たくさんの映画レビュー・感想・評価 - 36ページ目

たく

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影踏み(2019年製作の映画)

3.3

一卵性双生児の特別な絆という幻想に囚われた男の人生克服物語で、翳のある役を山崎まさよしが好演してるけど、話自体がちょっとまどろっこしかったかな。

「ノビ師」と呼ばれる泥棒を生業としている修一がずば抜
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T-34 レジェンド・オブ・ウォー(2018年製作の映画)

3.8

第二次世界大戦下のソ連軍とドイツ軍の戦車対決を胸熱のエンターテイメントに仕上げてて楽しめた。潜水艦の対決モノは良くあるけど、戦車に目を付けたアイデアが秀逸。同じ密室空間でも戦車の方が狭いので緊迫感が半>>続きを読む

(2005年製作の映画)

3.5

6歳の時に漁船の老人に拾われた純粋無垢な少女の成長と解放を、何かの寓話みたく描いてる。
キム・ギドク監督は有名な「サマリア」を観てなくて、唯一「嘆きのピエタ」がキツい映画だったのを覚えてるくらいだけど
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アンカット・ダイヤモンド(2019年製作の映画)

3.5

破天荒な宝石商が膨大な借金を抱えながら危険な賭けに足を突っ込んでいく話で、口の悪い男たちの言い合いに終始する展開がなかなか胸糞悪かった。

アダム・サンドラー演じるクソ男のハワードが家族をないがしろに
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ハッピー・デス・デイ 2U(2019年製作の映画)

3.5

1作目から立て続けに観たんだけど、制作が同時進行したんじゃないかと思わせるくらいつながりがスムースな続編だった。
前作で全くの脇役だったライアンがまさかのループにハマるところからのSF要素が結構複雑で
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ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)

3.8

面白かった!
使い古されたループモノをスリリングでちょっとポップなホラーサスペンスに仕上げる手腕が見事。ループモノは「恋はデジャ・ヴ」「オール・ユー・ニード・イズ・キル」とか、ハズレがないよね。

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シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション(2018年製作の映画)

3.7

洋画は字幕で見る派なので、DVD再生してすぐ登場人物が日本語吹き替えで話し始めたのであわてて設定を変えようと思ったら、本作は吹き替えが前提になってるんだね。

副題にもあるように「香り」が鍵になってて
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パリに見出されたピアニスト(2018年製作の映画)

3.0

正規の音楽教育を受けず貧困家庭で育った若者がパリの有名音大の音楽ディレクターに天性のピアニストの資質を見いだされ、6ヶ月後の国際コンクールに出場する話って‥さすがに無理あったなー。
「神童」という邦画
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驟雨(1956年製作の映画)

3.5

倦怠期を迎えた夫婦がちょっとした口喧嘩をする不穏な冒頭から始まり、男女の価値観の違いを見せながら雨降って地固まる的な小品コメディに仕上げてるところに成瀬監督の味が出ててなかなか良かった。

新婚旅行を
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嘆きのテレーズ(1952年製作の映画)

3.7

不幸な結婚を強いられた女性が偶然のいきさつで出会ったトラック運転手と恋に堕ち、やがて運命のいたずらに巻き込まれていく話で、いかにもエミール・ゾラの原作らしく幸せになれない女をシモーニュ・シニョレが演じ>>続きを読む

ホース・ガール(2020年製作の映画)

3.5

最近のネトフリ作品は強いけど難解作が来た。
中盤までの不思議な演出がほんとワクワクさせた末に、ラストで種明かしがないまま終わるモヤモヤ映画。これはたぶん脳に障害がある人の極端にリアルな主観モノで、最終
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ディザスター・アーティスト(2017年製作の映画)

3.8

映画界での成功を夢見る若き役者の卵が、同じく成功を目指す破天荒な男に出会って彼の無謀なサクセスストーリー幻想に引きずり込まれていくバディ・ムービーで、実話が基になってるんだね。カルトムービーとして今も>>続きを読む

