Longsleeperさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

セリフが説明過多だなあと思ってたら、脚本家も監督も普段テレビの人だった。
ただ、前半のセリフ過剰を乗り越えると、後半の口論の場面とかは限られた語数で役者さんの演技力が最大限発揮されてた。

あと、好き
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リリーのすべて(2015年製作の映画)

4.0

体の医療も精神医療も未熟だった時代に、世界で初めて性別適合手術を受けた人物のお話。
リリーの葛藤もさることながら、妻のゲルダの愛が大きくてため息が出る。
夫として好きになった人が女性になっていき、夫と
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レディ・バード(2017年製作の映画)

4.1

思春期の、私はこんなもんじゃない、クソみたいな環境を抜け出してビッグになるんや、という根拠のない自信とか、心の奥底の「大したことない自分」への葛藤とか、それを見せつけられる瞬間とか、あるある過ぎて懐か>>続きを読む

紅の豚(1992年製作の映画)

3.9

過去鑑賞。
ジブリの中では最も大人向けの映画かも。
空を飛ぶ人たちがみんなでわちゃわちゃやる場面は、ラピュタのドーラ一家を思い出させる。
少女から大人へなっていくフィオが明るくて良い。

耳をすませば(1995年製作の映画)

3.9

過去鑑賞。
中学の間にやりたいことが見つかる子がどれだけいるかな。
趣味でも何でも、ふだん夢中になれるものが何かしらあれば、「きっとこれから見つかる」と思って構えてられるのかも。
雫のお父さんの物分か
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となりのトトロ(1988年製作の映画)

4.1

小さい頃、VHSテープが擦り切れそうなほど見てた笑
今見るとめいが自由奔放、さつきが不憫と思ってしまうけど、当時はめいの行動に何の違和感もなかった。
トトロの助力を得られた後の爆走感がいい。

魔女の宅急便(1989年製作の映画)

4.0

キキって何かよくひとりで悩んでるなあ……と子どもの頃は思っていた。
ヒロインが笑うでも泣くでもなく、思い詰めた顔してるカットが多いお話が新鮮だったのかも。
成長するにつれて意味がわかるようになるよね。
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天空の城ラピュタ(1986年製作の映画)

4.3

ナウシカはメッセージ先行、こちらは冒険活劇の原点、という監督のコメント通り。
キャラクターも世界観もエンタメ性抜群で、その点で言うとジブリの全作品の中でも一番じゃないかと思う。
その中でも、大きな力の
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風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

4.4

重厚な世界観も相まって、ファンタジーというより神話みたい。
スチームパンクとバイオテクノロジーの先を描いたSFでもある。

発達した文明があっても、そこから生み出された結果に対応する力はない人間は、本
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もののけ姫(1997年製作の映画)

4.3

過去鑑賞。
ナウシカと並んでジブリで最も好きな作品の一つ。
自然と文明がぶつかり合う様子を描くのはナウシカと同じ。
だけど、ナウシカが絶対的聖母のような立ち位置だったのに対し、サンは「人間だけど非文明
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千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

4.2

過去鑑賞。
子どもの時に見ても、世界観やストーリーが楽しいけど、大人になってから観ると大人ならではの発見がある。
カオナシのコミュ障ぶりを見て「ワシやないかい」と思ってしまった。
子どもの自分にとって
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ゲド戦記(2006年製作の映画)

1.9

過去鑑賞。
言いたいことはハウルと同じ。
哲学を読み解き切れないまま、モチーフやキャラクターだけ拝借するのは原作に失礼だよ。

ハウルの動く城(2004年製作の映画)

2.5

過去鑑賞。
原作の良さが伝わらないのが残念。
哲学を汲み取り切れないなら、欧州ファンタジーじゃなく『空色勾玉』や『精霊の守り人』みたいな和製ファンタジーを映像化してほしい。

崖の上のポニョ(2008年製作の映画)

3.8

過去鑑賞。
夏なので過去に観たジブリ作品を整理していく。

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

4.2

多くを語らない淡々とした構成ながら、観終わったあともずっと考えてしまうタイプの映画。

スカイラーがなぜついてきてくれるのか、という説得力をバイト先の光景やバスでのナンパが補強している。
オータムほど
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フード・ラック!食運(2020年製作の映画)

