たむさんの映画レビュー・感想・評価 - 76ページ目

ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス(2016年製作の映画)

4.2

図書館の固定概念を変えるインパクトもあり、休憩はさんだ後編から、なんだか凄いものを観ているのではないかと思い始めました。
あの有名建物の図書館だけかと思いきや、数多くの分館があり、働く人がいて、利用す
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ファイブヘッド・ジョーズ(2017年製作の映画)

2.0

ここまで来ると、科学より神話や伝説でサメを説明してくれます。
サメより人間ドラマをなぜか重視したシリーズ第三作です。

トリプルヘッド・ジョーズ(2015年製作の映画)

2.0

おバカな大学生から賢い博士たちに主人公が変わりましたが、やっているおバカさは変わりありません。
人間というのはおバカな存在というテーマ、という難しいことはきっとなにも考えていないおバカ映画です。
マチ
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メン・イン・ブラック:インターナショナル(2019年製作の映画)

2.4

「パリは嫌いだ」と!『96時間』のリーアム・ニーソンさんに言わせたり、クリス・ヘムズワースさんにハンマーを投げさせたり、「こういうノリで楽しめばいいのか」と思います。
ただ、監督がノリで突き進むより硬
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ガラスの城の約束(2017年製作の映画)

3.6

強烈な実話と完璧なキャスティング、家族をテーマにしていますが、決して単純な問題解決はありません。
自立していく子供たちの方が親より大人らしく、人生を切り開いていきます。
父親の背景が匂わされるシーンは
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メモリーズ・オブ・サマー(2016年製作の映画)

3.5

決定的な出来事は描かれない、映像になっていないのに、感情がダイレクトに伝わってくる映画です。
演出が、物語の省略がうまいからこそ、上質な映画体験となる良い見本のような作品です。

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

4.1

ラース・フォン・トリアー監督が、ついにゴダール化します。
アーカイブとモノローグの雨あられ。
しかし、トリアー監督はあくまで精神療法的なセッションが繰り広げられ、ゴダール監督のような一人称ではなく、ち
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旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)

1.9

ウズベキスタンの亡霊が出てくるわけではないのに、なんとへんな映画でしょう。
黒沢清監督の映画がへんな映画ではなかったことは一度もないのですが、へんな印象が残る作品です。

ウィーアーリトルゾンビーズ(2019年製作の映画)

3.0

ゾンビというより、リヴィングデッドの言葉の方が近い気がしました。
生きているけど、感情がない、そもそも生きてるって、何?と出発する両親を亡くした4人の子供たちですが、後半ほとんどエヴァンゲリオン化して
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ダブルヘッド・ジョーズ(2012年製作の映画)

2.0

おバカ系のサメ映画の中では、『シャークネード』に次ぐ面白さです。
珊瑚の島が沈む、二つの頭があるから何もかも二倍になる、という理屈を力で押しきります。
なぜか死を覚悟したカップルが『ディープ・インパク
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アラジン(2019年製作の映画)

3.0

MeTo運動とトランプ大頭領が産んだ現代のアラジンです。
オリジナルのアニメにここまであからさまなテーマとメッセージ性はなかったと思うので、かなり驚きました。

アナと世界の終わり(2017年製作の映画)

4.0

テンションが跳ね上がるミュージカル映画、そこからのまさにゾンビ映画な展開。
ライトなゾンビコメディも大好きですが、ゾンビ映画とは、本作のような人が人でなくなる悲劇が描かれてこそ、です。
ミュージカル映
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ロスト・バケーション(2016年製作の映画)

3.1

ブレイク・ライヴリーさんが痛みに悶え苦しむ姿がサバイバルの過酷さを表現します。
『シャークネード』や『MEG』とは違い、真面目なサメ映画で、生と死のバトルが展開します。

誰もがそれを知っている(2018年製作の映画)

3.3

アスガー・ファルハディ監督といえばイランというイメージがありますが、イランを飛び出して、スペインで世界的な映画スターを起用しても、ファルハディ監督らしい作品です。
ファルハディ監督が描こうとしている人
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アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)

3.4

「この映画はフィクションです。決してマネをしないでください」とクレジットされる映画が今後増えるのではないかと、フッと思います。
映画を観ている間は、キャラクターと同一化しているので、何でもうまくいくと
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次の朝は他人(2011年製作の映画)

3.3

ホン・サンス監督らしく、繰り返される台詞と出来事が少しずつ変化していきます。
知的なのか、ただの欲望から出てくる出任せなのか、よくこんな話し方が思いつくな、と感心してしまう展開です。

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019年製作の映画)

3.3

久々に怪獣が主役の作品が誕生しました。
それがまず感動です。
オキシジェンデストロイヤーの登場や展開に雑な点があまりにも多くありますが、今回のテーマで見逃してはならないことがあります。
ゴジラはハリウ
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シャーク・ショック(2017年製作の映画)

1.9

古今東西の名作が楽しめるはずの配信でも、こういうおバカ映画を積極的に選んでしまう時があります。
無駄にこったオープニングの長回し、独裁者の電気を盗むため水中に電線を通すアイディア、なぜか沼にすむサメが
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地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン(1972年製作の映画)

2.5

二大宇宙怪獣も司令塔がいないと瓦解していくなか、ゴジラとアンギラスは自主性と主体性とチームワークで敵と戦います。
環境破壊の恐ろしさをテーマとしていますが、本作でゴジラが体現する主体性は、就活生に観て
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貞子(2019年製作の映画)

