たむさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

世にも怪奇な物語(1967年製作の映画)

5.0

エドガーアランポーの原作小説をヨーロッパの巨匠が映画化した幻想怪奇譚です。
10周年を迎えたホラー秘宝で4Kリマスター版が公開、本作がスクリーンで観られる時が来るとは…。
個人的には思い入れもある作品
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サイコ・ゴアマン(2020年製作の映画)

3.5

キングレコード死ぬまでにこれを観ろから、モンスターゴア映画を鑑賞です。
これは楽しい、振り切ったユーモアとヴァイオレンスのバランスが最高です。
モンスターもたくさん出てくるのも楽しさの一因ですが、それ
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魔人ドラキュラ(1931年製作の映画)

3.8

ユニバーサルの古典モンスターシリーズからドラキュラを鑑賞です。
ブラムストーカー原作のドラキュラの映画化は非公式版である『吸血鬼ノスフェラトゥ』がホラー映画史上の古典的最高傑作にもなっています。
本作
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ウィジャ・シャーク2(2021年製作の映画)

1.8

ウィジャシャークとアンソニーが地獄から蘇る続編です。
前作のトランプなどは一切なく、潔いほどおバカとパロディ精神に捧げた映画です。
ミスティックシールドはストレンジのように見えますが、地獄とこの世が舞
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妖獣奇譚 ニンジャVSシャーク(2022年製作の映画)

1.9

日本映画発のサメ映画は、ニンジャと戦います。
ウルトラマン、仮面ライダー、戦隊シリーズと日本の特撮作品のスタッフとキャストが揃い、むちゃくちゃなサメ映画を日本でも作ろう、というある意味志の高い映画です
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イ・チャンドン アイロニーの芸術(2022年製作の映画)

3.2

現代映画の監督の中で、世界トップクラスだと思っているイ・チャンドン監督のドキュメンタリー映画です。
これまでの作品について、イ・チャンドン監督がロケ地を巡り作品に込めた想いを語り、キャストへのインタビ
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君は行く先を知らない(2021年製作の映画)

4.0

イラン映画の巨匠ジャファル・パナヒ監督の息子パナーパナヒ監督の長編デビューとなるロード・ムービーです。
広大な景色と窮屈な社内がうまく対比された映像、子役の魅力が映画に独特な緊張感を与えています。
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エリザベート 1878(2022年製作の映画)

3.3

オーストラリア皇后のエリザベートのある1年を描く伝記映画です。
本作はとにかく構成が、見事です。
窮屈で、窒息するほどのオープニングからどういう行動をエリザベートは選択するのか。
クライマックスまで行
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MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

3.3

ジェイソン・ステイサムvsメガロドン、再び。
前作に欲しかったのになかったものが詰め込まれています。
映画批評的にはメタメタな評価ですが、ついに観たいものが観れた、という満足感は前作以上です。
このシ
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ジョーズ・ザ・モンスター(2020年製作の映画)

1.5

中国もサメ映画を時々作っており、モロCGのサメ達が奇想天外な動きを見せるのが魅力です。
本作はほぼ『ディープ・ブルー』の物語で、遺伝子操作されて、頭の良いサメが研究所を襲います。
本当にほぼ同じでびっ
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オオカミの家(2018年製作の映画)

3.5

世界にはとんでもない才能を持った映画作家がまだまだいるのだな、と感じさせるかつて観たことのないアニメーション映画です。
内容は正直、よくわかりません…。
ただ、観ている間の不安定さと恐ろしさが尋常では
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(2021年製作の映画)

3.4

奇っ怪なフェイクドキュメンタリー風のアニメーション映画です。
チリの注目のアニメーション監督コンビの作品が、突然紹介された印象ですが、こんな表現観たことないです。
ゴシックホラー映画の表現をヤン・シュ
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ココナッツ(1929年製作の映画)

3.6

マルクス兄弟初長編主演作です。
トーキー映画が始まったばかりの時代なので、歌と踊りが必要以上に入っているミュージカルコメディです。
マイアミのビーチのホテルを巡る騒動が描かれます。
英語のダジャレや音
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プライベート・レッスン(1981年製作の映画)

2.6

キングレコードの死ぬまでにこれを観ろから、シルヴィア・クリステルさん主演の一夏の成長物語です。
性的な興味が芽生え始めて、行動がおかしくなり始めているお金持ちの主人公。
やってくる年上のメイドさん。
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SAND LAND(2023年製作の映画)

3.0

鳥山明先生の原作漫画を長編アニメーション化した冒険活劇です。
鳥山明先生の持っているテーマ性がはっきりと出ている作品で、悪魔がいいやつで、一部の人間が悪いやつ、という逆転はギャグ漫画的な味わいがありま
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クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.6

デイヴィッド・クローネンバーグ監督、8年ぶりの最新作、ついに公開です。
ご自身の初期の中編映画と同じタイトルですが、物語は異なります。
主要キャストも出てくるだけで映画を感じさせる素晴らしさ。
どんな
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ブギーマン(2023年製作の映画)

3.2

てっきり『ハロウィン』のあいつがもう復活したのかと思ったら、全然関係ない…。
スティーヴン・キングさんの短編小説の映画化です。
ここまでわかりやすい、ホラー映画も久々に観たな、清々しいな、と思ってしま
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マルクス兄弟珍サーカス(1939年製作の映画)

3.3

マルクス兄弟第9作で、サーカス団のロマンスあり、歌あり、笑いありの盛りだくさん娯楽映画です。
ただ本作の場合、どうしてもチャップリンの『サーカス』がある事もあり、比較は避けられません。
チャップリンは
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ミンナのウタ(2023年製作の映画)