3.4

飲食業界(とくに焼肉業界)への愛を感じる。
単に美味しそうな画をひたすら持ってくるんじゃなく、なるほどーと思う知識がたくさん。
勉強になった。
映像のクオリティは高いけど、台詞回しや演出はテレビっぽく
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アナと雪の女王(2013年製作の映画)

3.4

今さらながら初めて全体通して見た。
姪っ子のお供で主に前半を見てた時は「アナにイライラする」以外の感想が出てこなかったが、最後のまとめ方は良かったのでは。

真実の愛は男女の恋愛だけじゃないってメッセ
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

3.2

ニューヨークの映画館が再開し始めたので、米国初映画🇺🇸
あくまでアニメ本編の続きという感じ。
映画のために作られた宮崎駿や新海誠の作品は、説明ゼリフやクドさを排してて、少年誌やテレビのために作られたコ
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魔女がいっぱい(2020年製作の映画)

2.9

小さな頃読んだ原作はすごく面白かった。
舞台をアラバマに移したり、大魔女の身体的特徴を変えたりせず、原作に忠実にやってたらどうなったんだろ。

ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)

3.6

ガル・ガドットないしダイアナへの愛だけで2時間半見切った。
ツッコミどころが多すぎる。笑
前作が第一次世界大戦という個人的にツボな時代設定だっただけにギャップも激しい。

アクションの映像のほとんどに
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.4

すっかり定着した、アカデミー賞作品賞の社会派な視点という要請に応えつつ、哲学的で詩的な物語。
社会を切り取った作品は、多かれ少なかれ監督のメッセージが見えるけど、本作はアメリカ社会の一面を描き出しつつ
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ダーリンは外国人(2010年製作の映画)

3.7

そういえば昔観た……!!笑
国際結婚じゃなくても通じるところが色々あって、なるほどなと思った覚えがある。
話し合えることが一番大事。

ジョーカー(2019年製作の映画)

3.9

事前知識ゼロで見た。
介護と貧困に追い込まれた男が社会に復讐するまで、というあらすじを逸脱するところは、良くも悪くもない。
とくに驚きはないけど、ひたすら苦い後味。
主人公の境遇がしんどすぎる。
本人
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.5

平和な日本では、緊迫した頭脳戦を生き抜く諜報員ものはやはり不向きなのかも。
というかスパイじゃなくて告発者。
ラストの感じから実話かと思ったら、まったくのフィクションなんかーいとなった。
実話ベースで
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世界一キライなあなたに(2015年製作の映画)

4.3

エミリア・クラークのファッションの明るさが凄まじい。
キャラクターも底抜けに明るくて、本音でぶつかってくれたルーのまっすぐさがウィルを変えていく。
介助や介護は本当はこんな美しい仕事じゃないかもしれな
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ひとよ(2019年製作の映画)

4.0

引き続き国際交流基金の日本映画祭。
大洗を舞台に、暴力夫を殺した母さんが戻ってきて、子どもたちと再び向き合う物語を綴る。

登場人物全員演技力が高すぎて、見慣れた顔の俳優さんもこの話の中の人物にしか見
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舟を編む(2013年製作の映画)

4.0

国際交流基金の日本映画祭(オンライン開催)にて。
1995年の記憶がほとんどないけど、こんなだったのかなと思いつつ、見たこともない会社に懐かしさを覚える。
雄弁な手触り感ある映像が良い。
人の服装とか
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ストリート・オブ・ファイヤー(1984年製作の映画)

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過去鑑賞。
突き抜け感と乾いた空気感が良かった。
歌がかっこいい。

麦の穂をゆらす風(2006年製作の映画)

3.8

アイルランド独立戦争が内戦へもつれこんだ過程を、田舎の一兵士の視点から描く。
やたらと抵抗せず平和に生き抜くべきだと考えていた弟デミアンが、先に活動していた兄テディを差し置いて、愛国の闘士として苛烈な
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おおかみこどもの雨と雪(2012年製作の映画)

4.3

大学時代の舞台が一橋大学と国立市現地の風景を忠実に取り込んでて、廊下も教室も街並みもそのまま。
田舎に引っ越したあとの山並みも、北陸の風景を美しく切り取っていて、映画の世界と現実をつなぐ意欲を感じる。
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ジャンヌ・ダルク/I 戦闘 II 牢獄(1994年製作の映画)

3.5

過去鑑賞。
淡々とした映像に、なぜか引き込まれる。
ベッソンのと見比べて、両方で採用されてるエピソードを見て、「あ、創作じゃないんだ……」と思った記憶