トムザイルft.白蛇神さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

トムザイルft.白蛇神

トムザイルft.白蛇神

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団鬼六 黒髪縄夫人(1982年製作の映画)

3.1

原作は知らないが、あの団鬼六先生原作の映画との事で鑑賞したが、自分には映画作品としては響かなかったかな。

端的に言うと団鬼六ワールドの展開が弱い。縄の世界のディテールが不足しており、完全にそこら辺に
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桜の森の満開の下(1975年製作の映画)

3.7

凡そ10年以上ぶりに鑑賞。こういう幽玄世界の作品はなかなか無いので貴重かと。

撮影や美術も良く、最後まで楽しめる作品ではないでしょうか。

岩下志麻さんの舞はなかなか。ほんとハマり役だと思った。

借りぐらしのアリエッティ(2010年製作の映画)

3.7

2016年一本目。今更観てみたが、やっぱりジブリ映画は安定して面白い。

新春に観るジブリは大人も子供も集まっているので良いものだ、と思う程度に大人になってしまった。

こういう童話や古いノベルをベー
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砂の女(1964年製作の映画)

4.1

大好きな安部公房の「砂の女」。音楽監督に巨匠武満徹を迎えての気合い入った作品。

ロケといい撮影といい素晴らしいですね。古い邦画のいいところを凝縮したような作品で非の付け所がない。

原作でも一貫して
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隠し剣 鬼の爪(2004年製作の映画)

4.1

こういうタッチで最後まで違和感なく観られた時代映画はなかなか無い。

役者陣のクオリティもあるが、それ以上に撮影から美術、シナリオまでほぼ批判できる部位が少ない。

端的に言ってしまえば「時代恋愛映画
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性戯の達人 女体壺さぐり(2000年製作の映画)

4.0

これまで数々のピンク映画、Vシネ系映画を観てきたが、本作ほどその潮流において真摯で真っ直ぐな作品はほかに類を見ない。

馬鹿馬鹿しさはユーモアであり、エロへの憧憬は永遠である。

なんと言っても過去に
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かぞくのくに(2012年製作の映画)

3.3

うーん、フィクションに近いのか分からないが、北朝鮮に生きる人の、日本に帰国してからの心象ディテールが少なかったかなあ。

それと帰化人の苦悩やら政治的、社会的圧力等の情報も少なく、個人的には映画として
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愛の渦(2013年製作の映画)

3.8

もう少し過激なシーンや廃退的なストーリーを期待していただけに拍子抜けしたものの、シナリオ設定がよく、笑いあり、刹那ありで楽しめた。

突っ込みどころがかなり多いが、わりとこの監督は人間が好きなのかなと
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真木栗ノ穴(2007年製作の映画)

3.9

面白かった。観始めはややチープさが目立ち微妙だったが、中盤からのストーリーの加速感や後半のドテンについつい見入ってしまった。

劇中に出てくる風穴はツィゴイネルワイゼンで出てきた場所と同じと思われるが
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神田川淫乱戦争(1983年製作の映画)

3.3

なんだこれw ピンク映画ともVシネとも言えない不思議な雰囲気を終始醸し出している謎の作品。

古い時代の感性が堪能できる点以外で評価できるところがあるとすれば、学生と母親の住む一室だったりピーピーング
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真幸くあらば(2009年製作の映画)

3.9

虚しい。ただひたすらに物理的な空間や身体の虚しさを描いた作品かと。

音楽監督が森山直太朗とあり全く期待せず観たが、なかなか面白かった。

まあBGMが過剰かな?感はあったものの、ストーリー的には文学
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裸のいとこ(2013年製作の映画)

2.8

リアリティとファンタジーのバランスが悪いかなあ。それとシナリオもそうだけど、冒頭の前フリから中盤、ラストに至るまでの繋ぎが中途半端。結局なにを伝えたかったのだろう。

聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-(2011年製作の映画)

3.8

太平洋戦争を中心とした山本五十六の生きざまを描いた作品。

太平洋戦争に関しては様々な意見があるが、この映画はかなりわかりやすく描いているのでは。

軍事官僚、軍部、世論との間で彼が本当に考えていたこ
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ももいろそらを(2012年製作の映画)

3.9

全編モノクロ、女子高生が主人公といった設定から観始めから嫌な予感しかしなかったのだが最後まで観られた青春映画。

いづみ演じる池田愛さん、なかなかのポテンシャルですね。作中に出てくるイマドキのちょい悪
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鬼畜(1978年製作の映画)

3.9

昔からある男女のもつれ、貧困、子育て、DVといった社会問題を独特のタッチで描いた作品。

男女の心象描写が秀逸でグイグイと惹き込まれていく。実際よくニュースなどで挙がる児童殺害や虐待関連の事件の裏側に
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私の奴隷になりなさい(2012年製作の映画)

3.9

全く期待せずに観たが、落とし方も綺麗でよく出来てると感じた。わりとこの手の映画は演者のスキル不足が目立ったり撮影が貧弱だったりディテール不足等あるが、この作品はそうした要素が殆どなく楽しめた。

本来
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KOTOKO(2011年製作の映画)

3.5

塚本監督xCoccoというケミストリーに期待しすぎたか、作品全体に締まりがないのかな。

保たれた緊張感や唄はいいのだけれど、各シーケンスに緩急がなくて退屈な映画だなと感じた。

Coccoの演技力と
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セカンドバージン(2011年製作の映画)

