べらしさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

どん底(1957年製作の映画)

3.5

全くフランス映画と見紛うごとし、詩的リアリズムだね

とにかく、清廉な絶望すら取り上げられているような世の中じゃあ、ろくな希望も生まれやしないってことよ

郵便配達は二度ベルを鳴らす(1981年製作の映画)

3.5

3作観たけど、これがベスト映画化ではないか??

ジャック・ニコルソン、泣く芝居がいい

ワルシャワの悲劇/神父暗殺(1988年製作の映画)

3.7

コスタ=ガヴラス×アンジェイ・ワイダ

これはなかなかの力作ですよ
ジョーン・バエズの歌がいい

スウィート・ムービー(1974年製作の映画)

3.3

バルカンの連中の考えることは愉快だね

ただ陰茎の露出に比べて、食べ物を粗末にする行為にそこまでの思想性があるのかという疑問は常にある

アメリカの悲劇(1931年製作の映画)

3.0

A Place in The Sin.

インモラルな愉悦に満ちた話をただのピューリタン道徳劇に堕としちゃねえ
言い換えればこの映画の主人公は罪そのものだが、51年版の方はリズ・テイラーなので勝てるわ
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黒衣の花嫁(1968年製作の映画)

3.7

68本目

この監督からはつねに、自分にしか興味のないことを隠してあたかも他者に興味を持っているように振る舞わなければならないという強迫観念めいた暴力性を感じる
そういう態度はいつも一方的であり、自分
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日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)

4.2

傑作なんだが、この監督の最高傑作ではない
理由はこの監督がこの時点で名のある俳優によって演じられた登場人物の8割までを、ときには脚本に反してまでも救いようのない馬鹿だとみなして演出しているからで、ルー
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暴力街(1974年製作の映画)

3.6

先日クリス・マルケルの『サン・ソレイユ』を観たが、全くしがらみのない人間の見た昭和の日本というのは驚くほど情報量過多の世界だ、
情報量過多。
だから、それをカッコよく映したかったら作り手は意識的にノイ
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緑の館(1959年製作の映画)

2.7

作る側のこだわりの見えない映画ってのはつらいね。
才能でなく意欲の問題だから。

暴走機関車(1985年製作の映画)

3.6

これだけハリウッドナイズドされていてもなんというか、実にドストエフスキーの匂いがするな、

タルコフスキーと仕事していたロシア人が撮ったからかもしれないし、元の脚本を書いたのもロシア人だからな。

(1949年製作の映画)

3.7

アタシの記憶が正しければ『ロッキー』の採用されなかったラストはたしか、敗れた主人公とエイドリアンが2人で控室を去って行くというものだったはずだ。
だから、これは『ロッキー』のあり得たかもしれない姿、今
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私を野球につれてって(1949年製作の映画)

3.6

(長いです)

いやはや。
野球映画という皮を被った、かくも全力のアメリカ民主主義擁護を見せられるとはね。
自由世界をリードする盟主としての屈託ない自信の裏に共産主義への恐怖が見え隠れする、この時代の
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悪の紋章(1964年製作の映画)

3.2

こういう役はタツヤ・ナカダイ以外はできないよなあ

若い時のこの人はどうも…

風と共に去りぬ(1939年製作の映画)

5.0

20年ぶりくらいの再見
疑いようもない史上最高の映画

今回目を見張ったのが、前半部のストーリーテリングの素晴らしさ、
ズーム、ローアングル、逆光、クレーン、ドイツから横取りした表現主義
特にアトラン
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栄光への5000キロ(1969年製作の映画)

1.2

あのエマニュエル・リヴァを呼んでおいてやらせることがまったく受動的な待つ女、耐える女、「あの人のセーターを胸にかき抱く女」であるという国がありえるだろうか??
正確にはセーターを編んでいたのは浅丘ルリ
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シェラ・デ・コブレの幽霊(1964年製作の映画)

3.5

演出も音楽もテンポもこの時代のごく普通の映画、プロットはやや理屈っぽすぎる

が、






いやアイツなんなん……
本当に1964年の映画か??

トップガン(1986年製作の映画)

3.7

「よくぞこんな恥ずかしいものを……」という呆れと圧倒的な面白さの間で引き裂かれる、そんなお前の立場は何なんだと常に迫ってくるのがあたしにとってのトム・クルーズ映画でね……
それは言い換えれば彼の非現実
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ラルジャン(1983年製作の映画)

4.1

66本目

もはやトルストイ原作とかはどこかに吹き飛んでしまう、
『アングスト/不安』の300倍はこわい

田園に死す(1974年製作の映画)

3.4

雛壇が河を流れてくるイメージが鮮烈としても、なぜあんなに長く尺を取る必要があるのか
なぜボルヘスをボルヘスと明示して引用する必要があるのか
三上寛に三上寛と名乗らせて長台詞を喋らせる必要性とは……
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アジアの嵐(1928年製作の映画)

3.5

エイゼンシュテインの衝突するショットに対する積み重ねのショットか……

ある種の観光映画としても機能していたんだろうな

コミッサール(1987年製作の映画)

3.8

本来1967年に完成していたのだから当然だが、『アンドレイ・ルブリョフ』のような象徴性に満ちた、陰翳ある端正なモノクロ画面だ……
こりゃ驚いたね

これ一本のみの監督というのが本当に惜しい

殺しの分け前/ポイント・ブランク(1967年製作の映画)

3.7

名前のない男

ハードボイルドと同義語の心理描写の排除を徹底して映像化すると全編POVにでもするかという話にもなってくるだろうが、こういう描き方もあるのだね

誤発弾(1961年製作の映画)

3.3

首を吊った母親と縋りつく子どもが「光景」として登場する衝撃
まるでゴダールがやるような唐突さだが、これはKorean Neorealismoなのだ……