へたれさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

へたれ

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ハッピーエンド(2017年製作の映画)

3.8

良かったとこ1 ファンティーヌ・アルドゥアン
イザベル・ユペールとか、ジャン=ルイ・トランティニャンみたいな名優が期待どおりなのはともかく、エヴ役のファンティーヌ・アルドゥアンの、ナイーブでかつ無関心
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ブラックパンサー(2018年製作の映画)

4.0

スーパーヒーロー映画の皮を被った、紛れも無いライアン・クーグラー作品

良かったとこ1 アフロフューチャリズム全開なデザイン
サン・ラかと言いたくなるような部族衣装や、未来都市のようなのに土壁で作った
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.6

良かったとこ1 相変わらずの作家性
映画好きの若者が書いたラノベみたいな、ごった煮のストーリーでありながら、色彩や水のモチーフなど、映画全体の統一感が全く破綻しないのはさすが。

良かったとこ2 モン
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RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

3.6

良かったとこ1 少女の変貌ぶり
表情に起伏はないものの、オープニングとエンディングでは明らかに顔つきが変わっている。この変化が無ければ、単なる変態性癖メタファーの映画になってたと思う。主演のギャランス
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The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ(2017年製作の映画)

2.4

映像以上にボンヤリしたストーリーで退屈

良かったとこ 薄暗く狭苦しい絵作り
夜のシーンが長く、昼間も薄曇りばかり。画面もワイドじゃなく狭苦しい。ここに長居したいと思わせない屋敷づくりには成功していた
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.2

バズ・ラーマンのムーランルージュから若さや勢いを減らしたらこんな感じの映画になるかなという感じ

良かったとこ ミュージカルシーンとして良かったシーンも少しはあった
ヒュージャックマンとザックエフロン
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デヴィッド・リンチ:アートライフ(2016年製作の映画)

3.4

良かったとこ1 幼少期のエピソード
おしどり夫婦の両親に育てられて近所から外に出ることもなかったという平凡な少年期と、そこにたまに挟まれる意味不明なエピソードのアンバランスさ。ブルーベルベットの雰囲気
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デトロイト(2017年製作の映画)

3.4

良かったとこ ホテルの長い尋問シーン
ほぼここの再現ドラマのためにこの映画作ったでしょと言いたくなるくらい、中盤になって急に映画の密度が上がる。理不尽なスリラーでもあるし、勘違いの積み重ねによる不条理
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.2

良かったとこ1 期待を裏切る脚本
予告編から想像するのは、怒り、闘い、解決といった話だけど、後半は愛、理解、寛容に向けて収束していく。3枚の看板を巡ってミルドレッド、ディクソン、署長の3人の関係が徐
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パディントン 2(2017年製作の映画)

4.0

良かったとこ1 ウェルメイドに徹した脚本
パディントンを助ける人たちには必ず一つは見せ場があり、伏線として回収するための前振りもちゃんとしているので、見ていて爽快感がある。

良かったとこ2 飛び出す
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キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

2.7

濃い味つけに麻痺しちゃった人向けの大味な映画

良かったとこ アクション演出
前作と同様、観客がどこを見ればいいか分かりやすいように、画面の中央でアクションが展開するよう画面構成が工夫されてるので、
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バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)

3.6

バランスの悪いスタ丼大盛りを食べたような変な満足感

良かったとこ クライマックスのアクション
前作以上にありえないアクションシーンと、歌舞伎並みに止め絵を意識した絵作り。盾で円陣組んで飛んで行くシー
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全員死刑(2017年製作の映画)

3.5

良かったとこ1 アバンタイトル
特に車を奪って持ち主を跳ね飛ばすシーンのワンカットが秀逸。作品全体のブラックコメディ感も出てるし、カメラワークも面白かった。

良かったとこ2 毎熊克哉
最初は「ケンと
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勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

4.1

松岡茉優、なんだ、ただの神か。

良かったとこ1 松岡茉優の神がかった演技
畳み掛ける独白の連続、表情一発で孤独感を表し、おまけにミュージカルまで。芸達者なのは前からだけど、初主演で引き出しの多さを見
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花筐/HANAGATAMI(2017年製作の映画)

4.0

長いしエンターテイメントでもないけど、終わった時に強烈に印象に残るの1本

良かったとこ1 いい意味でデジタル合成の嘘くささ
細かいカットバックを挟んでいくスピード感は昔ながらで、それに加えてここ2作
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パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

3.2

良かったとこ1 主演2人
俗世間と根本的にズレてる可愛い子という役柄はエル・ファニングにうってつけだし、パンク少年を演じたアレックス・シャープも映画本格デビューとしては印象に残った

良かったとこ2
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スター・ウォーズ/最後のジェダイ(2017年製作の映画)

2.3

遺産の食い潰しとムダ死にばかりの2時間半

良かったとこ アダム・ドライバー
前作の頃は、痛い中二病っぽい兄ちゃんだったけど、今となってはそれもすべて演技プランだったと分かる独特の存在感。

ダメだっ
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否定と肯定(2016年製作の映画)

3.3

事件としては重要だけど、淡々とし過ぎていて、ドキュメンタリーだった方が良かった。

良かったとこ1 法廷戦術
映画ではなく、実際の裁判の作戦が、見慣れないイギリスの裁判システムと相まって新鮮だった。映
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(2016年製作の映画)

