inuさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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シックス・センス(1999年製作の映画)

3.7

巧妙な「信頼できない語り手」作品だった。別のことをやりながら観てたので一旦結末が理解できずに、見返してようやく分かった。よくシックス・センスは、どんでん返しがすごい!とか言われるが、語り手の信頼を最後>>続きを読む

宮本から君へ(2019年製作の映画)

4.4

途中から全部のセリフに「!!!!!」ついてた!!!!!熱い愛!!!!!全部吹っ飛ばすような愛!!!!!死ぬほどの努力!!!!!絶対に勝つ!!!!!愛のために勝つ!!!!!ぶっ殺す!!!!!愛のために!>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.9

貧困と格差の問題に焦点を当てつつ、是枝監督の『万引き家族』の現実的な演出とは相反する、映画にしかできない表現によって興業的にも十分面白い作品になっていた。前述のことは『万引き家族』がフランスで、『パラ>>続きを読む

あなたの名前を呼べたなら(2018年製作の映画)

5.0

リベラルな価値観をもつ富裕層がメイドであるラトナに心を惹かれ、次第に恋に落ちるが…。発展する都市ムンバイで、依然として残るインドの階級意識。このアンバランスな感覚を鮮やかに映し出した良作。SIRがラト>>続きを読む

五瓣の椿(1964年製作の映画)

4.7

女優として駆け出しの岩下志麻の圧巻の演技に驚かされる。時代劇を観ることはほとんどないけど、山本周五郎原作で斬った斬らないのお侍さんの話ではないので見易かった。法の外にある倫理を問うて、男を殺しては枕元>>続きを読む

疑惑(1982年製作の映画)

5.0

法廷劇の結末が予測できなくて見入っちゃうし、被告人vs.弁護士っていうめずらしい設定のおかげで"クソ強女vs.クソ強女"の構図が出来上がってて、晴れやか!!とはいえ、最近の映画にありがちな「最後には二>>続きを読む

秋刀魚の味(1962年製作の映画)

5.0

小津安二郎の描く生活は自然で、その時代そのもののように感じる。黒澤映画をある種対外的な要素を持った作品と見るのであれば、小津映画は対内的というか戦後当時の日本の暮らしそのもののような感覚。ハイテクスト>>続きを読む

極道の妻(おんな)たち 決着(けじめ)(1998年製作の映画)

3.6

死ね‼️‼️‼️
ああ、格好ええ‼️‼️姐さん‼️‼️‼️
劇中ずっと輝いてはった(物理的に)‼️‼️
女が一番強い極道の物語‼️最高だ‼️‼️

ガリーボーイ(2018年製作の映画)

4.3

インドのムスリムソサエティを描いた話は珍しいので見入ってしまった。ムラドa.k.a.ガリーボーイのサクセスストーリーを通してインドの社会の抱える社会的な「天井」について表現されていた。

幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)

4.8

愛する人に先立たれ続ける生涯。ついに自殺を決意したオーヴェだが、隣に引っ越してきた夫婦のイラン人の奥さんに外に引きずり出されてなかなか死ねない…。偏屈で短期で決まりごとにうるさいオーヴェだが、ご近所付>>続きを読む

サーミの血(2016年製作の映画)

4.8

最も恐ろしいのは差別より、被差別に差別が内面化していくことだと感じた。エレ・マリャが湖の水で髪や身体を洗うシーンは悲しかった。同じサーミ人に「汚いサーミの人!」と罵ってスウェーデン人に受け入れられよう>>続きを読む

バイス(2018年製作の映画)

3.7

注目すべき点は近年のISの台頭を引き起こしたのはアメリカ自身であるということ。現在まで尾を引くクソッタレ子ブッシュ政権の影の指導者であるクソッタレを描いた映画。このクソッタレは、現在のアメリカの有様を>>続きを読む

14の夜(2016年製作の映画)

4.0

1日の出来事を通して思春期の男子中学生の心情を緻密に表現した良作。「おっぱいを揉む」ということが内包する意味は大きい。かっこよくなりてえよな!

