無駄なシーンは飽和すると無駄ではなくなるという現象。
ヒュー・キース・バーンを偲んで。
「八戸って何?」
「わかんない」
事務所めちゃめちゃにするときのカメラワークがキマり過ぎてる。
「ジュン手が白いの?」
「キモい?」
「ううん」
多部未華子のシーンとの対比がすごい。
原作は未読。
冒頭のチープなVFXで腰を折られる。なぜリアル思考のVFXにたどり着くのかが疑問。わざわざ中途半端にしか到達し得ない描写に手を出す意味が理解できない。
次にキャラクター描写。寂しさと>>続きを読む
不倫どうこうより、自分なら絶対に新しい人間関係を構築しないと思う。
岡崎京子原作の長編映画4作目というこのタイミングで1度、「結局、岡崎京子って何?」という観点に立ち返る必要があると思う。少なくとも原作漫画『ジオラマボーイ・パノラマガール』の単行本が刊行された89年時>>続きを読む
瀬田なつきという監督が、こんなにもいわゆる「撮れる」監督だということに驚かされた。
吉祥寺の映画館「吉祥寺バウスシアター」閉館、井の頭公園100周年記念をきっかけに企画が始まった本作。吉祥寺、さらに>>続きを読む
引用ネタの切れ味と使い方、キャラクターのディテールがこだわりにこだわりぬかれている。
フュリオサよりかっこいいシャーリーズ・セロンが見られるのはここだけ。
16mmフィルムの質感で映し出すナポリの街の景観と自然光の美しさに序盤から目を見張る。
人生という人間に与えられた時間の枠の中で、浮き沈みする希望と絶望が絶え間なく反復。その反復すら超越する輝きが未>>続きを読む
何故こんなにもコスプレ然としていないのか、この作品から学ぶべきことは沢山ある。メイクアップ、美術、照明、衣装、キャスティング、日本の漫画・アニメ実写化映画は90年代初頭のアメリカ映画にすら追いつけてい>>続きを読む
2020年の見逃し劇場公開作品⑦
起案したアイデアはいいけど、主人公でもない奴が死んだっていう展開でわざわざひと段落させてしまう脚本が良くないのではないかと思う。
主人公に降りかかる災難がバレるバ>>続きを読む
2020年の見逃し劇場公開作品⑥
よし!この殺人鬼をテーマに映画を作ろう!彼が暮らしていた部屋とか日常の風景も資料を集めて完璧に再現するぞ!ってなった製作陣好き。役者を動かしまくる感じは黒沢清的で見>>続きを読む
2020年の見逃し劇場公開作品⑤
日本のインディーズ映画の限界を見た。そればかりが際立った作品ではないが、撮影と照明がボロボロ。自然光や陰影の具合で偶発的にうまくいっているカットもあるが、基本的に残>>続きを読む
トップスターばっかり集めて、大金かけて、3時間近くの長編で、凄い映画にならないはずがない。逆に言うと凄い映画になるなんて予想もしてないところから生まれる凄い映画が観たい。
ショーン・コネリーを偲んで>>続きを読む
個としての確立をしたいアーティストとレーベル側の対立なんて、劇中で語られていることよりももっと複雑で形容しきれないもののはずなのに、さらっと流して我々はうまくやれたんだという安易な結論に繋げることに違>>続きを読む
2020年の見逃し劇場公開作品④
同じ脚本でも撮る人が違えば、劇中での時間の流れ方は変わるだろうなと思う。この監督はゆったりすぎるくらいに時間を使う。
日本映画でも90年代あたりのユースカルチャーをかっこよく撮れるんじゃない?と淡い希望を抱いていたが、この映画を観てしまうと到底不可能なことなのだと理解した。
当時は気付くことはなかったであろう些細な>>続きを読む
寓話性がちらつくので、意識的にモチーフを出したりしてもっと大胆にやり切ってくれてもよかったけど、物語が楽しいし、面白すぎるので満足。
主人公がセリフの途中で唾吐いたり、立ちションするのが妙に好き。
2020年の見逃し劇場公開作品②
答えが出ない。どのタイミングで何を言って何をしていれば正解ルートだったのか、そもそも望んで始めたことが間違いか。でも確かなのは好意を見せておいて、自分を隠したり閉ざ>>続きを読む
そもそもこんな半端な作品でオリジナルメンバーを下ろしてる時点で、すべてにリスペクトを感じない。
2020年劇場公開見逃し作品①
手堅くパッケージングされたような時間の使い方にわくわくしない。うまくまとまってるんだけどね。
三菱500がいい仕事してます。
実際の時代背景がありつつ、特定のモデルがいない完全なフィクションであるため、構造としての映画的な見方で楽しんだ方が正しいのではないかと思った。
戦争や社会との対立といった解り易い設定に目を取られがち>>続きを読む
メメント的な設定をやり切るわけでもなく、雰囲気に逃げてセリフが時間に流される。映画と呼ぶには程遠い。意味もなく淡い色の背景で煙草を吸わせるノープランさにため息が漏れる。下手でも作劇をやろうとする勇敢さ>>続きを読む
ソフィア自身のパーソナルな内容でありながら、抜けの良い仕上がり。現実との親和性も高く、洗練されている。
ソフィアの精神的な現在地の座標をフィルムに落とし込んだかのような作品だと感じた。父・フランシス>>続きを読む
先行上映にて。
いわゆる三木孝浩っぽさという視点で語ると、本作はそれが薄めかなあという印象。その代わりに映画的な仕掛けは潤沢に演出されている。
例えば目が見えないことにより生まれる些細なすれ違いや>>続きを読む
ワンシーンワンカットの緊迫感と催眠をかけられてしまわないかという不安感のマッチ。心の中の街、世界を見ているかのよう。傑作です。
ソフィア・コッポラ作品初見で観る作品ではなかったのか。よくもまあこんな平坦な映画を撮れるなとある意味感心する。
どこに属した女の子たちなのかいまいちピンとこないし、犯罪(窃盗や詐欺などのしょうもない>>続きを読む
東宝のプロモ的な作品。
売り出したい商品をどれだけ魅力的に撮れるかという点で白羽の矢が立つのは、やはり三木孝浩。
佐久間先生の日常ムービーが観たい。
序盤の方はかなり心配して観ていたが、ラストを頂点に尻上がりに良くなっていく。
本作の監督である外山文治という監督の作風は、おおまかなストーリー構成の中で、セリフを思いっきり削ってみたり、環境音を長い>>続きを読む
エンドクレジットに羅列されるスタッフが豪華すぎる。
キキが一度魔法が弱まってからデッキブラシで再度飛べるようになるシーンで、気が逆立つように自分の周囲の空気が乱れる演出は、その後の宮崎作品でも多く見>>続きを読む
『大統領の陰謀』『スポットライト 世紀のスクープ』『スノーデン』『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』など、政治的な告発、ジャーナリズムを題材にした良作の文脈を汲んだ作品ではあるが、その中でも一線を>>続きを読む