たくさんの映画レビュー・感想・評価 - 48ページ目

たく

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ドレッサー(1983年製作の映画)

3.5

落ちぶれたワガママ舞台俳優と付き人との腐れ縁的な感じで、付き人が仕事中もお酒を忍ばせてクイッとやらずにおれない気持ちを自分に重ねて痛いほど分かる。

むかし一度観ただけなのに結構強く残ってて、ピーター
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告白小説、その結末(2017年製作の映画)

3.2

ポランスキーだからやっぱり一癖あるよね。
人気女性作家がサイン会に現れたエルって女性に侵食されて行く話で、ファン心理の「ミザリー」的な怖い感じとか、二人が同一化していくのがベルイマン「ペルソナ」を思わ
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ソング・オブ・ザ・シー 海のうた(2014年製作の映画)

3.8

アイルランドの妖精伝説をべースにした冒険モノ。
ベンの成長物語でもあるね。
ずっと妹に対して意地悪くマウンティングしてるんだけど、だんだん通じなくなって逆に妹の大胆な行動に振り回されて行く過程が面白い
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クリード 炎の宿敵(2018年製作の映画)

4.2

前作より感動した!
やっぱりボクシングの王道は最高だね。
ロッキーからそこはかとなく漂う寂しさがまたなんとも言えない味になってた。

王者になったクリードとドラコの息子との因縁の対決。ロッキー4観てる
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素敵なダイナマイトスキャンダル(2017年製作の映画)

3.5

原作者である末井昭の半生をフィクション交えながら伝記風に描いてて、予告編見てブッ飛んだ映画かと思ってたら普通だった。
映像をあえて劣化した感じにして70〜80年代のギラギラした空気を出してたね。
画面
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浮草(1959年製作の映画)

5.0

「浮草物語」(未見)の監督自身によるリメイクで唯一の大映作品。
やっぱり小津監督で一番好きだなー。

宮川和夫の鮮烈なカメラが冒頭の灯台のショットからドキッとさせて、床屋のトリコロール3色の強烈さとか
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マッド・ダディ(2017年製作の映画)

3.3

ぶっ飛んだ作品との前情報で観たけど、妙に洗練されてて見やすい作品だった。
親が子に対して抱く潜在的な恐怖をゾンビモノの姿を借りてぶちまけてる。
ニコラス・ケイジはこういう脇役が合ってるんじゃないかな〜
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KIDS/キッズ(1995年製作の映画)

3.3

昔からTSUTAYAの棚で気になってた作品で、発掘良品で今さら観た。

思春期の抑えられない性衝動に動物のように従う若者達の一日を描いてて、ドキュメント風の生々しい映像に汚らわさしか感じない。

テリ
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マッドボンバー(1972年製作の映画)

3.3

娘を失って社会を逆恨みする男が世直しを気取ってダイナマイト・テロしまくりの話で、「フォーリング・ダウン」「余命90分の男」みたく無性に怒りが湧いて収まらないオッサンが怖い。
なんたって爆弾魔のウィリア
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blank13(2017年製作の映画)

3.8

「実話に基づく」って謳う必要もないくらいありふれた一家の父親の葬式を描いた話。
家族それぞれの記憶がフラッシュバックする重たい前半からタイトルを経て、後半一気に「絶対に笑ってはいけないお葬式」になっち
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ルームロンダリング(2018年製作の映画)

3.3

事故物件をなかったことにするため身元を隠して入居するアルバイトをやってるネクラな女の子が一歩成長する話で、池田エライザがいちいち可愛くてほとんどアイドル映画。
全体に演出がかったるいんだけど最後はほっ
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カジュアリティーズ(1989年製作の映画)

3.5

デ・パルマ監督としては珍しい正当派のベトナム戦争モノ。
米軍によるベトナム人女性強姦殺人事件を復員兵の回想で描いてて、パンフォーカスや複雑に動き回るカメラ、戦闘シーンの血のリアルさなどデ・パルマならで
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アタラント号(1934年製作の映画)

3.5

アタラント号の船長さんが新妻を船に乗せて移動する道中でイチャついたり喧嘩するだけのコメディー。
全編小ネタが散りばめられてて、なぜか船内そこら中に猫がいるのがシュール。

副船長が飲んだくれでしょうも
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早春(1970年製作の映画)

3.6

TSUTAYA発掘良品。

公衆浴場に就職した15歳の少年が職員の綺麗なお姉さんにベタ惚れ。
イケメンだけどやってることがストーカー(笑)

演出がどうにもぎこちなくてすんなり入っていけなかったけど、
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

3.8

交通事故で妻を亡くした男の喪失と再生の物語で、プロットは「ハナレイ・ベイ」と同じだった。
断片的なシーンの編集で死んだような時が流れるのが妙に心地良く、やがて男の中に沸き起こる破壊衝動に従っていくのが
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あの日、欲望の大地で(2008年製作の映画)

