おっとっとさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ミストレス・アメリカ(2015年製作の映画)

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「approaching 30」を受容できないキャラクターたちを、受容できるようになってきたのかもしれない、自分が。
ノアで一番好きかもしれないと思ったけど、ノアの作品は毎度こうだったように思うし、と
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CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

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監督・脚本(ガールに続き、二度目のタッグとのこと)の二人の登壇回で鑑賞。

冒頭から余談ですが、「Girl」然りワイルドキャスティングで主演の二人を探した彼らは、実際の学校に訪れ、本編のように仲の良い
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

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なげぇなげぇとは思ってたけど、ラスト〜エンディングで全部持ってかれた…
私も先日、大好きな女優に街中で遭遇し、ど緊張しながら愛を伝えたものですから、その感動(並びにニヤケ)が思い出されて…(ロンドン素
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サントメール ある被告(2022年製作の映画)

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寡黙な映画ほど慎重に言葉を選びたくなり、まさしくこの映画は「下手なこと言えない」と姿勢を正して打ち込んでいる。
映画館を出る際、同回で見ていた女性が咽び泣いているのを見て、「私は一体どんなバケモノ映画
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TAR/ター(2022年製作の映画)

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「Lydia Tarの基になった人物は」とGoogle予測検索で上がってくるぐらいには鑑賞後に誰もが思うことで、それつまり「劇中のみで、信じるに値するor人間臭い」人物像を描いたそれ自体には拍手だし、>>続きを読む

プライベート・ライアン(1998年製作の映画)

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トムハンクスが劇中で死ぬ映画ってこれとフォレスト・ガンプぐらい?と思いながら見てた

美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

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非常に恥ずかしながらナン・ゴールディンを存じ上げなかったが、彼女のキャリアとサックラー家がもたらした「オピオイド依存症」の被害、その告発までを、絶妙なバランスで描き切った意欲作。

オスカー受賞は間違
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

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久々に完璧な舞台装置として作用する画面を見ながら、”人が動くことによって会話が生まれ、対話によって他者が呼応する”という元来のアクションに基づく映画の歩の進め方も安心してみてたんだんですけど、

この
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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

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長編2作で「デンマークのアレックス・ガーランド」と間も無く呼ぼうとしていた私にとっては、最新作はストーリーが重んじられ、痛烈な社会批判など非常にポジティブな驚きであった。
確かにイラン社会への批判や根
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バビロン(2021年製作の映画)

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次のシーンに変われば、180°違った場所に連れて行かれるのは『インヒアレント・ヴァイス』か『アンダー・ザ・シルバー・レイク』か。(ロス/美女に誘われてを取ればより後者か)。

主人公が主人公ではない(
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

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冒頭から「まぁなんと美しいこと」のシーンから始まり(ディーキンス御師匠の仕事ですから)、寒空の妙にカラッとしたイギリスらしい風景。どちらも行ったことがないので、コニーアイランド的風景から、ブライトンだ>>続きを読む

Alcarràs(原題)(2022年製作の映画)

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カメラの大胆さ(と言っても去年「aftersun」に勝る画面を切り取った映画は一つもない)は少し言及できるとて、「過去にしがみつく親」と「変化を求められていることを悟っている子供」に「親に認められたい>>続きを読む

ほの蒼き瞳(2022年製作の映画)

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どんな役をやってもcreepyで居続け、どんな役者でも食らうハリー・メリングという名の天才

エリザベート 1878(2022年製作の映画)

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我々が大好きで、語学堪能で幸薄顔のヴィッキーがそこにはいたが、本編は残念ながら微妙😞
フィルム撮影であろう美しさもあったが。

モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン(2022年製作の映画)

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「ザ・ヴァンパイア」が大好きなため、ヴェネツィア選出から期待に期待をしていたが、アナリリの政治的、というより、インスタから垣間見える過度にセンシティブな活動も遠巻きに眺めていたが、
うーーーん。アナリ
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フランス(2021年製作の映画)

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流石に阿呆でも分かってきた。この国に居て、製作年の翌年に見れないっちゅうことは、クオリティがそういうことよ。

アサイヤスを彷彿される、女優讃歌だが、ラストは瞬きさせるべきではなかったのでは……3回…
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アルマゲドン・タイム ある日々の肖像(2022年製作の映画)

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ジェームズ・グレイが地味じゃなかったことなんて一度もなくて、主役の少年を見た瞬間に、「うお、画面映えのしない子を持ってきたな」と思わざるを得ず、それはグレイの映画作りなのだろうからそれ以上言及すること>>続きを読む

ファニーとアレクサンデル(1982年製作の映画)

