KANAさんの映画レビュー・感想・評価 - 26ページ目

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あなたになら言える秘密のこと(2005年製作の映画)

3.6

同じコイシェ監督×サラ・ポーリーの『死ぬまでにしたい10のこと』よりさらにズシンときた。ジョゼフの背負う重い十字架の苦悩も耐え難いけれど、これは自業自得として自戒に置き換えられる。でもハンナの負った心>>続きを読む

サンキュー・スモーキング(2006年製作の映画)

3.5

まずオープニングクレジットのデザインがオシャレでやられた〜。タバコが題材になってるけど、嫌煙家も愛煙家も大真面目に構えて観る必要はない。本質はアーロン・エッカート演じるニック・ネイラーの優れた口車を気>>続きを読む

月に囚われた男(2009年製作の映画)

4.0

久々に近未来・宇宙のSFを鑑賞。やっぱりこの世界観大好き。その設定からサム・ロックウェルの一人芝居に終始するわけだけど、内容がとっても切ない。その切なさは『ガタカ』を思い出させる。人工知能ガーティはキ>>続きを読む

ヒーロー 靴をなくした天使(1992年製作の映画)

3.8

コミカルタッチ(&過剰演出)ながら、対照的な二人、バーニー(D・ホフマン)とジョン(A・ガルシア)を通して“ヒーロー”って何だろう?と真面目に考えさせられる。表面的にはどう見えようと、結局人間の心には>>続きを読む

ペイ・フォワード 可能の王国(2000年製作の映画)

2.8

少年が考え出した"Pay it forward"を題材にしたこと自体はよかった。日本語で言うなら「情けは人の為ならず」…それってやっぱり大事な普遍的教えだと思うから。大人が言うならしらけてしまうところ>>続きを読む

ハート・オブ・ウーマン(2000年製作の映画)

3.7

安心して観れるラブコメ。メル・ギブソンってこれまでどうも好感が持てなかったけど、これはすごくお茶目でよかった。特に女性の心の声が聞こえるようになってからが。いやぁでもあんな能力、絶対ないほうがいい!世>>続きを読む

アイデンティティー(2003年製作の映画)

4.0

豪雨の夜に、畳み掛けるような展開が緊迫感と不気味さをどんどん増す。このサスペンスフルな雰囲気にゾクゾク!ミステリーということで、伏線っぽいワードもこぼさないように謎解きをしながら観てて、「あ!これはも>>続きを読む

シェフ!~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~(2012年製作の映画)

4.0

パリの高級レストランを舞台にした、何ていうかと~っても愛らしいフランス映画。オープニングクレジットのデザインもワインラベル風でお洒落。ドロドロした要素は一切ナシ!退屈もせず終始笑顔で楽しめる。ジャン・>>続きを読む

クロニクル(2012年製作の映画)

3.7

POV方式のモキュメンタリー。この映画の要はズバリその斬新でクールなカメラワーク。確かに結構な臨場感を味わえる。自分も彼らのうちの一人になったみたいで面白い。空を飛べるようになった辺りはもう楽しくて羨>>続きを読む

ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

3.7

マカロニウエスタンのカタチを借りて、これまたタランティーノ節炸裂〜!彼の映画は体調のいい日を選んで観ることにしてるけど(笑)、これはバイオレンスも生々しさを通り越して現実味がまるでないので問題なく鑑賞>>続きを読む

最高の人生の見つけ方(2007年製作の映画)

3.8

この手の邦題にはウンザリだけど、主演ジャック・ニコルソン&モーガン・フリーマン、監督ロブ・ライナーとくれば観逃すわけにはいかない。癌で余命幾許もないおじいちゃん達の話。なのに重くない。むしろ爽やか!元>>続きを読む

世界にひとつのプレイブック(2012年製作の映画)

3.5

前半はそれぞれの事情で情緒不安定なパットとティファニーの暴走ぶりにかなりのストレスを感じる〜。親子の関係も破綻してしまうんじゃないかとヒヤヒヤするし…。でも終盤、その疲れた心がグッと温まり、潤う。ここ>>続きを読む

