中国南部を舞台に犯罪グループの島争いのトラブルから警察に追われる身となった男の話で、評判通り色彩の美しい映像と暴力描写の鮮烈さが印象的。
冒頭のアイアイ登場シーンの傘が目に焼き付いて、終盤で傘をもう>>続きを読む
監督のジェニファーフォックス自身が、母親が発見した13歳の時の自作物語を読みながら封印したはずの性的虐待を思い出していく話。辛い体験を創作物語に昇華させて記憶を封印することで今まで精神を保ってきたって>>続きを読む
邦画ではなかなか珍しいトランスジェンダーを題材とした話で、草彅剛が体当たりで挑む意欲作。
‥なんだけど、ちょっと微妙だったかなー。草彅剛が髪をいじくりながらオネエ言葉で喋るのがなんだか不自然で、佐藤江>>続きを読む
のん(能年玲奈)が久々にスクリーン登場ということで、映画館で観るか迷って結局見逃した作品。まあ、これはレンタルで良かったかな‥。
東北の田舎町を舞台に売れないムード歌謡グループと歌手を夢見る少女の交>>続きを読む
余罪を繰り返してきた不良女が殺人の濡れぎぬを着せられ裁判にかけられていく話で、実話が基になってる。何も情報を入れずに観たので、刑が執行されるのか猶予されるのかギリギリ最後まで引っ張る緊迫の展開に完全に>>続きを読む
IMAXで観て良かった!
なぜなら話が良くわからなかったから(汗)
人類滅亡を防ぐ使命を負った主人公が時間を逆行させる謎の技術に翻弄されつつミッションを進めていくんだけど、時間逆行の理屈が最後まで理>>続きを読む
イギリスの軍事刑務所で長年にわたって行われている懲罰的な訓練に苦しむ囚人たちの理不尽な状況を描く、シドニー・ルメット監督骨太の1作。人物のアップやパンフォーカスを多用した独特のカメラと素早いカットの切>>続きを読む
モータウンの創始者ベリー・ゴーディーのインタビューをメインに、モータウン・サウンドが当時の音楽界にもたらした絶大な影響を描いて行くドキュメンタリー。とにかく途切れず怒涛のように流れ続けるインタビューの>>続きを読む
いろいろあって公開延期されていた本作をようやく観られた。
手紙代筆業のドールとして働くヴァイオレットが自分の中に愛の感情を目覚めさせてくれた少佐への想いを貫く話で、「外伝」から入った自分としてはヴァイ>>続きを読む
20世期に活躍したブラジル人ピアニストのジョアン・カルロス・マルティンスの半生を描いてて、ピアノ演奏をそれらしく見せる演出と、本人が実際に演奏した音源を使うことで音楽がちゃんとしてたのが良かった。これ>>続きを読む
恋の告白をある種のエゴとして描くところに今泉力哉監督らしさを感じた。登場事物がそれぞれ抱える片思いが花屋の夏目を中心に展開していく小品で、最後ほっこりするのが良かったね。
なんだか映画というよりビデ>>続きを読む
「幸せへのまわり道」で初めてフレッド・ロジャースを知って、映画仲間に教えられて彼のドキュメンタリーを鑑賞。
いや-ジーンと来たね。
彼が決して見せかけだけのいい人じゃなくて、キリスト教の人間観に根差>>続きを読む
太平洋戦争前夜の佐賀県唐津市に生きる若者たちの青春物語。速い編集や左右反転、背景の合成などいつもの大林監督節なんだけど、奇を衒ったところがなく、情感たっぷりの落ち着いた作りが戦争三部作の締めくくりにふ>>続きを読む
チャーリー・カウフマンといえばなんたって「脳内ニューヨーク」のイメージで、観る前から構えちゃうよね。観終わってやっぱり何だこれは?ってなるんだけど、描き方は「脳内ニューヨーク」と似てて、すべてが老人の>>続きを読む
売れっ子雑誌記者のロイド・ボーゲルが、人気子ども番組司会者のフレッド・ロジャースに出会うことで自身が抱える心の抑圧と向き合っていくという実話を基にした話。地味ながらトム・ハンクスの抑えた演技にジーンと>>続きを読む
ルネ・クレールの名作で、はるか昔に一度観たはずなんだけどアナベラの幼い容姿以外にほとんど覚えてなかった‥。
お祭り騒ぎのパリから始まる若い男女のすれ違いの恋模様で、登場人物が悪役を含めてみんなどこか>>続きを読む
台湾で生まれ育ったチーが、祖母の死をきっかけに幼少からの家族との歩みを夢と現実の堺目を彷徨うように思い出していく話。
素朴なタッチのアニメで、なんてことない良くある家族の話なんだろうけどジーンと来た。>>続きを読む
小泉八雲原作の怪談からなる4話オムニバスで、計算され尽くしたカメラワーク・照明によって完璧にコントロールされた映像が圧倒的。音響面も素晴らしく、あえて音声を抜く演出、不気味に掻き鳴らす琵琶、寒々とした>>続きを読む
