昼行灯さんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

女系家族(1963年製作の映画)

3.8

いやーこれも面白かった 結局三姉妹は思うようにいかなかったわけだけど、若尾文子と父の生き様を見て、イエからの解放を遂げた訳だから得をしたとも言える。3女が言うように、少なくなってしまったがそれでも莫大>>続きを読む

蒲田行進曲(1982年製作の映画)

3.7

蒲田なのに東映と角川??となったけどめちゃ面白かった。なんも考えず笑える映画

2人がヤスに心惹かれているのは、自分たちもスターではあるけれど落ち目だからなのかな。監督中心主義のなかで俳優は所詮駒に過
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御誂次郎吉格子(1931年製作の映画)

3.6

次郎吉カスすぎ。伏見姉妹を救えなくて結局自己満の兄殺しになっちゃってるところがダサい😅

リズミカルな字幕のインサートや物語とは関係なく映像を盛り上げるためだけに用意された祭太鼓のショット、もはや抽象
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関東緋桜一家(1972年製作の映画)

3.4

すごいスター揃いなんだけど、揃いすぎててちょっともったいない感ある。みんなをたくさん映したいのに、尺が短いしストーリー的に無理があるから、藤純子でさえあまり目立っていない。

最後の最後で登場する感じ
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カイロの紫のバラ(1985年製作の映画)

3.7

ラストが悲しいような悔しいような🥺現実じゃなくて夢の中に入り込んでしまえばよかったと思う。どうせ現実で駆け落ちしても捨てられるのだから…セシリアの唯一の楽しみが映画なわけで、彼女はこれから先辛いことか>>続きを読む

コックと泥棒、その妻と愛人(1989年製作の映画)

3.9

めちゃおもろいですわ
抑圧された女の復讐劇って西洋がやるとこんな感じになるのねって感じ。だからラストの復讐はそれ復讐になるの?って思った。東洋で女が復讐するならやっぱり怪異的な力を何らかの形で得ないと
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僕は天使ぢゃないよ(1977年製作の映画)

3.5

音楽もいいし、キャストも今となってはすんごい豪華なんだけど、ストーリーは自己の正当化をしたかったのか?といわんばかりのサブカル共依存バカップルぶり、、見てないけど、70年代版花束みたいな恋をしたと呼ん>>続きを読む

雪夫人絵図(1950年製作の映画)

3.7

余程体の相性が良かったんだなあ、、雪が他の男を知れたらまた状況の異なる未来があったのかも、とは思う。でもまあ上原謙に流れなかったのはやはり夫が好きだったからなのか…変態的シーンの数々に嫌よ嫌よと言いな>>続きを読む

情婦(1957年製作の映画)

4.0

酒場で歌うディートリッヒでモロッコ思い出した、全然顔変わってないじゃん、56の時とは思えない、ガチで宝すぎる助けてえや

情婦?あれ情婦ではない?情婦なのか😭いや情婦なんてもんじゃない!という2転3転
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男たちの挽歌(1986年製作の映画)

3.7

アクションに合わせたスローモーションと光の明滅がアクションに量感を与えている。ガラス割れすぎじゃない?香港のネオンに雨に濡れた舗道、裏社会…ノワール調というよりも日活ヤクザ映画?

弟分と実の弟との2
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ゴールド・ディガース(1933年製作の映画)

3.6

この舞台最初のコンセプトとストーリー全然違くね?と思いながら見てたら、最後に駆け込みで当初の主題だった悲しみと困窮出てきて無理やりだな~と思った。

光るバイオリンのシーンのポテチ重ねたみたいな衣装と
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

4.0

いやーすごすぎる。特に名曲喫茶での保健室の先生とマークの会話シーン。アニメでカメラ(そんなものはない)が速度変化付きで180°パンするとかあるんだ。机の上の置き物?に反射した2人が訳分からなくなりなが>>続きを読む

キル・ビル Vol.2(2004年製作の映画)

3.6

なんか母性神話って感じ。女が強くなるには復讐か、母性ですか…普通に悪い女希望🙋‍♀️
女同士の闘いは面白かった!映画だけじゃなくて、るろうに剣心とか北斗の拳とかも影響受けてそう

キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

3.9

なんかもう日本ヤクザ映画史って感じで大興奮なのだけど、リリィシュシュが流れてきたのは爆笑
映画のソフト化が始まって、日本映画を沢山見られるようになってきた世代とはいえ、B級映画をここまで愛せる探究心が
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誰も知らない(2004年製作の映画)

3.7

YOUのネグレクト相手に対する空元気な接し方が子供より自分を優先した時の母親のそれで前半キツかった、、それはさておき、画面から排除されたけど、母親も違う男の子供を4人も抱えてこれまで頑張ってきたんだろ>>続きを読む

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.0

主人公ファッションが可愛い!真面目系クズサブカル感のバランスとるのがうまい。ちょっと川瀬智子感。かくいう自分も2024年はセルフパロディとしてやっていこうかな、真面目系クズcoreを。

ラスト主人公
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.0

見たー!ライブとは何か、パフォーマンスとは何かという問いが考え抜かれていてすごすぎる本当に。90分弱があっという間だった。わたしは昔から自作自演型のアーティストが好きだ。

有名なカセットテープの演出
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裏窓(1954年製作の映画)

3.9

『視覚的快楽と物語映画』で参照されているので。足の動かない主人公が窃視し続けるという設定はまさしく観客の主人公への同一化を確実なものにする効果があるといえる。実際作中の大部分が主人公の部屋からのPOV>>続きを読む

はいからさんが通る(1987年製作の映画)

