストの面白さを提供してくれた良き「外伝作品」だった。
終盤の終盤まで詠春拳を封印した
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ふたりの女王 メアリーとエリザベス(2018年製作の映画)

3.5

美しく確かな自尊心を持ち自分だけの信念を持っている「強い」人間だがその強さ故に黙っていられず人の意見も余り聞けない女王と、その女王の周りで権力に狂っていく男達の騙し騙されを描く「世の中やっぱり駄目だわ>>続きを読む

笑いながら泣きやがれ(2009年製作の映画)

3.0

金の無いインディーズ臭プンプンの映画を「駄作だ!!!」と切り捨てたくはないが「加害側だと思ったら被害側だった」物語構成をもっと活かして欲しかった。

パーフェクト・センス(2011年製作の映画)

3.6

悲しみの感情が爆発した後に嗅覚が失われる原因不明の感染症の蔓延を契機に1つの感情の爆発と共に五感が1つずつ失われていく…という物語なのだが、中々にアート寄りな作風と構成なので人を選ぶと思う。
カテゴラ
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

3.8

映画作家なのだから映画で己の政治理念や政治批判を示す。
「己を表現する」その一点で言えば「グリーンブック」を越えている作品ではあると思う。
「黒人が白人を撃ち殺しまくる」映画であった「ジャンゴ」を様々
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バンブルビー(2018年製作の映画)

4.0

まさか「トランスフォーマー」実写シリーズでこんなに丁寧で精巧な映画に出逢える日が来るとは…。
「ロストエイジ」で大事な何かが崩れ、「最後の騎士王」で映画としてもブッ壊れてしまったシリーズが今一度「映画
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LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

3.8

主人公との関係性で1番焦点を絞っていたのが母でも父でも恋人でも無く兄である「兄弟映画」だったのが個人的なツボにハマった。
The “ base on the true story “という様な堅実な構
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イベント・ホライゾン(1997年製作の映画)

3.6

ポール・W・S・アンダーソンがまだ「世界一金のかかった家族映画」を撮る前のSFスリラー。
構図やシチュエーションに後々「バイオハザード」シリーズとの類似点が多々あり、ブレない作家性に好感が持てた。
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ポッピンQ(2016年製作の映画)

3.2

上映時、一部でカルト化していたので存在は認知していたが何か凄い映画ではあったな…。
主人公が老婆になるとか中々出会える展開じゃない。
自分がアイドルアニメとかプリキュアとかにノータッチで生きてきた所為
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トリプル・フロンティア(2019年製作の映画)

3.7

ベン・アフレックにチャーリー・ハナムの時点で最高なのにオスカー・アイザックとペドロ・パスカルまで揃ってる「この俳優が出てたら内容関係なく観る」総出演の個人的には「アベンジャーズ 」「エクスペンダブル>>続きを読む

アウトロー・キング ~スコットランドの英雄~(2018年製作の映画)

3.8

「最後の追跡」の監督×主演コンビの新作は意外にも王道な中世史劇映画。
王として国を取り戻す反乱を出足から奇襲で挫かれた男が「騎士道なんぞ糞食らえ」と奇襲で反撃していくリベンジ物の秀作。
この規模の予算
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

3.7

ジェイク・ギレンホール版「永い良い訳」じゃないですか。
壊して壊して、最後に「既に何もかも壊れていた」と気付いた時に涙を流すのが良かった。
イ・ビョンホン主演で韓国版を観たいと何故だかよく分からないが
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キャプテン・マーベル(2019年製作の映画)

4.0

今までのMCUの中でもダントツで「スター・ウォーズ」っぽい映画が「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」ではなく本作だとは思わなかった。
「シビルウォー」の様な技巧的な捻りを入れた構成の立派な「オリジン
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コードギアス 復活のルルーシュ(2019年製作の映画)

4.1

ファンの願望を力技の正攻法で奇跡的に叶えたファンムービーの傑作。
これはあくまでもTVシリーズ50話の続きでは無く「興道」「叛道」「皇道」の続編なのだ!と言うゲーム原作の「Fate/Stay nigh
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コードギアス 反逆のルルーシュIII 皇道(おうどう)(2017年製作の映画)

4.0

Ⅰ、Ⅱに比べたら新規カット、改変数は少ないが仕出かした改変自体は比べ物にならない。
地味な事だがゼロの正体を知った黒の騎士団の反応や台詞の変更にはグッと来た。
「お前ら手のひらの返し方エグくね…?」と
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コードギアス 亡国のアキト/最終章 愛シキモノタチヘ(2016年製作の映画)

2.4

いやいや…酷い着地をしてしまったな…最終章でここまで冷めてしまうとは思わなかった。R2の悪かった部分のみ抽出して、更にそれを濃くした様な作品。
「脚本がひどい」の一言しか出てこない。物語のテーマの薄さ
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午後8時の訪問者(2016年製作の映画)