不滅の女(1963年製作の映画)

3.5

アラン・ロブ・グリエ監督デビュー作。
イスタンブールに移住してきた男が謎の美女に出会い、ひとときの逢瀬を経た後に突然目の前から姿を消す彼女を追っていく話で、時が止まったように動きを止めた人々がグリエ監
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ブルーアワーにぶっ飛ばす(2019年製作の映画)

3.3

イタい女子が実家帰りをきっかけに自分を受け入れる成長モノで、リアルさを出そうとしてセリフが半分くらい聞き取れないのがちょっと痛かった。

夏帆のこじらせ女子っぷりがさすが実力派女優の上手さなんだけど、
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イタリア式離婚狂想曲(1961年製作の映画)

3.5

イタリアの高名な男爵が若くて美貌の従妹と結ばれるため何とか妻とうまく別れようと計画するコメディで、フェルディナンドの回想形式で進んでいく。マルチェロ・マストロヤンニは「ああ結婚」でも婚姻に苦しむ惨めな>>続きを読む

犯罪河岸(1947年製作の映画)

3.5

全く性格の合わなそうな夫婦が何故か執着し合ってて、ある事件をきっかけに互いの気遣いが負の連鎖を起こして窮地に陥っていくサスペンス。
嗅覚の鋭い刑事の容赦ない追及に追い詰められていくスリル感とか、夫を密
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さびしんぼう(1985年製作の映画)

3.3

尾道三部作のラストを初鑑賞。
昨日観た「時かけ」に比べてかなりコメディ路線で、いいかげん後半になるまでのサムいおちゃらけがキツかったな~。学芸会スタイルは一緒なんだけど、どんな映画でもギャグ要素に傾く
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時をかける少女(1983年製作の映画)

3.8

尾道三部作は一つも観てなくて、大林監督追悼ということで初鑑賞。これが映画デビュー作となる原田知世の透明感がとにかく半端なくて画面にくぎ付けとなってしまった。
演技のひどさは全くマイナスになってなくて、
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火口のふたり(2019年製作の映画)

4.0

いとこ同士の男女が久々に再会して昔のようにセックスの快楽におぼれていく話で、主役二人の自然な演技に引き込まれた。全編ほとんどセックスしてるだけなんだけど、時に絵画的なまでの美しさをみせる映像によって不>>続きを読む

ラスト・ムービースター(2017年製作の映画)

3.8

頑固老人が自己の晩年を受け入れていく話がこないだ観た「ラッキー」に重なって、ラストで観客に向けて笑顔を贈るところまで同じだった。バート・レイノルズの遺作ということで、ロバート・レッドフォード引退作の「>>続きを読む

HOMIE KEI チカーノになった日本人(2019年製作の映画)

3.5

両親の愛を知らずに育ち早くからヤクザ社会に飛び込んで悪事の限りを尽くした日本人が、カリフォルニアの刑務所で最恐のチカーノ・ギャングのボスに気に入られて囚人たちの信頼を得ていくという、ちょっとジャック・>>続きを読む

裸足の季節(2015年製作の映画)

4.0

コロナ禍で外出自粛の情勢の中、外出禁止を食らうトルコの5人姉妹の話を観てみたんだけど、すごく良かった!

結婚において絶対的な処女性を求められる古い慣習が残るトルコで、学校帰りに男子と海岸で肩車遊びを
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ふるさと(1983年製作の映画)

3.6

岐阜県の辺境の村が徳山ダム建設のために水没していく運命を背景に、現地に住む夫婦と同居する手に負えない痴呆症の老人と少年との交流を重ね合わせる話で、美しい自然の風景にノスタルジーが漂う。
ダム建設で水没
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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019年製作の映画)

3.3

前作から27年後に再び集結するルーザーズの話で、169分とやたら長いのは回想シーンが多く入ってるからだね。最初は前作のシーンをそのまま入れてるのかと思ってたら、本作のために子役を再度集めて実際に撮り直>>続きを読む