3.0

私のマーク4444、不吉…。
清水崇監督今年2本目のホラーです。
ここ数年のJホラーの中では、興味深い作品です。
清水崇監督の作品は繋がっていることも面白さの一本ですが、実話ベースで最近は作っているよ
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マルクス捕物帖(1946年製作の映画)

3.5

マルクス兄弟第12作で、カサブランカのホテルを舞台にした喜劇です。
カサブランカが舞台というとあの名作を思い出しますが、ある種のパロディとも言えます。
半年で三人のマネージャーが殺されるというとんでも
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チェンジリング(1979年製作の映画)

3.8

夏、ホラー、オカルトという事で、キングレコード「死ぬまでにこれは観ろ」からの1本です。
ジャパニーズホラーにも大きな影響を与えており、『シャイニング』と同じ年に公開されているのも映画史の面白いところで
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炎628(1985年製作の映画)

4.0

実際に行われたナチスドイツによるロシアの村を628焼き払った虐殺を描く戦争映画史上に残る凄惨な映画です。
前半は日常が描かれていて、少しずつ戦争が見えて、クライマックスに地獄絵図が展開する構成となって
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告白(2020年製作の映画)

3.2

誘拐と虐待事件を描いた韓国のミステリー映画です。
登場人物は多くはなく、だからこそそれぞれの過去やトラウマに焦点を当てていきます。
社会派映画としての見所も多く、残酷な物語ですが、訴えているテーマは強
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俺もお前も(1946年製作の映画)

3.3

終戦後、資本家と労働者の葛藤を喜劇タッチで描いた成瀬巳喜男監督作品です。
1946年、戦後から一年が経とうとする中、復興していく日本を舞台にしています。
その後の東宝争議を予感させる展開がありますが、
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マルクス兄弟デパート騒動(1941年製作の映画)

3.9

マルクス兄弟の第11作で、タイトル通りデパートでの騒動が、歌と踊り、特殊効果を使いながら描かれます。
今でも共感できるような状況の中で、新オーナーを守る私立探偵の活躍が主な筋です。
デパートで買っても
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ハート・オブ・ストーン(2023年製作の映画)

3.0

スカイダンス製作でガル・ガドットさん主演のスパイアクション映画です。
これは期待値が非常に高いです。
世界をまたにかけてアクションと陰謀に満ちた世界観の面白さはさすがハリウッド映画。
豪華なスターの共
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もしかしたら私たちは別れたかもしれない(2021年製作の映画)

3.5

役者の個性と内容とテーマが噛み合った、大人の恋愛映画です。
公務員浪人と夢を諦めて就職した彼女の日常がリアルに描かれます。
30代も半ばになって、現実と夢と目標、それに対する努力など、様々な葛藤の中で
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リボルバー・リリー(2023年製作の映画)

1.5

邦画としては超大作になるであろう、大正を舞台にした、政治スパイアクションサスペンス、にしたかったんだろうな、という作品です。
上映時間も長めなのですが、何よりも登場人物にプロフェッショナル感が感じられ
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バービー(2023年製作の映画)

3.7

現代をうまく切り取った映画です。
バーベンハイマー問題など、作品の外側で騒がしくもなってきていますが、アメリカでとてつもない大ヒットを記録しているのは、バービー人形というファンタジーを通して、誰もが抱
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クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男(2019年製作の映画)

3.0

クエンティン・タランティーノ監督の『ヘイトフル・エイト』までのドキュメンタリー映画です。
豪華なキャストが、タランティーノ監督について、撮影秘話について語ります。
現役の監督ですし、多く語られる監督で
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キラーコンドーム ディレクターズカット完全版(2023年製作の映画)

3.5

存在が伝説、90年代のカルト映画がディレクターズカットで劇場公開です。
この機会がなければ観られないかもしれないと思い鑑賞しましたが、ただのB級カルトエログロ映画ではなかったです。
尋常ではない変な映
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イビルアイ(2022年製作の映画)

3.3

土着性と現代性が結びついたメキシカンホラー映画です。
オープニングのある村の三つ子の話から引き込まれ、魔女を巡る戦いは面白いホラーに仕上がっています。
怖いシーンはしっかりと夜で、過去と現在が絡み合い
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地球防衛軍(1957年製作の映画)

3.3

午前十時の映画祭の東宝特撮枠で、今年は、ゴジラなど怪獣映画ではない、侵略ものです。
特撮映画は、やはりスクリーンで観ないとその良さは完全には伝わらないな、と思うほど、細部にこっています。
見どころは、
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しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 〜とべとべ手巻き寿司〜(2023年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

TVアニメも原作の漫画も読まなくなってしまいましたが、映画のクレヨンしんちゃんは高クオリティの信頼できるシリーズでした。
過去形というのが残念ですが、本作は『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?
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サボテン・ブラザース(1986年製作の映画)

3.4

コメディ映画の巨匠ジョン・ランディス監督のミュージカルコメディです。
『踊る大捜査線』でも引用されている三人組のスリーアミーゴス。
落ち目の映画スターのスリーアミーゴスがメキシコの悪党と戦う事になる、
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大地の子守歌(1976年製作の映画)

3.7

お遍路さんの少女が、なぜお遍路さんになったのか?
彼女のある意味回想形式で構成された壮絶な人生です。
13歳で売られたおりん。
しかしこの少女の気性の荒さや反抗的な攻撃、誰にも媚びず生きる姿が描かれま
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