90年代の恋、退屈で窮屈なくだらない恋。けれど熱くて、そのときはそれを信奉してしまうような。景の描写と心理描写のリンクや、あくまで日常の記録として描く姿勢に真摯さを感じた。ティモシー・シャラメの美し>>続きを読む
盗品の耳飾りを身につけた艶めかしさ。中性的で挑発的な目、唇、ブロンドの髪。シュルレアリズム的な描き方、ナンセンスさ。レコードの音楽に合わせたダンス……なんだこれはすごくいいぞ。
スタンダードな「パパ泣き映画」。ハッピエストエンディングでよかった。
これは映画にしかできない「救い」だ。あまりの感動に興奮を抑えられないまま綴る。最後の最後までこれはディストピアだと思い込んで観ていた。でも、違うことが示される。その瞬間からこの物語は「未来を、愛を信じ>>続きを読む
大事やったら大事にしたらええやん、どうせそれしかできひんのやから
長い長い夢。夢を食うバク。揺れ動く感情と、その引力。考えるべきことが多すぎて正直まだ理解できていない。長い時間をかけて考えたい作品。
ロビイストという米国の政治を大きく揺さぶる存在に焦点を当てるが、大きな主張は「政治家による政治家のための政治」への批判。ここで議題に上がる銃規制の問題は知性のある人であれば誰もが賛成し、直ちに施行され>>続きを読む
高揚感がある。観る側に悪を規定させない演出が続き、こちらの内面をえぐるような映画。作品そのものよりもそこから広がる個々人の内省に近い感覚が爪痕を残す。
芸術史の授業で観た。
大森静佳の同名の歌集『カミーユ』(2018)をコーランのように胸に据えて暮らしているので、題材になったこの映画をずっと観たかった。
天賦の才能はカミーユを守るどころか奈落の底へと>>続きを読む
日本の普通の家族のあり方を普通に描いただけなのだけどそれが絶妙で、美しく、適切な台詞回しで撮られていてすばらしかった。最後の原節子良き。
最後まで出てくるすべての登場人物が信用ならないサスペンスフィクション。根底に沸々と狂気が煮えたぎっていて、妙な怖さがある。町山さんのトラウマ映画でも紹介されていた通り。マジキチ
話は一貫しているけど、ちょっととっ散らかりすぎだなって思った。映画ってより、ドラマに近い。気楽に見れるヒロイン成長物語。
観る前は陳腐な題名だと感じるかもしれないけど、終わる頃には「そうだよなーほんと」ってなる
時の首相への忖度のために行われる大学新設、レイプ事件揉み消し、公文書改ざん。フィクションでありながら、現実と交差する。政治を知ろうとしないまま一票を投じること、または投じないこと、そこに生じる責任は極>>続きを読む
ミュージカルシーンで主人公が一気に信用ならない人物に変わる。妄想と現実を水平に語る手法マジ実際に見えてる世界に近い気がする。映画だからできる手法だなとも思う。痛い女を演じきってる松岡茉優マジですげえな>>続きを読む
カルト映画。JDが主人公のベロニカに内在する死への衝動を象徴的にしたものとしてみると怖い。思い出のマーニー的な怖さ。
重低音や鈍痛のような映画。在日朝鮮人の一代記。一貫して自分勝手な男の生き様を丁寧すぎるほどの描写で描いている。その描き方に賛美を送りたい。一方でそこに深遠なメッセージや内容があるかと聞かれるとそれは微>>続きを読む
VOGUE編集長 Anne Wintour のドキュメンタリー. プラダを着た悪魔と合わせて視聴することを推奨.
最高ですね。結局好きですよこういうのが。働くってなんなの?ってことを洗いざらい示した映画。
あまりにも非人道的な光州事件を通して現れる人間の善なる部分に泣かされる。最後マジで号泣してた。
こんな面白い映画なかなかないから観た方がいい!!慰安婦問題をベースに右派(というか実際にはただの差別主義者、歴史修正主義者)と左派に丁寧な取材がなされていて、最終的には安倍率いる日本会議の頭のおかしさ>>続きを読む
人の心に残り続ける映画は社会の深い闇を内包している。この映画はまさにそれであって、私たちに社会はこのままでいいのか?という問いを投げかける。同性愛者、障がい者、あらゆる差別がこの世界には歴然とあって、>>続きを読む
無垢なラザロの滑らかで艶麗な顔に陽が射してどこまでも透き通っていた。ラザロを呼ぶ人々の声、収穫される葉、乾いた大地、狼の鳴き真似、「音楽が追いかけてくる」という表現。そのすべてが良かった。わからなさす>>続きを読む
邦題が正解。
黒澤明「生きる」にも似た部分がある。生きるとはただ息をすることじゃない。自分を生かすものはなんなのか、自分は何のために生きるのか。詩歌を通してそれを問いかけている。最後キーティング先生に>>続きを読む
—— 暴力はどこからくる。
平成は戦争こそないものの、今まで見えてこなかった問題が顕在化。それぞれに名前のついた時代であった。そのうちの一つに男女の不平等の問題がある。先日の上野千鶴子氏による東大入学>>続きを読む