demioさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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テリファー 終わらない惨劇(2022年製作の映画)

4.0

「大迷惑」の映画化!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)

3.5

作劇的には新鮮味はないけど。

ノンカットで「こんぐらいの知能の弱いレイシストの言いそうなこと」あるあるを延々言わせるあたり演劇っぽい作りなんだけど、かといってこれを舞台でやったら、「これはレイシスト
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恐怖の足跡(1962年製作の映画)

3.5

中盤、廃墟の遊園地をさまようシーンと、ラスト死者のカーニバルをさまようシーンの浮遊感がすばらしい。

アノマリサ(2015年製作の映画)

3.5

パペットアニメーションではあまり見ないちんちんの造型だった

審判(1963年製作の映画)

4.0

Kとだけ名付けられた男が逮捕され、罪状はあきらかにされず、起訴や裁判に向けて手続きを行うため法曹の人々が次々登場するが、ただ法的な形式が執り行われるだけで、彼らが何をしようとしているのかという充実した>>続きを読む

スマイル(2022年製作の映画)

3.5

Jホラーを上手に「メソッド」に取り込んでトラウマ克服物語に仕立てました、という手合いかと思いきや、最後にしっかりフロムビヨンド的な、佐藤寿保的な見世物精神に着地してくれて俄然嬉しくなった。

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.0

メロディの使い方=換骨奪胎の仕方がかなりビッグバンドのジャズっぽかったけど、近藤浩治が音楽の原作(?)のみならずコンサルティングにもクレジットされていたので少し腑に落ちた。

ダークグラス(2021年製作の映画)

3.5

エドガー・アラン・ポーを模範にし脚本家に軸足を置いていた初期アルジェントをいま召喚し、当時の作風でジャーロをまた書かせた、そして撮らせたような作品だけど、いまの鮮明なデジタル撮影で初期アルジェントをや>>続きを読む

コリアタウン殺人事件(2020年製作の映画)

3.5

ロサンゼルスにむかし行ったことがあるけど、一帯コマーシャルのような世界屈指の商業エリアとそう遠くないところに低所得層の移民街があり、そこには精神科にかければちゃんと病名のつくラリったホームレスや貧困者>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

<好きだったところ>
・庵野秀明がずっと固執している「世界を良くしようという考えが急進的すぎるあまりハルマゲドン的全体主義に走る国家規模組織の枢軸」の思想について、エヴァのゼーレの解説入門まとめが急に
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.5

「(すべての)出来事には意味がある」と母が繰り言するように、スピルバーグの生い立ちに由来する「あんなことがあったな。でもあれって一体何だったんだろう。でもあれがいまも私の思考に影を落としているな」と思>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.0

自分は"何でも"であり、ここは"どこでも"であり、時間・場所・自己が境界を失ったとき「出来事」はなおも叙述可能か、という問いを2時間半ずっと発し続ける。
むろん、可能である。出来事は、その媒体=主体の
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

3.0

おもしろいけど、こういう題材の映画は遅くとも70年代までに撮られていてほしい。

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.5

中盤以降の生命の収奪交換はこの際どうでもよく、すべての石が転がり出す最初の「付き合いの長いやつだけど、よく考えたらこいつは話がつまらない。人生の残り時間は少ない。こいつに時間を使っている場合ではない。>>続きを読む

ドラブル(1974年製作の映画)

2.5

ドン・シーゲルはアメリカ人とイギリス人それぞれの顔を持っているけど、イギリス人として撮ったイギリス映画。
ただ、本当にシーゲル作品かと疑う編集のまどろっこさ…

別れる決心(2022年製作の映画)

4.0

被疑者×刑事の男女が、犯罪の真偽を問おうとする磁場の中で、逆に五感をはじめあらゆる交感の歓びを(まるで感覚種別のカタログのように多彩に)引き起こしてしまうという映画だけど、ふつう人間が当たり前に等閑視>>続きを読む

食人雪男(2020年製作の映画)

1.5

ゴアにしか旨味がないがたったその一点豪華主義で評価しよう、という態度で鑑賞に臨む人が多いだろうけど、製作者は実はゴア自体にもそこまで興味を持っていないだろうなと思った。

21世紀の資本(2017年製作の映画)

3.0

『21世紀の資本』に書かれている話のうち、「資本収益率(r)>経済成長率(g)」を中心とした理論モデルの説明はほぼなく、「格差経済の近現代史」のドキュメンタリーに徹している。

●主張
・社会経済を健
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燃える平原児(1960年製作の映画)

4.0

日中のはずなのにぼんやり彩度を欠いた朝焼けらしきロケーションを多用する。
『狩人の夜』とほぼ同時代の南部ゴシックを、ドン・シーゲルもこんなに調律された端正な画面で撮っていたなんて。

ボディ・スナッチャー/恐怖の街(1956年製作の映画)

4.8

スクリーンで白黒版を再見(手持ちの白黒版VHSが磁気異常を起こしてしまっていたので助かった)
戦後アメリカ社会のあらゆるモチーフの始原が綴られた映画というか、聖書を読むような鑑賞態度にさせられる…

第十一号監房の暴動(1954年製作の映画)

3.5

つねに心情を読み上げ続けるような特権的な主人公を設けない、組織論の活劇映画。
規律を重んじる刑務所と、それに対抗するために本来カオスな囚人たちがやむなく「臨時統制」とでも言うべき内部規律を敷き暴動を起
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三人の騎士(1944年製作の映画)

4.8

この衝撃を記すには、フィルマークスの上限文字数が邪魔をする。

オリ・マキの人生で最も幸せな日(2016年製作の映画)

3.5

アキ・カウリスマキの映画のように、主人公の無様さ(社会が求める緊張感に同期できずにいる弛緩した様)をリアリズム演劇調にえがくことで進むけど、社会が強いる緊張感のほうこそ空疎な信頼ゲームに過ぎないという>>続きを読む

怪人マブゼ博士(1960年製作の映画)

2.5

フリッツ・ラングがこれを撮ったら10年何もせずそのまま死んで遺作にしたのよく分かる(映画作りおよび祖国ドイツにさぞ絶望したんだろうな、という意味で)

怪人マブゼ博士/マブゼ博士の遺言(1932年製作の映画)

3.5

冒頭の5分間で見る意義の7割確保できて、中盤の横断歩道停車中の暗殺シーン、ラストのカーチェイスで残り2割確保できて、それら除く9割の時間はそれら3つの時間の糊付けでしかない(しかし、それでも良い映画)