1.4

一体何度同じパターンを描けば気がすむのでしょうか?
原作には『ループ』など貞子の別の側面を描いた作品もあるというのに。
いっそ、貞子の呪いが蔓延して、政府がどう対応するか、『シン・貞子』的な映画でも作
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ベン・イズ・バック(2018年製作の映画)

3.4

依存症の怖さは本人の意思を超えて誘惑が強いこと。
『ビューティフル・ボーイ』と本作が同時期に公開され、かつそのテーマに近づくことで、依存症ではない観客にもその恐ろしさを実感させる事は、非常に価値の高い
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空母いぶき(2019年製作の映画)

2.0

個人的な本作への最大の関心は、押井守監督作品や平成ガメラ三部作の伊藤和典さんが脚本に関わっていることです。
平成時代に、戦闘についてをSFという形で描き出した脚本家が現代日本のリアルな戦闘を描くとした
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レプリカズ(2018年製作の映画)

2.5

キアヌ・リーヴスさんはジャンルではないかという気がします。
倫理と科学技術の問題を追求し、頭のいい博士ですが、生き方としては賢くない。
キアヌさんは様々なジャンルの映画に出ていますが、根底のテーマは、
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オーヴァーロード(2018年製作の映画)

3.4

いわゆるB級映画、ジャンル映画をごった煮にして、見事成功させるという、恐るべき作品です。
ジャンルごった煮映画の面白さは、色々な要素を合成させた結果、新しいものを作ろうとする作品もあります。
そんなな
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居眠り磐音(2019年製作の映画)

3.0

ここ数年の時代劇では一番面白かったです。
回想シーンも少な目で、非常に観やすい作品です。
貨幣価値の問題がきちんと現代とも繋がるテーマもありました。
しかし、幼馴染みとの友情のところでサンドイッチした
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イヤー・オブ・ザ・ドラゴン(1985年製作の映画)

3.6

よくある刑事とマフィアの激突アクションが、マイケル・チミノ監督の素晴らしい活劇とスペクタクルのセンスで、一段上の作品です。
最初の祭りのシーンの迫力、壮絶な復讐劇、見所は盛りだくさんです。
いわゆるジ
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コレット(2018年製作の映画)

3.1

19世紀から20世紀という時代の変化が、女性の生き方の変化と結びつきます。
この二つのテーマが現代にも通じるものがあり、『天才作家の妻』も合わせてみると、決して昔話ではないのでしょう。
キーラ・ナイト
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僕たちは希望という名の列車に乗った(2018年製作の映画)

3.7

本作が秀逸だと思ったのは、戦争に荷担した親たちのつけを子供たちが取らされることです。
ナチスもソ連の占領も、自分達の選択ではない、求めるものは自由である、そんな叫びが聞こえて来る作品です。

キュア ~禁断の隔離病棟~(2016年製作の映画)

2.7

ゴア・ヴァービンスキー監督は『パイレーツ・オブ・カリビアン』で誤解されてますが、本当は本作のようなグロテスクな世界観で生きているのでしょう。
ゾッとするほど嫌悪感満載の中で、映像美に近づけるので、しか
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轢き逃げ -最高の最悪な日-(2019年製作の映画)

1.1

水谷豊さんは、映画人ではなく、テレビの二時間ミステリーの人、という実感が観ていて思いました。
加害者から被害者に物語がシフトしても、結末や物語の構成は二時間ミステリーの枠を出ておらず、どうして全て暴露
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ホワイト・クロウ 伝説のダンサー(2018年製作の映画)

3.9

バレエ映画がクライマックスに激変します。
芸術を追求することに政治が絡み、個人と芸術と政治が葛藤します。
米ソ冷戦下で、主人公がパリの町を歩き回るのが、そんなに簡単に出来るのか、不思議に思って観てまし
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RBG 最強の85才(2018年製作の映画)

3.8

映画的な人生とは、とふと考えてしまいながら、映画を楽しみました。
最高齢の女性最高裁判事、現代の性差別撤廃のアイコンでもあるルース・ベイダー・ギンズバーグさんのドキュメンタリーです。
『ビリーブ』も公
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ラ・ヨローナ~泣く女~(2019年製作の映画)

2.6

良くも悪くも直球のホラー映画です。
良い意味では、昨今のホラー映画は物語も技法も、実験的になっており、単純に人を怖がらせる映画ではないことがあります。
本作は如何に観客をビビらせるか、その事を追求して
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ホット・ショット2(1993年製作の映画)

4.0

イラクに潜入するのにジャングルを通過したり、フセインのそっくりさんが独裁者をやっていたり、さらに過激に笑いを追求します。
パロディも分かりやすく、シーン親子の共演は、『地獄の黙示録』と『ウォール街』を
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ホット・ショット(1991年製作の映画)

4.1

パロディコメディとして最高峰。
笑いを取るためには、手段を選ばず、映画理論も超越してきます。
2000年代の笑いが下品一辺倒になるので、この頃の知恵を搾った笑いは最高です。

ヘアー(1979年製作の映画)

3.5

今のミュージカル映画とは若干趣が異なりますが、ミロス・フォアマン監督らしい自由を求める主人公達の姿が感動的です。
スケールの大きなヒッピーミュージカルです。