2.7

タイトルの下らなさ、シナリオの陳腐さ、妻役の女の絶望的なレベルの演技で満貫ってとこでしょうか。

そんな下らない作品においても鈴木京香さんの演技力や魅力は素晴らしい。見所があるとすれば彼女の濡れ場くら
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バベットの晩餐会(1987年製作の映画)

4.0

実に牧歌的でストイックな映画。前フリ長いのを耐えた後に感動がクル。いや、その長い退屈な前フリがあるからこその美しいエンディングとも言える。

ぶっちゃけ姉妹二人のストーリー半分くらい削って、バベットの
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宮廷料理人ヴァテール(2000年製作の映画)

4.0

引き続き料理系映画。んー、やっぱり自分が望んでいる映画じゃなかったけど、普通に歴史モノ映画として楽しめるのでは。

とにかくこの映画制作に投入されてる物量は半端なく、特に美術的観点においては高く評価で
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ジュリー&ジュリア(2009年製作の映画)

4.0

思っていた内容ではなかったけれど楽しめた。

ジュリアの哲学と彼女に感化されたジュリーの料理に対しての情熱にはある意味、日々の人々の暮らしの中での料理の重要性が説かれていると感じた。

失敗から学び、
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ディナーラッシュ(2000年製作の映画)

3.3

何か面白い料理映画は無いものかと探し、これに辿り着いて視聴。結論から言うと巷で言われている程の「料理映画」ではなく、ホールがフィーチャーされた映画として観れば納得がいく。

先日鑑賞した「武士の献立」
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欲動(2014年製作の映画)

2.6

三津谷葉子さんのおっぱい以外見所はありません。以上です。お疲れ様でした。

武士の献立(2013年製作の映画)

3.0

加賀料理の基礎を築いた料理人の話という事で興味津々で観てみたが、時代背景や美術はいいがシナリオが全然ダメ。

加賀の食材、包丁の扱い、調理器具、盛付等に関するシーケンスなくしてこの映画のタイトルは凡そ
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祖谷物語 -おくのひと-(2013年製作の映画)

4.7

遂に見つけた。究極のアンビエント映画といってもいい。壮大でリアルな音と自然と命のストーリーのみならず、ファンタジーすらぶっ込んでくる、これは文句無しの傑作。

リアリズムを描きながらもアニミズムへの敬
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華魂(2013年製作の映画)

3.9

B級カルト映画ファンとして推したい作品。

観始めはただの鬱学園モノかと思いきや、後半ドンデンからのスピード感と世界観に興奮。

タイトルでもあるキーワードが「意識の解放トリガー」と考えると合点が行く
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セックスの向こう側 AV男優という生き方(2012年製作の映画)

3.6

AV男優の実録ドキュメンタリー。AV男優でもセックス、女、業界に対しての考え方や価値観は十人十色で、何千人と経験してきた男たちによる人間の根本部分である性に関しての意見は奥深い。

経験談に関してはか
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禁忌(2014年製作の映画)

3.8

キリスト教におけるタブーのバーゲンセール的映画。セリフが少なく、ストリングスやピアノ、ソプラノヴォイスといったクラシカルな旋律がストーリー進行と連動して盛り上げていく異色作品。

もう少し描写のディテ
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失恋殺人(2010年製作の映画)

2.2

どっからどう観てもダメだろこれw これを最後まで観るのはもはや拷問に近い。

おおかみこどもの雨と雪(2012年製作の映画)

4.0

作画すごい。アニメーションならではのファンタジー世界。

かつて現実世界で狼に拾われて育てられた人間が実際にいたが、この作品を観ていてそれをふと思い出し、野生の世界と人間の共存という一つのガイア的問題
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MAKE THE LAST WISH(2008年製作の映画)

2.8

アヴリル・ラヴィーンは大して好きじゃないけどなんとなく視聴してみた。うーん、グロとかトンデモ展開期待しすぎたか、最後まで全く面白みのない映画だった。

満島ひかりさんの演じる役のツンデレを堪能するには
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花宵道中(2014年製作の映画)

3.6

なんだこの全体評価の低さは。美術や撮影含めて悪くなかった。

ありがちなストーリーという意見が目立つが、名作である吉原炎上とは時間軸も違い、視点も異なることから、それと比較するのはナンセンスである。
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深夜食堂(2015年製作の映画)

3.8

昔よく通っていた割烹料理屋の雰囲気にそっくりで、ついつい感情移入。

暖かい雰囲気と美味しい料理と酒、そしてそこに集まる人とのふれあいの中に沢山のストーリーがある。

観始めは微妙な感じがしたが、多部
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ヒミズ(2011年製作の映画)

4.3

一言で言えば、ザ・園子温の世界である。

ポッブさ、シリアスさへの情熱の尋常でない注ぎ方、観るものをS級ジェットコースターで興味を上下左右へと自由自在に振り回す彼の作品は他に類を見ない。

彼の得意と
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ふがいない僕は空を見た(2012年製作の映画)

3.8

原作は知らないが、映画としての完成度は高いんじゃないかな。所謂人の「性」に関して、様々な人やその人の生きる中での出来事、視点から人生や命とは何ぞや、と語りかける作品。

自分自身の経験も踏まえて、こう
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