ウェディング・シンガー(1998年製作の映画)

2.8

まずやり過ぎ感のある80sファッションに唖然。ストーリーは想像を裏切らず、いいの?子供騙し?っていうくらい何のどんでん返しもない展開。正直、途中まで少し嫌気がさしてた。ところが、こんなにもベタベタなの>>続きを読む

ミニミニ大作戦(2003年製作の映画)

4.2

邦題がユルくて可愛いな、どんなのかな?と思って観たら、これは痛快!爽快!なんかルパン三世見てる感じ。ヴェニスでのボートチェイスシーンからスゴイと思った。クライマックスのカーアクションシーンはアドレナリ>>続きを読む

ポセイドン・アドベンチャー(1972年製作の映画)

5.0

これはパニック映画の金字塔といわれるだけある!!簡単にいえば転覆した豪華客船の乗客らの脱出劇。CGなしの実写映像には息つく間もなく手に汗握ってハラハラドキドキ。そしてこのシンプルなストーリーに人間ドラ>>続きを読む

ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

4.2

予想以上に心を揺さぶられた。同性愛というより究極の純愛ものにカテゴライズしたい!ヒース・レジャーの寡黙で不器用なイニス役の演技がすごくいい。社会で荷物を背負い込むにつれて、序盤のブロークバックでの一連>>続きを読む

赤い風車(1952年製作の映画)

3.8

そういえば、(トゥールーズ=)ロートレックが小人のような外見である理由とか、それが彼の人生に及ぼした影響まで掘り下げたことは今まで自分の中でなかったなぁ。由緒ある伯爵家の生まれでお金には全く困らなかっ>>続きを読む

ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

3.0

マーク・ザッカーバーグとFacebookというキーワードだけ頭にあってもっと散文的なのかと思ってたんだけど、割と俗っぽい人間ドラマという印象。信頼、裏切り、嫉妬…秀才同士のグチャグチャ感が生々しい。F>>続きを読む

アナザー・ハッピー・デイ ふぞろいな家族たち(2011年製作の映画)

3.3

何でもない作品のようだけど、多かれ少なかれ誰もが共感できる部分はあるんじゃないかな?親戚の集まりなんてfu◯kだ!と毒吐きまくりの次男エリオット、どこかで見たなぁと思ったら『少年は残酷な弓を射る』の彼>>続きを読む

父の祈りを(1993年製作の映画)

3.7

実際に起きたギルフォード爆破事件の冤罪を通して描かれる父と子の不器用な絆。当時の北アイルランドとイギリスとの睨み合いが生々しい。IRAのあの過激さ、スコットランドヤードの信じられない不正…これらが事実>>続きを読む

ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮(2012年製作の映画)

4.1

デンマーク史上最大のスキャンダルを重厚に綴った作品。この手のものは美術的に楽しめればいいかなと割り切ってたけど、ドラマ的にも見応え十分で満足。三角関係の3人に平等に同情させてしまう描き方が秀逸。知的で>>続きを読む

フォーリング・ダウン(1993年製作の映画)

3.7

もっと重厚なのかと思ったら…結構チープな感じ?一人の自暴自棄な男に振り回されるというだけの内容だからかな。…といいつつ、全く退屈せずに終始画面に釘付けになってしまってた(笑)マイケル・ダグラスの演技が>>続きを読む

メトロマニラ 世界で最も危険な街(2013年製作の映画)

4.5

これは一見の価値ありだった。まず前半は田舎からマニラへ出てきた一家の貧困ぶり、騙されぶりにとにかく胸が締め付けられる。オスカーがまた実直で…。後半は警備員の仕事絡みで一気に緊張感が高まってサスペンス調>>続きを読む

フェイク シティ ある男のルール(2008年製作の映画)

3.0

『LAコンフィデンシャル』と『トレーニング・デイ』の脚本家がタッグを組んだというバリバリのLAPDもの。飽き飽きする設定だなぁと思いつつ観てみると、黒幕が猪突猛進型のトムを深みにはめていくというプロッ>>続きを読む