金子文子と朴烈/朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキスト(2017年製作の映画)

3.6

水野錬太郎を個人的な恨みをもとにレイシズムを正当化する軍国主義者としてこの上なく愚かな人間とすることで、大日本帝国政府のなかで行われる会話をすべてコメディに仕立て上げているのが面白かった。もっと過酷な>>続きを読む

アナと雪の女王2(2019年製作の映画)

4.8

イエベ秋ブルベ冬姉妹の愛はさることながら、ディズニーらしくない自然破壊や民族浄化への明確な批判が前面に出た作品だったのでかなりビックリした。主題が現代の世相をあからさまに反映している。すでに子ども向け>>続きを読む

退屈な日々にさようならを(2016年製作の映画)

3.4

「日常って人の数だけあるんだよ」
「愛がなんだ」とは対照的で、常識の外側からのアプローチでそれぞれの日常やそれぞれの愛を描いている。現実離れした設定にしたことで、どうしても気になる細かいところは相殺で
>>続きを読む

岬の兄妹(2018年製作の映画)

3.9

見たくない現実—多分これは現実—を見させられる。妹を売る赤いビラをマリコが空に撒いてしまうシーンが瞳に焼き付いて離れない。

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

3.7

これもまた愛なのだと理解できるまでまだ時間がかかりそう。ただ、これはおそらく愛の話なのだと思う。

グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

3.9

何度も観たい、魅力溢れる映画。心地よいわからなさも相まって、一冊の詩集を読むように物語が進んでいく。映画だからこそできる表現なのに、ここまで詩的に表現できたのはすごい。それが故に少しデザインや絵として>>続きを読む

愛がなんだ(2018年製作の映画)

5.0

良すぎて感想を書けずにいたし、以下の感想も陳腐で、言語化するのが愚かしいことのように思えてしまう。

『愛がなんだ』は、全く恋愛映画ではない。ラブストーリーだと思って観たらそりゃ「くだらない」「勝手に
>>続きを読む

2人のローマ教皇(2019年製作の映画)

4.1

名誉教皇ベネディクト16世と現教皇フランシスコの対話を通して、保守派が進歩派に感化されていく心境の変化を巧みに描いている。いや、もはやラブストーリー!!とにかく2人のローマ教皇が可愛い!!最近来日した>>続きを読む

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

3.4

見切り発車で製作し始めたんだろうな…と思うクオリティだった。特に前半はシャイニングというより、妖怪大戦争。『シャイニング』の不穏な怖さも希釈されてしまっていて、ホラー映画としての質も低い。しかし、後半>>続きを読む

英国王のスピーチ(2010年製作の映画)

4.0

エドワード8世が「王冠を賭けた恋」で退位する辺りの英国王室に関する歴史をあらかじめ知っておくとかなり面白い。コリン・ファースの吃音の演技は圧巻。国民が戦争に巻き込まれていく時代、英国王ジョージ6世もま>>続きを読む

キャリー(1976年製作の映画)

4.0

ホラー映画の基礎研究って感じ。ヒッチコックの築いた土台に乗った基礎研究。

パッション(2012年製作の映画)

3.8

終始不穏な雰囲気。夢が現実かわからないカット。時間をも飛び越える画面。fuckなエンディング。デ・パルマでイった。完全にイった。

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

3.8

爽快。ローラ・ハリアーのブラックパンサー党的な全身黒のファッションが超かっけえ

アラジン(2019年製作の映画)

3.6

どう考えてもインド。ナオミ・スコットが好き。

レインボー(2015年製作の映画)

3.9

インド製王道ロードムービー!弟がとにかく可愛い!ラストシーンの笑顔をみるだけで、ああこの映画観てよかったな!!ってなる。色合いも美しくて、インドらしさも散りばめられてる。最高!!

ビジョン(2015年製作の映画)

5.0

非常に巧妙なスリラー作品であるだけでなく、観衆は善悪の判断がつかなくなる。「ゴーン・ガール」的な魔力がある。観衆の善悪の判断基準を内省させるような構造になっているのは、見事だろう。申し分のない映画だ。>>続きを読む

女神は二度微笑む(2012年製作の映画)

4.2

「ゴーン・ガール」とかああいう類の映画。かなり良くできていて、引き込まれる。しかし、そのぶん観ている側の期待も裏切られる。最高のサスペンス!!