へたれさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

へたれ

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エル ELLE(2016年製作の映画)

3.5

イザベル・ユベールが、よくこの年齢でこの役を引き受けたと感心するばかり。そして、彼女じゃなければこの作品は成り立たなかったと思うほどの説得力。
一言で言えば、女はたくましく、男はクズか変態という話。
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ワンダーウーマン(2017年製作の映画)

3.7

DCコミックスの中では久しぶりに素直に楽しめた。

良かったとこ1。ガル・ガドットの存在感。バットマンvsスーパーマンの時も一人で見せ場かっさらったけど、ルックスのハマりっぷりが見事。戦場であの格好し
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

4.6

ジョン・ウーがガンアクションを再発明したように、エドガー・ライトがミュージカル映画を再発明したね。

曲に合わせてカットも効果音もオンビートなのはもちろん、曲がうっすら流れているだけの会話シーンにもリ
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スパイダーマン:ホームカミング(2017年製作の映画)

3.2

一本の映画としてはバランスが悪いけれど、MCUなのでそいう見方は意味ないなとしみじみ思った。

良かったとこ1。開放的なピーターパーカー像。
MCUのスーパーヒーローたちに倣って、影らしい影がないキャ
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すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

3.5

劇伴に興味があり、ハンス・ジマーの名前は知ってるけど作風は良く知らない、というような人にはうってつけの映画。

良かったとこ1。幅広いインタビュー。出てくる作曲家に偏りはあるものの、現代の一線級の作曲
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ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ(2016年製作の映画)

3.0

テンポが良くて、マイケル・キートンとマクドナルド兄弟の会話は味があるんだけど、とりたてて印象に残るシーンが無かった。
エピソードを無難に配置しているものの、何故そうなったのかには踏み込まないので、全編
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ケイト・プレイズ・クリスティーン(2016年製作の映画)

2.4

単調なフェイク・ドキュメンタリー。

良かったとこ。カメラのわざとらしさ。
劇映画でなければあり得ないようなカメラアングルのおかげで、題材は事実でもリアルなドキュメンタリーではないことがすぐに分かる親
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ありがとう、トニ・エルドマン(2016年製作の映画)

3.4

160分間が必要でもあり、退屈でもあった。

良かったとこ1。主演父娘2人。
バカなことをやる時にも飄々とした父親の目線。ストレスが溜まりまくっている娘の表情と終盤のヤケクソ気味な歌。

良かったとこ
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ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

3.3

サムペキンパーのなり損ない。

良かったとこ1。ヒューゴ・ウィーヴィング。
顔から感情が読み取れない役が多いものの、今回はキャリアベスト級の演技で、時代に取り残された男を演じていた。

良かったとこ2
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セールスマン(2016年製作の映画)

4.0

良かったとこ1。隠喩。
直接的な表現は皆無で、主役夫婦が越してきた部屋の前の住人の姿を浮き彫りにする手法が見事。「セールスマンの死」のリハーサルで演じられているシーンが何故あのシーンなのかなど、あれこ
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20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

4.3

キャラ萌えで何度でも楽しめる映画。

良かったとこ1。用意周到なキャラクターづくり。
一瞬実話かと錯覚するぐらい、脚本上でキャラクターたちが作り込まれている。プロットらしいプロットが無いのに飽きずに観
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メッセージ(2016年製作の映画)

3.6

メインテーマ以外のところは成功していたと思う。

良かったとこ1。宇宙人たちの声、音。
聞いたことがありそうでない、会話は絶対に無理と思わせるだけの説得力がある声、というか音だった。

良かったとこ2
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

4.5

こうした地味で丁寧な映画をハリウッドがまだ作れることが嬉しい。

良かったとこ1。プロットのきめ細やかさ。
序盤から、嘘臭い話がまるでないと共に、説明がほとんどない大胆なフラッシュバックの数々。どのシ
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

3.7

邦題の「リミックス」が言い得て妙。

良かったとこ1。オープニング。前作で観客の心を鷲掴みにしたタイトルの出方を踏襲するとともに、どれだけ派手なアクションがあっても本質的にはオフビートだというこの映画
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カフェ・ソサエティ(2016年製作の映画)

2.4

ウディ・アレンの看板が無ければ100%製作されることが無いレベルの映画。

良かったとこ1。台詞の軽妙さ。
中身のなさを台詞でカバーと言わんばかりに、気の利いた言い回しが多かったり、「夢は夢だ」という
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ワイルド・スピード ICE BREAK(2017年製作の映画)

3.0

期待値を上回ることが多かった近作に比べると、今回は完成度がかなり低め。

良かったとこ1。ニューヨークのカーチェイス。
シリーズで毎回一ヶ所はあるバカアクションシーンが、今回はこれ。CG臭かったりニュ
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美女と野獣(2017年製作の映画)

3.4

観る前から分かってはいたけど、91年のアニメ版を観れば十分。

良かったとこ。いくつかのミュージカルシーン。
特に「ガストン」のシーンは、振り付け、カット割ともに昔ながらのミュージカル映画の佇まい。B
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お嬢さん(2016年製作の映画)

3.9

良かったとこ1。荒唐無稽さの連べ打ち
館の設定からして、日活ロマンポルノ並みに胡散臭くて良い。原作小説にあったゴシック的な要素は微塵も感じさせず、リアルなところも全くない。禍々しさは意図的で、韓国人俳
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

