青二歳さんの映画レビュー・感想・評価 - 61ページ目

青二歳

青二歳

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一粒の麦(1958年製作の映画)

3.9

集団就職をテーマにした映画!from 福島!タイトルは聖書。新共同からとると、ヨハネ福音書「はっきり言っておく。一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままである。だが、死ねば多くの実を結ぶ。」イエ>>続きを読む

裸の十九才(1970年製作の映画)

4.1

新藤兼人はバケモンだなぁ。
永山則夫事件、20歳の誕生日直前犯人逮捕。1969年4月。で、この映画が1970年秋公開。おかしいだろ。
母から続く貧困を細かく追い、集団就職から底辺の仕事へ流れ着く構造的
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コンタクト(1997年製作の映画)

4.2

日本はどこまでもファンタスティックだな!そして卑怯者なんですね、分かります。
陰で二基目を作っちゃってるっていうね。場所が北海道の沖合か…妙に納得。
でもまぁあの装置を作れる/運用できちゃいそうなら…
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Mr.インクレディブル(2004年製作の映画)

3.8

アメリカンヒーローでもチームプレーって成り立つんだな。
一旦は栄光から日陰者を経験するからかな。単独で揚々と戦ってるイメージがあるけれど、そういう正のイメージに踏み込んでヒーローの栄光の裏側を見せてく
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ドグマ(1999年製作の映画)

5.0

最高に笑かしてもらえます。
傑作パロディー。なんのパロディーか?聖書のパロディーです!
あー楽し。みんな全力!!旧約新約どっちのネタも盛りだくさん。パロディーだけあって、ちゃんと愛がありますな。そこが
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38度線(1986年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

朝鮮戦争のお話。
主人公の軍曹はしょっぱなからフルチンで登場!国連軍相手の朝鮮女性とたわむれておられる…

その時点で好み別れるでしょうが戦争映画として見ると中々面白い。後味は悪いですが!
国連軍は西
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バレエ・メカニック(1924年製作の映画)

3.6

なにコレ。気持ち悪いょぅ…
1924年の前衛って怖いな。オリジナルはサイレントらしくそっちは耐え難いレベルが違う。音楽もいわゆる現代音楽で難解だけど理解の助けになりました。
バレエ映画?と思って探した
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祭りの準備(1975年製作の映画)

4.2

アートシアターギルドの青春もの。
原田芳雄ってどうしてこう方言が色っぽいんだ…
脚本家を目指す青年が上京を目指す。「新藤つー脚本家が誰でも一本は傑作が書けるつーとった」ってそれ新藤兼人ですか笑
女の子
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娘道成寺 蛇炎の恋(2004年製作の映画)

1.0

まさかこのメンツとシナリオで芸道モノやろうとしたのじゃあるまいな?七代目中村歌右衛門を襲名した当時中村福助の日舞しか見所が無く他はひたすらツライ。なんで道成寺を素材に歌舞伎役者置いて日本人が日本で映画>>続きを読む

バレエ・リュス 踊る歓び、生きる歓び(2005年製作の映画)

5.0

20世紀文化史におけるエポックメイキングたるバレエ・リュス(仏語ロシアバレエの意)のドキュメンタリー。
20世紀という歴史をどう見たらよいのか示唆を与えてくれるバレエ・リュス。人と文化の移動!このダイ
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センターステージ(2000年製作の映画)

5.0

アメリカンバレエシアターという世界でも名高い実在のバレエ団をモデルにした名作バレエ映画兼殿堂入り青春映画。
すべてバレエダンサー。さらには今やABTソリストの若りし頃も堪能。
バレエ映画としてはとんだ
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僕らのバレエ教室(2004年製作の映画)

1.2

バレエ映画かと期待したのですがいわるゆ青春ものの部類。明るさではなく、若者のもつ暗部に重点が置かれています。バレエ映画としてつまらなかったのはどうでも良いです。
ただ韓国の文化に衝撃を受けてそれがもう
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ベルリン・フィルと子どもたち(2004年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ベルリンフィルのZukunft@ BPhilプログラム初年度の試みを追うドキュメンタリー。オーケストラの演奏するストラヴィンスキー"春の祭典"で、素人の子供達がステージに立つ!
初年度は退学率の高い中
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エノケンの孫悟空 後編(1940年製作の映画)

4.2

エノケンの孫悟空。後編。
こちらはなんと李香蘭が出演!きれいやなー
ラストのロケは場所どこなんでしょうか。なかなかすごいです。カメラをどの高さに設置しているのか?俯瞰シーン多く、一体どう撮影していたの
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エノケンの孫悟空 前編(1940年製作の映画)

4.2

エノケンが孫悟空。ほかエノケン一座が多数出演。そして円谷英二が特撮!
これは面白い…1940年の日本の文化成熟度を痛感できる。孫悟空という素材に、適当なSF素材、童話や時代劇等のパロディ尽くし。パロデ
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小さな村の小さなダンサー(2009年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

バレエダンサーの亡命ものといえば「愛と哀しみのボレロ」「ホワイトナイツ」色々あるがまさかの実話。バレエシーン多い。太っ腹!
しかしどうして芸術家の亡命を描くと西側の傲慢さが際立つのでしょうか。東側は常
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二世部隊(1951年製作の映画)

4.2

伝説の日系二世米軍442部隊を描いた映画。
日系部隊創設の経緯は実のところパフォーマンスに過ぎなかった訳で、結局収容所は継続したアメリカの欺瞞の象徴とも言える。しかしながら、移民国家アメリカにとっては
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ヨコハマメリー(2005年製作の映画)