忘れじの面影(1948年製作の映画)

3.5

女の愛情、男の薄情ということで、ひさびさに見るジョーン・フォンテインが少女から貴婦人までを演じ分けて魅力的だった。

冒頭で決闘を申し込まれた男が、ある女性から届いた手紙を読んでいくうちに事の真相が明
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ヨーロッパ横断特急(1966年製作の映画)

3.6

パリ・アントワープ間の麻薬の運び屋の任務を遂行する男と、その話を映画にしようと何故か彼と同じ特急列車で打ち合わせてる制作スタッフというシュール設定。ジャン・ルイ・トランティニャンが本人役で登場して、彼>>続きを読む

少年(1969年製作の映画)

3.6

前科持ちの傷痍軍人が息子と愛人に当たり屋稼業をさせて生計をつないでいく実話を基にした話で、「万引き家族」を連想させる。さすがに自動車事故起こして即示談解決に持っていくのは今の時代はありえないけど、テー>>続きを読む

快楽(1952年製作の映画)

3.5

モーパッサン原作の3話オムニバスで、1話目が老いを受け入れられず若者の仮面をつけて快楽に走る男、2話目が娼館の女主人とその娼婦たちが親戚の聖体拝領のためほんのひととき田舎に帰って子どもたちの純潔に触れ>>続きを読む

ラッキー(2017年製作の映画)

3.8

頑固ジジイの通称ラッキーが自分の晩年に向き合っていく話。
ハリー・ディーン・スタントンといえば「パリ・テキサス」しか覚えてないけど、なんともいい味出してたね。彼の親友役がデヴィッド・リンチなのがびっく
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イット・カムズ・アット・ナイト(2017年製作の映画)

3.3

コロナ禍にうってつけの感染症ジャンルということで鑑賞。

感染症の恐怖に怯えてひっそり暮らす一家に侵入者が押し入りさあどうなるかって話で、ホラーな感じの不気味なBGMとジワジワとズームアップしていくカ
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帰ってきたムッソリーニ(2018年製作の映画)

3.3

ほぼ「帰ってきたヒトラー」の焼き直しで、独裁者に煽動される愚かな大衆の本質は現代も何ら変わってないよねって話。
ギャグ的に登場する認知症のお婆さんが、ムッソリーニ本人を目のあたりにして記憶が鮮明に蘇っ
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まぼろしの市街戦(1967年製作の映画)

3.7

第一次大戦末期のフランスで、劣勢のドイツ軍が街ごと吹き飛ばそうと仕掛けた爆弾を解除する使命を負ったスコットランド兵のプランピックの話で、彼がひょんなことから精神病院を抜け出した患者たちから王様扱いされ>>続きを読む

マーウェン(2018年製作の映画)

3.6

暴行事件のトラウマから「マーウェン」っていう架空の町に生きる人形たちの写真を撮り続けた男の実話で、空想と現実が交差する場面でのゼメキスらしい緻密な映像が良かった。
いわゆる箱庭療法ってやつで、「ヘレデ
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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

3.8

1969年に三島由紀夫が東大全共闘1000人を相手に討論した記録映像を中心に、当時の時代背景を描き出して行くドキュメンタリー。今の日本ではとても考えられないような学生運動の激しいデモ映像を見たら、若い>>続きを読む

ナイチンゲール(2019年製作の映画)

4.0

イギリス人将校に身体を弄ばれた挙句に夫と赤ちゃんまで殺された流刑囚の復讐劇で、彼女が追跡の道案内に雇った黒人のビリーと同行するうちに関係が変化していくのがジーンと来た。時代背景は説明されないけど、将校>>続きを読む

ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

4.2

ノリノリで最高だった!
ハーレイ・クインの生い立ちをサラッと説明する冒頭からテンション上がり、化学工場の大爆発が彼女の新たな人生に対する祝砲みたく見える上手い演出に一気に引き込まれたね。
時間軸を行っ
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