なちゅんさんの映画レビュー・感想・評価 - 24ページ目

サムサッカー(2005年製作の映画)

4.2

なんか、よかったなあ。
変わりたい、なんとかしたいって、親や他人が思うよりもずっと本人が一番思っていて、それでも上手くいかないもどかしさに苦しんでいる。
何事にも集中できなかった、指しゃぶりをやめられ
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ウォーク・ザ・ライン/君につづく道(2005年製作の映画)

4.1

ホアキン・フェニックスもリース・ウィザースプーンも歌が上手すぎる。リースの声がジューン・カーターそっくりに深みのあるアルトでめちゃくちゃかっこよかった。

なにも前情報無しに見始めたけど、ジョニー・キ
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ジョー・ブラックをよろしく(1998年製作の映画)

4.0

あー、よかった。
最後は多少こじつけでも、収まるところに収まった感じ。

スーザンはなにも言わずに、でもその全てを見通して受け入れたようでいじらしい。
コーヒーショップの彼に恋をしながら、中身の違う「
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ビフォア・ザ・レイン(1994年製作の映画)

4.3

重厚で見応えがある。
人間の争いの虚しさよ。
ほんの些細な諍いから、ほんのわずかな齟齬から、絶望的なほど食い違ってしまう。

数人あげてらっしゃる方々がいるけれど、まさにメビウスの輪。始まりも終わりも
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

4.0

悲しさの比重はかなりあるけれど、ほんの僅かの希望が見えるような気がする。
折り合いをつけられることと、容易く切り替えられないこと。そっと確かめ合うようにその狭間をなぞっていくような、マンチェスター・バ
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ムーンライト(2016年製作の映画)

3.6

この静けさと、画面の美しさが一層シャロンの苦悩を浮き彫りにしているよう。
苦しいとか、さみしいとか、好きだとか嫌いだとか、シャロンは言葉では表現しないけれど、だからこそ悲しげに少し伏せられた目がその感
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グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札(2014年製作の映画)

3.5

ニコール・キッドマンの美しさが画面からダダ漏れ。もはや美の暴力。

実話を基にしたフィクションということで、まあどこまでが実話で、どこからがフィクションなのかはわからないけど、あの大スピーチは素晴らし
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ラースと、その彼女(2007年製作の映画)

3.5

不思議な映画。ぶっ飛んだおふざけかと思うような設定なのに、とても柔らかい時間の流れる映画。
みんな、ラースも含めて、みんなが「ビアンカがリアルドールだ」ということを理解していることで、物言わぬビアンカ
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JUNO/ジュノ(2007年製作の映画)

3.8

16歳の妊娠・出産という、日本でなら重苦しくなりがちなテーマを、軽やかで気持ちのいいドラマで描いた作品。
悪者が1人もいないのが素敵。全員が一生懸命で、全員が暖かくて、見ていてほっこりする。心が温かく
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あなたにも書ける恋愛小説(2003年製作の映画)

3.3

可もなく不可もない、ほのぼのしたラブコメ。
アレックスもエマも、相手の話を聞かない不器用な人たちで、本当にめんどくさいんだけど、それがなんとも人の恋路らしくて良かった。

グレート デイズ! 夢に挑んだ父と子(2014年製作の映画)

3.4

ストーリーは出来過ぎだし、出来過ぎ具合も感涙を呼び起こすためだけのようでもあるんだけど、こんなの泣いてしまうわ。

ジュリアンがアイアンマンレースに出たいと言ったのは、走ったり泳いだり、全身を使うこと
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ポルト(2016年製作の映画)

4.0

互いにとっての異国の地。
ほんの一時すれ違っただけ。
恋だけど恋じゃなく、愛だけど愛じゃない。

なんだか無性に切なくて、心の中がだんだんざらついていくような映画。音も、映像の質感も、視点も、構図もと
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プリンセス・カイウラニ(2010年製作の映画)

3.9

ラブストーリー主体で作ったものなので恋愛模様寄りになるのは仕方ない。ハワイ王国に俄然興味が湧いたので、もっと文化的、歴史的な側面を勉強したい。

カイウラニ王女の凛とした気高い佇まいが素敵。高貴で芯の
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ファウンテン 永遠につづく愛(2006年製作の映画)

2.3

荒唐無稽と言うべきか、スピリチュアルにぶっ飛んでると言うべきか。
現代パートが90分の映画になったら、ありきたりだけどまあまあ良くなりそう。スペイン女王とコンキスタドールのパートもそれはそれで歴史映画
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ブリングリング(2013年製作の映画)

3.2

彼女たちは依存症的に盗みを繰り返すことで、束の間の満足感を得ていたのかもしれない。
精神的に大人になりきれず、どこか空虚な心を抱えた彼女たち。特にはっきりとした理由のないその虚ろさを紛らわせ、埋めてく
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ヘイフラワーとキルトシュー(2002年製作の映画)

3.2

お姉ちゃんのヘイフラワーがいい子すぎて悲しくなる。両親は家のことさえヘイフラワーに任せっぱなし、妹のキルトシューは手のつけられないわがまま娘。おまけにあんなの、そりゃ拗ねるよねえ。よく頑張った。キルト>>続きを読む

エブリシング(2017年製作の映画)

3.8

そういうことか〜、というタネ明かし感。
誰の気持ちも痛いほどわかる。ママはやり過ぎだったけど、それもわかる。
でもきっと、これからもっと良くなる。もっと強くなる。

ニック・ロビンソンのシニカルな雰囲
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トゥー・ラバーズ(2008年製作の映画)

3.7

あー、せつないなー。
これで良かったのかな?これで良かったんだよね?って、鑑賞後しばらく考え込んでしまう。
ミシェルは本当にロナルドを愛していたのかしら、という気にもなるけど、やっぱりレナードは手近な
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嘘つきは恋の始まり(2008年製作の映画)