3.4

これ漫画原作知らないと全くついていけないこと間違いない💦☝️あおえとうせいマジ誰状態だし、環の説明もなさすぎ😭そして蘭丸の不在😭😭悲しすぎる ビジュも大和和紀作画に似合う俳優を用意して欲しかった😭青江>>続きを読む

死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)

3.7

最後の2つの殺人が1つのフィルムによって結末を迎えるのすごすぎ。このフィルムさえなければ不倫の事実は藪の中だったのに惜しすぎる😭男側はどう思ってるんだろう

男のエレベーターからの脱出劇にははらはらさ
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失われた週末(1945年製作の映画)

3.5

アルコール依存症を主題にしてよくハリウッド映画作れたなって感じだけど、ビリーワイルダーだからっていうのもあったのかな。ストーリーはワイルダー印のコミカルさだけど(特に前半)音楽がシリアスでコメディでは>>続きを読む

利休(1989年製作の映画)

3.7

ちょっと出の山口小夜子‪‪

利休と秀吉を結びつけていたのは振る舞いだったのだと思う。茶道は言ってみればスタイルが全てで、そこに美が追求されているし、わびさびが生じているもの。秀吉は農民から天下をとっ
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本陣殺人事件(1975年製作の映画)

3.2

知的障害を女の幼稚さのための演出にしてないか?こういうファンタジー加減がいかにも昭和後期。しかもすずの役割がほとんどないところ🤦‍♀️

雁の寺(1962年製作の映画)

3.9

クライマックスの墓場での抑制された追い詰められ方から、寺の中で襖に埋め尽くされるかのような追い詰められ方への加速さあっぱれ。その後何事も無かったかのように観光名所となる雁の寺グロい。
墓場のシーンでは
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情事(1960年製作の映画)

3.7

「メロドラマみたいなこと言わないでよ!」←ほんまそれすぎる😅メロドラマだからしょうがない
ラストでクラウディアがサンドロの頭に手を置いたのは、ぐしゃぐしゃに泣く彼の身の上に自らを重ねていたからなのかも
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リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

3.7

リーが孤独の鳥居の人にしか見えなくてウケていた😂

ずっとダラダラ逃げてるだけで何も起こらんじゃんと思いながら見てたら、ラストでヒロインが状況からの脱却と第2の人生を切り出そうとする。この停滞感こそが
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お嬢さん乾杯!(1949年製作の映画)

3.8

渦中の「惚れております」。原節子はやっぱり聖女だなー。スターシステムバキバキなこの時代が羨ましい。今日『あのこは貴族』を見たけど、これも身分違いの組み合わせだ。本作はちょい前にアメリカで流行ったスクリ>>続きを読む

あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.8

単に金持ち/貧乏、内部/外部、東京/地方、男/女みたいな分断の現実を描くだけじゃなくて、共生可能性を提示してるところがよかった。華子と美紀それぞれのシスターフッドも重要なテーマだけど、美紀と華子自身の>>続きを読む

君の名は 第三部(1954年製作の映画)

3.5

最後の最後まで2人はろくな会話もせずよく関係性が続くものよ、三部作通して主人公カップルの会話内容と言えば「会ってばかりだがもう別れなければならない」と二人の間の障壁の説明と再会の約束だけじゃないか…こ>>続きを読む

君の名は 第二部(1953年製作の映画)

3.5

第1部にまして真知子の自己中っぷりがやばい その交通費誰持ちなん 姑の肝心な時は泣けばいいと思ってるんですからねという台詞がそれなすぎる。姑VS叔母の喧嘩は2人の啖呵の切り具合に笑わせてもらったけど、>>続きを読む

シネマ歌舞伎 天守物語(2012年製作の映画)

3.7

結構ギャグあって面白い。夜叉ヶ池とか他作品の言及があったのは玉三郎オリジナル?
シネマ歌舞伎とは言うものの、空間を大きく使う演技に対して、カメラが常に動く必要があるなど演劇特有のスタイルが逆に浮き彫り
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楢山節考(1983年製作の映画)

3.9

姥捨山伝説なんか半ば空想上のものだとおもってたけど、これはとんでもないリアリズム。姥捨山の由来や意味をこんなに説得力を持って示せるとは。

まずしばしば挿入される動物の交尾と捕食カットがこの村での生の
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小早川家の秋(1961年製作の映画)

3.7

小津のわりにしみじみ美しいと思わずに済んでしまったけど…それはまだ死についてわたしがあまり意識的ではないからなのかもしれない。

突然の心筋梗塞だったみたいだけど、その兆候は鬼ごっこや隠れんぼで示唆さ
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街のあかり(2006年製作の映画)

3.7

不運のなかにあると思っても、周りを見渡せば案外気づいてなかった幸せがあるのかもしれない😌ソーセージ屋に犬に少年、みんな主人公が与えた優しさを返すように彼のことを気にかけてくれてて、淡白な演技だけど温ま>>続きを読む

血煙高田の馬場(1937年製作の映画)

3.8

圧巻の50分やね…文字通りこのような活劇はもう生まれんだろう。阪妻のしっかりとした体幹によって可能になる殺陣、落語や歌舞伎など前映画的なものと接続された演技、モブとは思えないほどの盛況を見せる群衆。演>>続きを読む

美徳のよろめき(1957年製作の映画)

3.8

冒頭から月丘夢路の三面カット来てオー中平康となる。物語の内容としても、道徳と背徳のあいだで引き裂かれ、結局何がしたいのか誰にも伝わってない彼女のキャラクターに合致した演出だった。
鏡像という意味では、
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