1.3

原作を読んでみないと誰が元凶なのかも分からないぐらいの、どうしてこうなった?的事故物件

ダメだったとこ1 間延びした編集
カットごとのテンポがいちいち遅い。静止画として見せるに値するほどの映像でもな
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ノーザン・ソウル(2014年製作の映画)

3.6

一番感動したところ パンフレット
本編の出来とは全く関係ないけど、1日限りの上映会とは思えないレベルで丁寧に作り込まれたパンフレットが凄かった。資料性も十分。

良かったとこ1 時代の雰囲気
70年代
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ローガン・ラッキー(2017年製作の映画)

3.7

コーエン兄弟が撮ったオーシャンズ11みたいな映画。何はともあれソダーバーグが映画製作に復帰して良かった。

良かったとこ1 監督力
 脚本上のどんでん返しはかなり非現実的だけど、それを映画なりの説得力
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猫が教えてくれたこと(2016年製作の映画)

3.3

個人的には猫好きなので、出てくる猫たちには大満足なんだけど、ドキュメンタリーとしてはまだまだこれから。

良かったとこ 出てくる猫すべて
半飼い猫状態も含めて、家猫を出さなかったのは、趣旨が一貫してい
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ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

3.6

あらすじにすると全く他愛もないのに、2時間の映画としてちゃんと成立していた。

良かったとこ1 マイケル・シャノンとアーロン・テイラー・ジョンソン
劇中劇になる小説部分の面白さは、この二人のおかげ。マ
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IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

3.6

良かったとこ1 ジュブナイルとしての開き直り
少年時代だけに絞ったお陰で、Itの映画化というより、スタンド・バイ・ミーのような、爽やかな映画に見えた。小説のように少年と大人を行き来しないので、大人時代
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エンドレス・ポエトリー(2016年製作の映画)

4.1

全体の9割ぐらいは、88歳の老人が作ったとは思えない弾けっぷり。残り1割は、世俗の人間が作ったとは思えない達観ぶり。

良かったとこ1 色彩、小人、血液、裸体
要するにいつものホドロフスキー。全く枯れ
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女神の見えざる手(2016年製作の映画)

3.5

良かったとこ1 ジェシカ・チャステインとググ・バサ=ローの掛け合い
全般的に仰々しい言い回しが多い中で、この二人のシーンは、キャラクターどうしの対比が明確で、ドラマ性が高かった

良かったとこ2 と
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.5

レイシズムについての映画かと思ったら、ひねりの効いた「マンディンゴ」で、後で思い返せば伏線が張られまくっていたことが分かる映画だった。

場違いな場所に来た時の居心地の悪さが不穏さに発展する、という発
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ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.2

旧ファン向けの接待にならない勇気がある取り組みで、それだけで十分満足

良かったとこ1 テーマ設定
 人間性とは何かという問いや、記憶の不確かさというテーマは前作を踏襲しつつ、前作の焼き直しにせず物語
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猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)(2017年製作の映画)

3.3

ビジュアルは文句無しだけど、性急な幕切れで消化不良。

良かったとこ
モーション・キャプチャによる猿たちの表情は文句無し。前半ほとんど人間の出る幕が無く、要するにほぼCGキャラだけを見せられてるはずな
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アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)

3.4

このシリーズが、ヤクザどうしの身体を張った妥協点の探り合いと、妥協点を理解しない大友というキャラクターとの対比と考えると、今作も基本的なストーリーは全く同じ。それに加えて、前作の落とし前も付いてくる。>>続きを読む

ドリーム(2016年製作の映画)

4.1

見てて気持ち良くならないわけがない映画。

共通の目的のために社会の不合理さえ乗り越える、というどこから見ても正しい物語に加え、個人のサクセスストーリーとしても三者三様の成功を示すので、間口も広い。
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スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

2.8

開始5分でリアリティラインが崩壊する割には、ボンクラ青年の内面にこだわった話が続くので、居心地が悪い。

ナンセンスコメディにしては中盤からテンポが悪くなり、「ライフ・オブ・パイ」のような信頼できない
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新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

3.6

ストーリーテリングが丁寧。常に次の目標が提示され、ネタが尽きそうになると場所も含めて状況がガラっと変わるので、見てて飽きることがない。

倫理的に正しくない行いをした人は、それに見合った報いを受けるの
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三度目の殺人(2017年製作の映画)

3.0

タイトルの意味が分かった時に言い得て妙だと膝を打つ以外は、正直期待はずれ。

一番の問題は福山雅治の演技。「そして父になる」の時は、彼の演技が周りから浮くことが、父親としてのギクシャクさを表現するのに
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ダンケルク(2017年製作の映画)

3.8

戦争映画の体裁を取っているものの、ドイツ兵の姿は全く見えないので、追い詰められた人々とそれを助けようとする人々、という抽象化された状況を丁寧に描いた映画として楽しめた。

ハンス・ジマーの劇伴は時計の
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パターソン(2016年製作の映画)

4.2

2日目が過ぎるまでは、ドラマらしいエピソードが無く、不安を覚えた。
3日目あたりから、生活のリズムに慣れ、昨日と同じことが天丼ネタのように感じられるとともに、僅かな差異にささやかな驚きを感じた。
4日
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