たむさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

ヒットマン エージェント:ジュン(2020年製作の映画)

3.3

韓国発の殺し屋コメディです。
本作もアイディアが秀逸で、殺し屋がミッション中の事故で死んだことになり、転職して、漫画家を目指しますが、全然売れず、自分の過去のミッションを描いたら、人気が出てしまい…と
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ワイルド・スピード/ファイヤーブースト(2023年製作の映画)

3.2

いよいよ最終章がスタートする、シリーズ第十作目です。
やり過ぎ感もさらに加速して、とんでもない事になっていきます。
シリーズの大きな転換点となったMEGA MAXからの復讐者が、とてつもない破壊力で襲
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ピーター・パン&ウェンディ(2023年製作の映画)

3.0

ピーターパンの再映画化で、ディズニー100周年記念作品です。
作家性の強いデヴィッド・ロウリー監督、フック船長をジュード・ロウさんが演じていますが、びっくりするほど、普通のファミリー映画です。
ウェン
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陸軍中野学校 開戦前夜(1968年製作の映画)

3.4

市川雷蔵さん主演のスパイ映画シリーズ第五作の最終作です。
舞台はタイトル通り、真珠湾攻撃間近。
その諜報戦が描かれます。
戦争に直結するので、いつものシリーズ以上にスリリングで、悲劇的なロマンスもあり
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The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.6

続編も楽しみな韓国SFヴァイオレンスアクションです。
本作の見どころは、信用できない語り手のギャップです。
ポスターやあらすじに出ているようなヴァイオレンスとはほど遠いような前半。
そこから積み重ねら
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アルマゲドン・タイム ある日々の肖像(2022年製作の映画)

4.0

超大作を手掛けて、興行的批評的に失敗した作家性の強い監督が、次に原点に戻るのは良くあります。
『アド・アストラ』のジェームズ・グレイ監督も本作でその流れを行っています。
家族や移民の大きなテーマを、等
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

芸術家の神経衰弱を描き出した映画です。
たくさんあるタイプの映画ですが、本作の新しさは、その先も視野に入れているところ。
159分の大作だからこそ出来るのですが、本作の広さ、大きな意味での人間関係や芸
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陸軍中野学校 密命(1967年製作の映画)

3.2

市川雷蔵さん主演のスパイ映画シリーズ第四作です。
日独伊三国同盟の結ばれている時代になっており、戦争の危機はより強くなります。
いきなり主人公が憲兵に捕まるなど、展開としても怒涛です。
カーチェイスな
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陸軍中野学校 竜三号指令(1967年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

市川雷蔵さん主演のスパイ映画シリーズ第三作です。
中国での諜報戦になり、さらにスケールアップ。
戦争へのカウントダウンも恐ろしい中で、和平交渉のための任務が描かれます。
和平のための諜報戦なので、誤解
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殺人の輪廻(2015年製作の映画)

3.0

プロットが非常に興味深い韓国ノワールです。
被害者の恋人、加害者の娘、そして刑事の三人を主人公にして、10年に及ぶ殺人事件の影響が描かれます。
終始、暗い画面とトラウマに苦しめられる作品で、殺人事件に
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仁義(1970年製作の映画)

3.5

メルヴィル監督とアラン・ドロンさんをはじめとするスター共演の犯罪サスペンス大作です。
複数の犯罪者と刑事が同時進行で友情と裏切りが描かれます。
バラバラで無関係に見えた登場人物が結びついていく展開は群
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陸軍中野学校 雲一号指令(1966年製作の映画)

3.4

第二次世界大戦前の日本軍の諜報活動を描くシリーズ第二作です。
前作が陸軍中野学校時代で、増村保造監督らしいドラマでしたが、ここからはミッションに挑むサスペンスのプログラムピクチャーとなり、娯楽映画色が
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EO イーオー(2022年製作の映画)

4.0

ロベール・ブレッソン監督の名作『バルタザールどこへ行く』にインスパイアされた、イェジースコリモフスキ監督の新作です。
大事故にしかならないような、名作への挑戦ですが、テーマは普遍的です。
人間によって
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無限の広がり(2022年製作の映画)

4.0

イタリア映画の鬼才11年ぶりの監督作品です。
目が離せないぐらい、のめり込んで観てしまいました。
個人的に興味のあるテーマであることや、ペネロペ・クルスさんをはじめとするキャストの名演もありますが、所
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それでも私は生きていく(2022年製作の映画)

3.7

現代フランス映画を代表するミアハンセンラヴ監督とレア・セドゥさん主演という魅力的なコラボが実現した作品です。
シングルマザーで、父の介護、自分自身の不倫の恋という葛藤を描いていきます。
様々な葛藤を抱
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ノスタルジア(2022年製作の映画)

3.5

ゴールデンウィークの開催に戻ってきたイタリア映画祭の一本で、昨年のイタリア映画を代表する一本です。
ナポリを舞台に、現在と過去を巡る物語が展開します。
イタリア映画といえば、犯罪組織との関わりを描き出
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

MCUの見方、歴史を変えた『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の三部作完結編です。
製作開始まではいろいろな騒動がありましたが、一つの作品となり、三部作として完結となりました。
マルチバースが良くも
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レッド・ロケット(2021年製作の映画)

3.5

ショーン・ベイカー監督の新作で、どうしようもない男と精油工場と自転車の映画です。
本作の倫理観のないドラマは、善悪や良し悪しで判断しがちな、白黒思考にグレーラインで迫ってきます。
この監督の良いところ
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私、オルガ・ヘプナロヴァー(2016年製作の映画)