波止場(1954年製作の映画)

3.9

ボクサーくずれの青年が波止場を牛耳るボスの悪行を暴く社会派ドラマ。若きマーロン・ブランドを始め俳優陣の演技がナチュラル且つ個性的で素晴らしい。エリア・カザンの演出あってのものなんだろうけど。テリーとチ>>続きを読む

サブウェイ(1984年製作の映画)

3.5

『ニキータ』や『レオン』より前の作品だけど、すでにベッソンの映像センスを色濃く感じた。パリのメトロ内の世界をファンタジックに。パンクな雰囲気のクリストファー・ランバードと音楽がかっこよかった。若きイザ>>続きを読む

タッカー(1988年製作の映画)

3.7

アメリカ自動車業界史の一幕。1940年代にしてあれらの発想は確かに革新的。ジェフ・ブリッジズ演じるタッカーがとてもエネルギッシュ!あの家族もチームもいいなぁ。タッカーが裁判で陪審員に熱く訴える内容には>>続きを読む

ウィンターズ・ボーン(2010年製作の映画)

3.9

アメリカの白人貧困層の閉鎖社会をあえて直視する作品。舞台は中西部ミズーリの人里離れた山岳の地域。終始冷たく、重く、閉塞感が漂う。映画としてはこのイギリスの単館系っぽい雰囲気が魅力的だとも感じた。何より>>続きを読む

レマゲン鉄橋(1968年製作の映画)

4.5

第二次世界大戦末期。ドイツ軍にとっては唯一の退路、連合軍にとっては唯一の侵入路である橋を挟んで対峙する両軍の攻防戦がもの凄い迫力!しかも戦車から何から全て実写!!これには圧倒される。ところが双方とも精>>続きを読む

シュガーマン 奇跡に愛された男(2012年製作の映画)

4.0

幻のミュージシャンを追ったドキュメンタリー。こんなふうに自分の知らない所で実は誰かにすごく影響を与えてることって、もしかしたらそこかしこであるのかもしれない。でもロドリゲスのあの質素を貫くブレないひた>>続きを読む

バレンタインデー(2010年製作の映画)

3.0

群像劇って登場人物が多くてごっちゃになりそうだけど、ラブストーリーは不思議と大丈夫。どのカップルのエピソードも可愛らしいというか微笑ましかった。キメキメじゃなくて抜け感があるというか。花屋のつながりは>>続きを読む

思秋期(2010年製作の映画)

3.7

とことんビター。楽しい時期を越えた大人が感じる、人生や世の中の不条理、やり場のない怒り。イギリスの片田舎の寒々しい環境もその鬱感に存分に加担してる気が…。ジョセフもだけど、ハンナの心の機微が生々しくて>>続きを読む

ステイ・フレンズ(2011年製作の映画)

3.3

展開は読めてしまうけど、ディテールが最高に楽しいザ・ラブコメ。だいたいセフレで且つ(恋愛感情なしの)親友でい続けるなんて難しいに決まってる。当然セックスシーンが多いものの、全然Hじゃない。さばけた会話>>続きを読む

未来を生きる君たちへ(2010年製作の映画)

4.2

脚本も俳優の演技も秀逸。畳み掛けるような怒りの連鎖。誰もが自分の胸に問いかける内容だと思う。半沢直樹じゃないけど、やられたらやり返したいという感情が湧き上がるのはやっぱり人間の本性。虚勢張ってるアホは>>続きを読む

別離(2011年製作の映画)

4.1

いろんな賞を受賞してるので観てみた。イラン社会の実情がこれ1本で結構分かる気がする。それぞれの人物の視点からもどかしさみたいなものを平等に描いててついのめり込んでしまった。物質的近代化はしてても、イラ>>続きを読む

スーパーサイズ・ミー(2004年製作の映画)

3.2

前から気になってたドキュメンタリー。凄い企画だなぁ。アメリカの食生活、ああやってデータ化されるとホントに恐ろしい。マックによる子供時代からの刷り込み作戦とか!国民の健康よりビジネスありきという…。食に>>続きを読む