3.2

20年ぶりの同窓会に参加するつもりで観れば楽しめた。

良かったとこ1。主要キャストを全員揃えたこと。これが出来ているので、話がつまらなくても、前作のファンなら楽しめる。特にマークとシックボーイの掛け
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レゴバットマン ザ・ムービー(2017年製作の映画)

3.7

レゴムービーほど驚かされることは無かったけど、バットマン映画として普通に面白い。

良かったとこ1。メタ視点ギャグの数々。
配給会社のロゴへのツッコミに始まり、これまでのバットマン映画がすべて存在して
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ムーンライト(2016年製作の映画)

4.4

万人ウケはしない。刺さる人には徹底的に刺さる。低予算とは思えない美しさ。

良かったとこ1。統一した色彩。全三幕のうち、二幕目まではブルーが全体の色調を支配している。カメラの色温度が冷たく感じるのと同
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キングコング:髑髏島の巨神(2017年製作の映画)

3.3

予告編以上でも以下でもない。

良かったとこ1。昼間のバトルシーンが多い。予算があるせいか、コングを含む怪獣たちのバトルが日中に行われるので、ルックがはっきり見える。

良かったとこ2。ジョンCライリ
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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

3.6

映画というよりアジテーション。

言いたいことのために最短距離で観客に詰め寄り、装飾を排してメッセージを伝えてくるので、観る側は気圧されるしかない。
老人とシングルマザーの擬似家族的な生活と言えば感動
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SING/シング(2016年製作の映画)

2.3

よく出来たカラオケのミュージックビデオを見るために、1時間半近く付き合わされた。

良かったとこ。声優が豪華。(字幕版)
キャスト表を見てのとおり。ちゃんと歌える人たちなので、知名度で選んだわけではな
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哭声 コクソン(2016年製作の映画)

3.7

ナ・ホンジンお馴染みののサービス精神旺盛なテンコ盛りだけど、単なるジャンルつまみ食い感は否めない。

良かったとこ1。俳優陣の名演。特に子役の女の子はリンダ・ブレアばりの怪演。國村隼は日本人から見れば
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

3.2

「永い言い訳」を観た後だと中身の薄さが目立って部が悪い。

良かったとこ1。ジュダ・ルイス。今後さらに化けるのか、適当にセルアウトして終わるのか分からないけど、この作品ではこの子が一番輝いていた。劇中
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.6

出だしの20分まで傑作。

良かったとこ1。アバンタイトル。ロシュフォールの恋人たちのオープニングっぽいけれど、長回しで撮りきったのは驚き。道路の奥の方までアンサンブルがズレずにジャンプしているのを見
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海は燃えている イタリア最南端の小さな島(2016年製作の映画)

3.3

受け身で観るとかなり退屈で、全ては観客の主体的な想像力にかかっている映画。

良かったとこ1。難民受入側のシーンはどれも過酷で、これだけでもドキュメンタリーとして十分成立している。

良かったとこ2。
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

2.7

舞台を未見なので断言は出来ないが、映画にした良さは無かったと思う。

良かったとこ1。オールスターキャストと言っていいぐらい贅沢なキャスト。歌舞伎でいう顔見世興行と同じ。

良かったとこ2。ラストカッ
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ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち(2015年製作の映画)

2.4

結局何についての映画だったのかが分からなくなるタイプの映画。

良かったとこ。ストップモーションアニメと終盤のガイコツ。ティム・バートンの悪ノリが良く出ていた。

ダメだったとこ1。散漫なストーリー。
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未来を花束にして(2015年製作の映画)

2.3

政治的に正しそうな美談でも描き方がグダグダ。

良かったとこ1。美術、衣装、メイク。特に洗濯女たちが本当に不衛生で不健康で、寿命が短そうに見えた。

ダメだったとこ1。主人公の嘘臭さ。キャリー・マリガ
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ドクター・ストレンジ(2016年製作の映画)

3.3

オープニングと予告編で観たシーンがハイライトの全て。

良かったとこ1。ビジュアル。インセプションをさらに数年分進化させたような派手派手しいCGIはアトラクション感満載。マーベルのスーパヒーローでは珍
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.0

スコセッシ映画の中でも最も気を衒わずシンプルな一本だった。

良かったとこ1。誠実な脚色。ほとんど原作どおりのプロットで、抜粋とはいえ最後の切支丹屋敷役人日記の部分まで描いている。

良かったとこ2。
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MILES AHEAD マイルス・デイヴィス 空白の5年間(2015年製作の映画)

3.6

マイルス・デイビスの評伝映画と呼ばれる気などさらさら無い妄想アクション映画。

良かったとこ1。ドン・チードルの当て振り。顔は似てないし、喋りも無理矢理似せようとしているモノマネ感が強かったけど、当て
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ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

3.8

怖いというより、もう笑うしかないような娯楽作。

良かったとこ1。ネタ振りの余念のなさ。ショックシーンの前には必ず何かがあるという予感を示して、それを全く裏切らずに描写するので、驚くというより来るべき
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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

3.5

前半と後半の落差が明らかにおかしい。

良かったとこ1。戦争映画の体裁を取ったクライマックス。海岸を舞台にすることで視界が開け、地上戦と空中戦を同時に展開させやすい。歩兵対戦車の絶望的状況の見せ方。主
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