2.6

これは邦題がめちゃくちゃ。
ラブコメ感出すなよ〜って感じ。実際は結構重たい。
あとストーリーがかなりしっちゃかめっちゃか。テーマが良かっただけに残念。もうちょっといい描き方あったと思うんだけどなあ。
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バチェロレッテ あの子が結婚するなんて!(2012年製作の映画)

3.8

面白かった〜。
ケイティもジェナも一旦黙ってろ!って途中思うんだけど、レーガンもなかなかの女帝っぷりだしベッキーはベッキーで情緒不安定だし(これは花嫁なのでまあ当然)、とにかくしっちゃかめっちゃか。
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はじまりは5つ星ホテルから(2013年製作の映画)

3.2

世界中旅して周りたくなるなあ。
幸せは人それぞれ。
私も周りが次々に結婚出産して、どんどん置いていかれるような気分になってしまう。結構願望もないし、母親願望もないのに、妙に焦る。
でも私は私でよくて、
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幸せのセラピー(2007年製作の映画)

2.8

ストーリーはまあありきたり。かな。
ジェシカとビルはあの後どうなったんだろう?とは気になるけど……
いや、なんかずっと切ない映画だったな。

まだあどけないローガン・ラーマンがとにかく可愛すぎる。愛お
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相棒 劇場版Ⅳ 首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断(2017年製作の映画)

3.8

ドラマも毎シーズンちゃんとチェックしてるわけじゃないのに、それでもなんとなく、やってたら見ちゃう。多分今作は見覚えがあったから2回目。

時々右京さんがキュート発揮する。今作では幸子さんにカメラ向けら
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遠距離恋愛 彼女の決断(2010年製作の映画)

3.7

ストーリーはともかく、ドリューとジャスティンがカップルとかそんなの大好きに決まってるじゃないですか!
なんでかなー、なんかジャスティン・ロング好きなんだよなあ。笑顔がいいんだ……

「彼女の決断」って
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ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)

2.8

うーん。
なんかよく分からないまま進み、よく分からないまま終わった2時間。いや、それで良かったん?って感じ。アレックスの性格も結局全然変わってないし、ミシェルも煮え切らないまんま思いつきでアレックスを
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華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)

3.7

壮大で豪奢な夢物語。
ギャツビーが妄執的なまでに追い求めたのは過去とただ一点の希望。彼は挫折を知らなかったのではなくて、自分の運命がそんなところにないと信じ込んでいただけ。駄々をこねる子供のようなその
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ドリーム(2016年製作の映画)

4.7

歴史に名を残しながら、フィーチャーされることのなかった黒人の3女性の物語。強く、美しく、たくましく、誰よりも賢い女性たちの物語。

これは人種差別が今よりもさらに色濃く残っていた時代の話ではあるけれど
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スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

3.8

何だったんだろう。
一体何を見たんだろう。
思ってたのと違う、んだけど、じゃあ何を想像してたんだって聞かれたら、明確な答えはない。ただ、突拍子もないくせに心のちょっと柔いところを突いてくる感じ。

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ウルトラ I LOVE YOU!(2009年製作の映画)

3.0

途中まで「いやいや、なにこれ本当…ブラッドリー・クーパー見たさに借りたけど、本当にブラッドリーしか見るとこなくないか?」って感じでメアリー(サンドラ・ブロックではなく)にイライラしてたんだけども、後半>>続きを読む

アーティスト(2011年製作の映画)

3.7

正直サイレントは初めてだったので、最後まで観れる気がしなかった。実際途中めちゃくちゃうとうとしてしまったし…。
これは現代に製作された、サイレントからトーキーへの移り変わりの最中にある2人の俳優を描い
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17歳のカルテ(1999年製作の映画)

3.9

壮絶だけれど、胸を打つ。
異常と正常の違いって何なんだろうか。
私だって大概の「異常」じゃないのか。
スザンナ・ケイセンの自叙伝的作品ということは、この少女たちがかつて確かに存在していたということで、
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SING/シング(2016年製作の映画)

4.3

あーーーたのしい。
心底楽しくて、かつ泣ける映画だった……
自分の好きを貫くこと、恐れずにとりあえずやってみること。

これは偏った感想だけど、タロン・エガートンが歌ってるというだけで素晴らしすぎるか
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サガン -悲しみよ こんにちは-(2008年製作の映画)

3.6

流れるように過ぎた2時間だった。
かなりスキャンダラスなサガンの生涯を、ドラマチックにしすぎることなく淡々と描く映画。ひとり息子のドニ・ウェストホフ氏が監修したことも関係してるかしら?
シルヴィー・テ
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リトル・バード 164マイルの恋(2011年製作の映画)

3.0

ジュノー・テンプルはこの作品のリリーみたいな役がよく似合う。影があって、悲しげで、半ば自棄を起こしたように不満そうな、鬱屈した少女。見ていてイライラして仕方ないのは彼女の演技が上手いからだろうな。>>続きを読む

リリィ、はちみつ色の秘密(2008年製作の映画)

4.4

たくさん泣いた。辛いとか重いとか悲しいとか、それもあるけど、愛おしくて切なくて。
リリィはちゃんと愛されていた。それを彼女がちゃんと知れて良かった。T・レイも歪んで歪んで、その果てで、リリィを愛してい
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インフェルノ(2016年製作の映画)

3.8

行ったことがあるところが出てくるとわくわくしてしまうよね。
相変わらずちょっと思考を他のところに持って行ってる間にストーリーやらキーやらを見落とすラングドン教授のシリーズ。
007のボンドガールよろし
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