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目力の勝利!
冒頭の大河的物語から後半にかけて幽霊話的流れが全然読めなかった。ただのクリスマス映画だと思ってたんだけど、三時間越えでそれだけはないか。

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

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ちょっと前作「サントラが良かった」ぐらいしか覚えてなくて焦ったのですが、言語への配慮、8割8歩女性が登場し、「死」を背負うその覚悟、ライアン・クーグラー!って感じだったんですけど。
まただ、あまりにも
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アバター(2009年製作の映画)

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公開当時の価値観では今更見れないのでわからないですが、そしてキャメロンを本当に見てこなかった人生なので、続編の予習として見たのですが、侵略する側とされる側のパワーバランスを「愛」という曖昧で抽象的なも>>続きを読む

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

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映像が綺麗なのは100も承知だが、技術ばかりを気にしてストーリーが10数年前と何も変わらないものを平然と作り上げ、それを鵜呑みにしたのか平均4.1の星をつける人の気がしれないし、このままのノリで5まで>>続きを読む

ホワイト・ノイズ(2022年製作の映画)

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この映画の最も大事な部分として「ノア・バームバックは誰に何をもたらされたのか?」な気がするんですけれど

物語は現代の不条理劇といえば(バームバックらしい、ねちっこさと回りくどさが相性合いまくって苛立
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ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

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奇妙な映画。ロードムービーにしたかったのか、小っ恥ずかしいほどの王道な音楽を突如流すし、でもきっとホラーにもしたかったのだろうから、そのごった煮な感じがさすがグァダニーノ!って感じで(全く褒めてない)>>続きを読む

裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

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ジュリア・ホルスターのオリジナルサウンドトラック付き上映で鑑賞。(インプロではないと所が最重要です)
かつて何度も場面場面を授業等で見てきた作品だが、少しばかり違う印象を与えられた気がする。

英国式庭園殺人事件(1982年製作の映画)

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ちょいと英語の言い回しにタジタジでしたが、構図大魔神が、己の化身を登場させ、構図にこだわりまくるその様はあっぱれでしたね。

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

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マリガンとカザンが素晴らしい!おそらく彼女たちは「ワイルドライフ」で親交があったはずだが、マリガンの存在感が変わり始めた時期も上記だったように思える・・・
内容を踏まえて批判をすることはかなり難しい作
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

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単調に扱われる死が特に嫌いだ。死を結末に持ってくることで大円団を迎える映画が嫌いだ。ここにはドラマも盛り上がりも、理由もリスペクトもない。
職場で見たからいいものの、嫌いすぎてふて寝しました。

一度
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

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映像のタペストリー。
本作で我々は、「映像は最も容易く誰かの記憶のトリガーになり得る」ことを確信する。

何も語られていないようで、しかし確かに思い出される何か。
誰かの記憶を覗き込んでいるようで、そ
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小さき麦の花(2022年製作の映画)

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完璧な邦題。小さな物語の中に、映画の可能性を信じた大胆な画面構成やショットが映り、何だか泣きそうになった。大河的ドラマに弱い。

熊は、いない/ノー・ベアーズ(2022年製作の映画)

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彼の「撮れられる」ことにはどこまでも確信的なのに、「撮る」ことへの暴力性を時々忘れたようなものが不意に映るのが、私の彼が苦手な理由である。

生きる LIVING(2022年製作の映画)

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古い時代の画面が作れないからって、被写界深度を可能な限り浅くして合成するんじゃないよ。Waterlooに辿り着くまで浅すぎて画面ぼやぼやだから、泣きそうだったし、そもそもぼやぼやだったからもう自分が泣>>続きを読む

バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所(2012年製作の映画)

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ファブリックが超嫌いだったんですけど、そうかもうちょっとゴシックにすればこの監督の良さは出たのかと感じました。「怖さ」を助長させるより「不可解さ」を探求する方がこの監督は楽しめる。

トリコロール/赤の愛(1994年製作の映画)

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で、三作目はいよいよ「演出」であり、「運動」を放棄した映画であった。逆説的に「会話ではドラマは加速できないのである」と語られる。人間を動かしたくて仕方ない完璧なショットは流石のキェシロフスキだが、三部>>続きを読む

トリコロール/白の愛(1994年製作の映画)

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2作目に関してはジュリー・デルピーにひたすら同情した。これだけ可憐な顔していると、ひたすら食い物にされるのか。

35mm

トリコロール/青の愛(1993年製作の映画)

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日本の「キェシロフスキ」への盲目的な信頼が、ふと疑問に変わる。この三部作もどうにも歪で、彼のフィルモグラフィーを「運命」だとか「必然」などでまとめてしまうのは容易いが、そして我々はそう紹介されてきたが>>続きを読む