4.0

チェコスロバキアの最後の女性死刑囚を描いた作品で、2016年の映画です。
7年前の映画が公開されるのも驚きですが、描いたテーマの現代性にまた驚きます。
なぜ彼女は大量殺人を行うに至ったのか、を心理や事
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聖闘士星矢 The Beginning(2023年製作の映画)

2.0

いつかは誰かがやるだろう、と思っていた『聖闘士星矢』のハリウッド実写版です。
おそらく本作が抱えている問題は、完全にマリオの真逆に行ってしまった事でしょう…。
『ドラゴンボールEVOLUTION』の時
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不思議の国の数学者(2022年製作の映画)

3.5

チェ・ミンシクさん久々の主演映画です。
配信の『カジノ』もあり、世界最高クラスの俳優さんが再び活動期に入り、ますます韓国映画が面白くなりそうな予感です。

数学で挫折している高校生、彼に数学を教える脱
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アダマン号に乗って(2022年製作の映画)

3.5

フランスの精神疾患の患者向けのデイケアセンターを舞台にしたドキュメンタリーです。
内容も取材先もテーマも考えると、非常に大変だったのではないかと思いますが、見事にベルリン国際映画祭で最高賞を受賞しまし
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せかいのおきく(2023年製作の映画)

3.5

時代劇でも現代劇でも、食べてトイレ行ってという当たり前のことを映画ではテーマとして来なかったわけですが、本作は、ユーモアと恋物語という爽やかな青春映画に仕上げました。
省略を多用して、無駄を削ぎ落とし
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.2

スーパーマリオのアニメーションの映画化で、イルミネーションが製作というのは理想的な座組で、楽しい成功作です。
久々にスーファミを引っ張り出してゲームをやりたくなるほどで、ある意味任天堂の術中にはまる感
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幻滅(2021年製作の映画)

4.0

バルザックの小説を映画化し、セザール賞作品賞を受賞した時代劇です。
時代劇ですが、テーマはまさに今起こっていること。
メディアやジャーナリズムについて、重要なテーマが追求されます。
フェイクニュースは
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殺人魚フライングキラー(1981年製作の映画)

2.9

ジェームズ・キャメロン監督伝説のデビュー作です。
『ピラニア』の続編で、多くのトラブルがあり、どこからどこまでキャメロン監督なのか?と思ってみてましたが、完全にジェームズ・キャメロンの映画です。
その
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ひとり狼(1968年製作の映画)

4.0

今の日本映画からは消滅してしまったとも言える股旅映画の最高峰です。
渡世人を主人公にして、社会の理不尽と葛藤を描き、主演の市川雷蔵さんの股旅三部作の完結編が本作です。
なぜ渡世人になったのか?という謎
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見知らぬ隣人(2022年製作の映画)

2.5

酔って目覚めたら横に死体!な『ハングオーバー』的なサスペンスコメディです。
そういう意味では、ヒッチコック監督の『ハリーの災難』もモチーフにしているかもしれません。
ただ、本作もなかなかのムチャな展開
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高速道路家族(2022年製作の映画)

3.3

韓国版の『少年』や『万引き家族』とも呼べる犯罪で生計をたてる家族ドラマです。
社会派の家族ドラマで、家族団らんのユーモアと社会対比して描かれます。
韓国映画は良くも悪くもドラマ性よりもテーマ主義になる
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東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-(2023年製作の映画)

1.6

『東京リベンジャーズ』の実写化第二作は二部作構成です…。
後編ありきの展開と構成で、もはや一本の映画としての魅力は一体何なのか…。
原作やアニメを観ていると、きっと次の展開を想像させるのでしょうが、情
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

2.3

一体何なのかよくわからない怪作です。
全ての映画が、わかりやすく作られる必要はないのですが、ある村を日本の縮図として描いたのだろう、という事はわかります…。
120分という上映時間を使って、観客に何を
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シャーキュラ 吸血鮫(2022年製作の映画)

1.4

マーク・ポロニア監督によるサメ映画です。
今回も設定、ストーリー、演技、映像の全てがめちゃくちゃです。
ドラキュラがサメに支えているってどういう状況…?
かなりたくさん映画を撮っている監督ですが、上達
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ムーンシャーク(2022年製作の映画)

2.7

最近のサメ映画の中ではアイディアも内容も面白い作品です。
月からサメは真新しいアイディアではなく『スカイシャーク』などがあります。
本作は、ソ連が開発したハイブリッドシャークが月で繁殖している。
しか
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ある殺し屋の鍵(1967年製作の映画)

2.5

『ある殺し屋』の続編的作品です。
的なのは、主演も監督も同じですが、主人公は前作とは違うキャラクターだから。
ハードボイルドなプロフェッショナルな面白さがこのシリーズの魅力です。
これがキャラクターが
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特捜部Q 檻の中の女(2013年製作の映画)

3.3

Amazonプライム・ビデオ見放題終了間近、デンマークで興行記録を塗り替えるほどの大人気シリーズの第一作です。
ある事件で負傷し、復帰した刑事が配属されたのは、未解決事件を追う特捜部Q。
第一作目では
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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

4.0

イランで実際に起こった連続殺人事件をもとに描いた衝撃のサスペンス映画です。
この監督、前作の『ボーダー』でもあらゆる境界について観客を揺さぶりましたが、本作もまた凄まじいです。
街を浄化するという使命
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