5.0

地元民として愛すべきイコン。メリーさん。
中高時代歩きに歩いた横浜日劇とジャック&ベティの通り、伊勢佐木町通り、ドブ臭い大岡川沿い、高架下のちょんの間、馬車道、そのすべての道をメリーさんが通ったと思う
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巨神兵東京に現わる(2012年製作の映画)

3.2

ゴジラだね。
庵野がゴジラやるとこうなるのか、って感じの巨神兵。いや、これ褒め言葉なんですけどね。
ゴジラで得られる感動とは程遠い辺りも含めて。

復讐するは我にあり(1979年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

緒形拳って絶倫ヒモが似合うなー!
Mishima: A Life In Four Chaptersで三島由紀夫を演じる緒形拳を観て以来、この人すげえぞ、と思っていたが博多弁の詐欺師兼ヒモ且つ殺人者とか
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音楽(1972年製作の映画)

3.8

増村保造がアートシアターギルドで面白いことやろうとしてコケにコケとるがな!映画。
せめて増村保造にハマった高校生時代に観ていたら感想は違ったという確信。
そういう意味じゃ面白いんだけど、どうしても入り
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ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習(2006年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

おかしいな…どうレビューしようと思ってもタグが"イージーライダー"と同じになっちゃうんだよなーはははー(棒
これはアメリカ映画ではなくイギリス映画の位置付けで見るとグッと見やすくなる。アメリカらしい笑
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怪獣総進撃(1968年製作の映画)

3.6

何がしたいんだ東宝!笑
興行が落ち込んだ怪獣映画に送るヤケクソの鎮魂歌。
→意外に大ヒット。
こういうところ日本映画会社好きだ〜

ゴジラの逆襲(1955年製作の映画)

4.2

ゴジラを氷漬けにする飛行部隊はさながら特攻隊のような覚悟をもって作戦を履行していく。この辺りへの布石としてか、やはり人間ドラマが丁寧(しかしやや中だるみ)。
新怪獣アンギラスの登場に加え、舞台は大阪に
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STAND BY ME ドラえもん(2014年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

文句は山のようにあるが。とりあえずラストのNG集はやめて。ジャッキーにしか許されないし、メタ的にドラえもんという作品の虚構を遊んでいるのかもしれないが、私にとってドラえもんとのび太の世界は、平行世界に>>続きを読む

狼と豚と人間(1964年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

深作欣二初期作品。さてこれをどう観るか。確実にタランティーノはこれ観てるんじゃないかな。しかし…彼は映画史にマッピングしづらい作家性だよなぁと改めて思う。
64年となればゴダールの"はなればなれに"発
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映画女優(1987年製作の映画)

4.1

吉永小百合が田中絹代を演じる…まぁ…どっちも触手が動かないが新藤兼人の"小説・田中絹代"なら映画史こぼれ話でも…という期待値で鑑賞。まさに大正から戦後までの映画史を描く映画。主役は吉永小百合の田中絹代>>続きを読む

色情海女 ふんどし祭り(1981年製作の映画)

3.8

日活ロマンポルノコメディ!
キャットファイトと濡れ場の多さを除けば(いや除いたらロマンポルノではないんだけども)中々立派な喜劇!海女の復活と秘器神輿(例のトンデモ祭りにありがちなアレ)の復興で町おこし
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誘惑からの脱出(1957年製作の映画)

3.7

若尾文子が信金の事務員からキャバレーデビュー。微妙〜な野暮ったさが低嶺の花と呼ばれたアイドル時代にマッチして可愛いったらない。
木場や月島の倉庫街など、当時の風景が新鮮。運河沿いのキャバレーにバラック
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源氏物語 浮舟(1957年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

1957年、長谷川一夫(1951)から市川雷蔵(1961)への大映トップ変遷の渦中にあるキャスト。
王朝ものカラー!豪華さが安っぽくないところはさすが。衣装も小物も見事。火葬の再現も気になるし良いんだ
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源氏物語(1951年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

さあ1951年によくここまで源氏物語を再現した…!戦後6年!永田雅一が羅生門ヴェネチア受賞で浮かれた直後だからかしら。だが音楽はゴジラの伊福部昭。BGM笑う。光の君の駈歩にこのピアノはねーだろ…狩衣で>>続きを読む

田園に死す(1974年製作の映画)

4.2

アートシアターギルド、寺山修司監督。良作。
童貞喪失にここまで表象を重ねるなんて…なんて恥ずかしいお方なのかしら…!ハイ、大好物ですけどね!
夏目漱石といい寺山修司といい母と童貞は近代以降、男性作家に
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けんかえれじい(1966年製作の映画)

4.2

鈴木清順日活時代。
中二病の起源はいつからなんだ笑なにこのオリジナル喧嘩殺法と喧嘩修行。あー楽しいバカどもよ。
ケンカにあけくれる理由が性欲を抑えるためってね。
そりゃ確かに修行だ笑

半ばむりやり登
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霊幻道士(1985年製作の映画)

3.9

ラム先生かっこいい〜
キョンシー映画はゾンビ映画とヴァンパイア映画のエッセンスすべてが詰まっているな。そして本気のカンフーとコメディ。香港は先を行ってたわー

初恋・地獄篇(1968年製作の映画)

2.2

脚本は寺山修司が書き下ろし。1968年の試みとしては評価するけど…諸々どーにかならないのか。アングラ映画として見ると駄作。60年代は童貞が良くも悪くもフューチャーされて楽しいものだ。

女が階段を上る時(1960年製作の映画)

3.6

人のよすぎる銀座の雇われママ。中村鴈治郎二世はほんと神ががってる…
仲代達矢もいい感じ。
しかし金払いが男の価値だなー