3.7

ダルデンヌは相変わらず「厭な映画」を撮るなぁ。
DV男というか「男性の暴力」へのアンチテーゼを描く秀作。
凝ったアングルも劇伴も派手な演出もなく、接写の長回しが基本で淡々と役者の技量だけで観せる地味さ
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コードギアス 亡国のアキト/第4章 憎しみの記憶から(2015年製作の映画)

3.3

軍記物で「殺すのはダメです」って無理があるというか、企画段階でテーマが破綻している気がする。敵兵だし、戦争だし。
ギアスという物を主人公サイドが把握しているならまだ理解出来るけど…異常行動として解析し
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コードギアス 亡国のアキト/第3章 輝くもの天より堕つ(2014年製作の映画)

3.6

第1章を観た時に勝手に期待した「軍記物コードギアス」から徐々に離れていく…。
無能な仲間に足を引っ張られる物語がどうしても苦手なので前半は余り楽しめず。
部隊の仲が深まるのを描きたいが故の展開なのだろ
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江南ブルース(2015年製作の映画)

3.4

2時間超えてる映画なのにそれでも尺が足りてなく駆け足過ぎて「成り上がり物語」として成立していないのが致命的。10話構成とかのドラマだったら面白くなると思う。
何も持っていなかった義兄弟が別々の暴力団で
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コードギアス 亡国のアキト/第2章 引き裂かれし翼竜(2013年製作の映画)

3.7

登場人物に魅力が無いし、物語も正直…という感じで「コードギアス」に求めている物と少し違うな、と思うがスピンオフだから別の攻め方をしてこそだとも思う。
「死ね」を連呼しながら戦うなんて地上波では出来ない
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コードギアス 反逆のルルーシュII 叛道(はんどう)(2017年製作の映画)

4.0

総集編だけどコレもう「コードギアス 新・劇場版」じゃないですか…。
虐殺皇女の件やブラックリベリオンはTVシリーズの方が圧倒的に面白いなぁ、エモいなぁとは思ったがそれ以降の「R2」をスザク目線の新規展
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アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)

3.5

爽やかに終わってからのテロップで気分が落ち込むのが「良きアメリカの終わり」を感じれて良い。
ジョージ・ルーカスが選ぶ女優は顔に一貫性がある。

コードギアス 亡国のアキト/第1章 翼竜は舞い降りた(2012年製作の映画)

3.8

コクピットを確実に潰していく殺気満々のナイトメア戦が良い。ちょっと本編より血生臭くなるスピンオフは好きです。
「黒の騎士団」活躍中?っぽい劇中時間に、本編でも度々触れられていたEUとブリタニアの戦争、
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コードギアス 反逆のルルーシュⅠ 興道(こうどう)(2017年製作の映画)

4.0

TVシリーズの総集編なので「映画」の形にはなっていないが面白かった。TV版を観ていないと理解出来ない様な無理がある総集編でもないし見事な編集だと思う。
新規アフレコの恩恵が冒頭から感じられ「あれ…福山
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ビハインド・ザ・カーブ -地球平面説-(2018年製作の映画)

3.9

日本のTwitterでも良く見かけるある種「無敵の人」達を追うドキュメンタリー。
反証しようが無いトンデモを振りかざす側の人間が同じ側の人間に更なるトンデモでブン殴られる内ゲバが醜いし、それを批判しな
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セレニティー:平穏の海(2019年製作の映画)

3.3

完成後に劇場公開無しでいきなりNetflixが配給権獲得した映画って「クローバーフィールド・パラドックス」と同じく駄作や凡作ではなく珍作の法則が本作のお陰でより強固になった。というか「なんだ…この映画>>続きを読む

移動都市/モータル・エンジン(2018年製作の映画)

3.2

それぞれ3時間ある前編後編映画を無理矢理2時間にした様な情緒もタメも無いような構成にガッカリ。
更にそのダイジェスト感を補う様な、カルト映画に成りうる何かがあるかと言ったら何も無く鑑賞後久し振りに「無
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スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

4.4

先行上映の時に時間が合わず悶々と過ごして来たが、やっと鑑賞。
評判に違わぬ大傑作。「スパイダーマン」の映像化という面で言えば過去最高では…?
特許申請した程の映像技術には本当に度肝を抜かれたし言語化す
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運び屋(2018年製作の映画)

3.8

前作「パリ行き」は自分に致命的な程合わず今作を観るか迷う程だったが、手堅い映画を早撮りする監督イーストウッドが戻ってきて安心した。
メチャクチャカッコいい割にはちゃんと老齢を感じる俳優としての技量に満
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