「食」を通して家族の歩みを描くところにいかにも日本的な良さが出てたね。カメラワークが印象的で、会話の切り返しや遠近感など丁寧に作り込まれてる感じがした。ときどき自然の景色を挟むのも効果的で、観終わった>>続きを読む
イリノイ州ロックフォードに住む仲良しスケボー青年3人組の生態を、そのメンバーの1人であるビンのカメラで追っていくドキュメンタリー。
冒頭ものすごい迫力で疾走する彼らのスケボー姿が、一見楽しそうに見え>>続きを読む
プロレスラーを夢見るダウン症のザックと、兄を失って自暴自棄な漁師のテイラーがそれぞれの逃亡劇から偶然出会って友情を育んでいくロードムービー。とにかくデコボココンビのイチャイチャが微笑ましかったね。障害>>続きを読む
ガリ勉女子二人組が高校生活の楽しみを卒業式前の最後の1日で取り戻そうとする青春コメディ。前半ギャグが寒くて入り込めなかったけど、パーティー参加に消極的だったエイミーがモリーの気持ちを知って奮起する中盤>>続きを読む
未成年の娘が産んだ子の面倒を見にきた母親がとんでもないことをやらかす話で、女の貪欲さを描いてた。
ミシェル・フランコ監督らしく淡々としてるんだけど、中年の色気を滲ませた母親がヨガの動画を配信しようとし>>続きを読む
音響が映画に果たす役割を映画の黎明期から年代順に追っていくドキュメンタリーで、名作映画のオンパレードに興奮した。音響をオーケストラに見立てて、声・効果音・音楽の3つが「才能の輪」によって相乗効果を発揮>>続きを読む
原題”Chronic”(病みつき)が示す通り、終末期看護に病みつきになってる介護士の話で、固定カメラ中心の乾いた映像と説明なしに淡々と進むのがミシェル・フランコ監督らしい肌触りだった。「父の秘密」が衝>>続きを読む
アサド政権下のシリアで爆撃に怯えながらアパートで暮らすある一家の1日を描いた密室劇。特撮を一切使わず爆撃音だけで表現する低予算な作りながら、緊迫感が凄かったね。
夫の帰宅を待つ妻が一家を取り仕切って>>続きを読む
18世紀の魔女狩りで焼き殺された魔族の父娘が遺恨を晴らすため、その処刑者の男に結婚が成就しない呪いをかけて何代にも渉って見張っていくコメディで、80分足らずの駆け足が楽しかった!
いかにもハリウッド映>>続きを読む
映画黎明期に活躍した映像の魔術師メリエスが1902年に作った「月世界旅行」に幻のカラー版が存在してたってことに驚き。
その15分足らずの修復版がまず流れるんだけど、フィルムの再生速度を調整した人物の動>>続きを読む
これは予告編でミスリードされておいて良かったパターンで、わりと最初の方でビックリ展開になる。そこに推理モノとしての展開が並行して進んでいって、最後に両者が融合する作りはなかなか上手かった。
大学のミ>>続きを読む
富山市議会の汚職を追うドキュメンタリーで、2016年に政務活動費の不正受給が発覚してからの嘘みたいなドミノ辞職がほとんどコメディ。
ローカルテレビ局が不正を暴くのがミニチュア版「スポットライト」みたい>>続きを読む
AIの暴走というキャッチーかつ古典的ともいえる題材を、クライムサスペンスの娯楽作として仕上げる入江監督の手腕が見事だった。終盤ちょっとクドいところを含めて同監督の「22年目の告白」を彷彿とさせる。>>続きを読む
ピクサーには毎度泣かされる。
監督自身の体験が基になってるためか家族の描き方に説得力があるし、冒険譚の数々の伏線が最後に回収される作りも上手かったね。
かつて魔法で暮らしてた種族が文明の発達と共に魔>>続きを読む
敗戦後の佐世保を舞台に、原爆病差別と部落差別、朝鮮人差別が交じり合う醜い群像劇がずっしり重かった。全体に表現主義的な手法が多用されてて、現場の音を拾わずに後から挿入する音響の使い方も独特。「サンダカン>>続きを読む
アニエス・ヴァルダと写真家のJRが組んで、フランス中を旅しながらそこに住む人々の写真を引き伸ばして建物の壁に貼り付けていく交流プロジェクト。ドキュメンタリーと映画的演出が入り組んだような作品だった。ア>>続きを読む
北海道の芦別を舞台に、亡くなった老人の四十九日(なななのか)を通して日本的な親戚のあり方と故人の秘めた心を描いていく話で、人の生き死にが他の誰かに繋がってるという死生観が大林監督ならではの未来の世代へ>>続きを読む
2009年にアメリカで起きた事件を基にしてて、一般人が実際に撮影した衝撃的な映像から始まる。まさにいま起こってるBlack Lives Matterの警察の理不尽そのままで、世の中何も変わってないんだ>>続きを読む