3.6

邦題がずいぶん大げさで、原題は直訳すると「燃える平原」。
3つの話が並行して進んでさあ一体どう繋がるのか?っていう展開で、ネタバレ厳禁などんより重い話だった。

鳥が自由を象徴する感じでちょいちょい出
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サランドラ(1977年製作の映画)

3.0

TSUTAYA発掘良品。
道に迷った旅行中の一家が盗賊に襲われる話。
編集が雑でいかにもB級映画という感じ。
パッケージの怪物に騙されたけど、これはただの脇役で、盗賊達が粗野なだけであんまり怖くない。
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こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話(2018年製作の映画)

3.6

大泉洋が良かったねぇ。
最初こそワガママっぷりにイライラさせられるけど、だんだんと彼のユーモアと根の優しさに引き込まれて行き、最後はボランティアの人達と気持ちがシンクロする。
むしろ三浦春馬の小ささっ
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デ・パルマ(2015年製作の映画)

3.6

全編デ・パルマ監督の独り語りで、彼の映画を好きな人にはたまらんよね。
冒頭「めまい」から始まるのがいかにもヒッチコック・オタクの彼らしい。「ボディダブル」「愛のメモリー」が「めまい」オマージュだったし
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アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

3.6

「スタ誕」の過去作は一つも観てなくて、レディー・ガガの歌をまともに聴くのも初めて。
やっぱりガガの圧倒的な歌唱に尽きるね。
ガガが上手すぎて、ブラッドリー・クーパーの人気歌手設定が厳しかったなー。
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赤い靴(1948年製作の映画)

3.7

冷徹なバレエ団の名プロデューサーに踊りの才能を見出された少女の成功と苦悩の話。
バレエのシーンが素晴らしく、特に主演のモイラ・シアラーがプロかと思うほど見事で、調べたらほんとにプロだった。
「赤い靴」
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ウインド・リバー(2017年製作の映画)

3.8

アメリカ奥地の雪深い荒野で発見された若い女性の遺体を巡ってFBI捜査官と現地のハンターが事件を探って行く。
雪の中で捜査を進めるのが「ファーゴ」思い出すよね。
ジュレミー・レナがほんとに役の人そのもの
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来る(2018年製作の映画)

4.3

めっちゃ良かった!
まず編集テンポが気持ち良くてこういうの大好物。
上っ面だけの妻夫木はじめ役者さんの演技が素晴らしく、まさかの展開から終盤のお祭り騒ぎになだれ込んで行く感じが良かった。

小松菜奈の
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マンハッタン物語(1963年製作の映画)

3.3

スティーブ・マックイーンがこんな恋愛コメディに出てたのね。
ナタリー・ウッドは終始イライラしてる役なので見てて居心地悪かったけど、やっぱり綺麗な女優さん。
監督の演出なのか、二人の会話シーンの間がすご
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黒い牡牛(1956年製作の映画)

3.6

ダルトン・トランボの脚本でずっと観たかった作品。DVD化されてたの知らなかった。

雷に打たれたて死んだ老牛が命と引き換えに産んだ子牛を救って自分の分身のように慕う少年の話。
所有権を主張する牧場主に
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女は二度決断する(2017年製作の映画)

3.5

夫と息子を爆破事件で殺されたカティヤが裁判で犯人側と争っていく話。
夫の犯罪歴から犯人との繋がりを疑われたり、カティヤの薬物使用歴から裁判での証言能力を疑われるなど加害者よりも被害者が理不尽な扱いを受
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オー・ルーシー!(2017年製作の映画)

3.6

こじらせアラフォー女子の痛い話で、寺島しのぶの演技力が際立ってた。
南果歩も良かったし、役所広司はこういう朴訥な役がいいね。

会社でもらった菓子を引き出しに溜め込んじゃうのは自分も同じことしてるので
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暁に祈れ(2017年製作の映画)

3.0

画面酔いで撃沈。
ずっとビリー視点で画面がグラグラしてるので、ほとんどスクリーン見てられなかった。
音も、ビリーにはそう聞こえてるんだろうなっていう演出がリアル。

言葉が分からない空間に一人閉じ込め
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ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

3.0

前作はエンタメで面白かったのに、本作はストーリーがややこしくて全然入って来ず、演出も退屈で乗れなかったなー。

1926年が舞台になってて、グリンデルバルドがヒトラーみたいな選民思想を披露しながら第二
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あん(2015年製作の映画)

3.3

一見、どら焼き店をめぐる師匠と弟子モノで、前半の腐った永瀬正敏の演技が樹木希林に負けてないのが良かったんだけど、中盤からちょっとテーマ入って説教臭くなったのが冷めちゃったかな。

桜のシーンと、あんを
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ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016年製作の映画)

3.8

冒頭から専門用語が飛び交う世界観が訳分からず頭抱えちゃって、最後まで観られるのか?ってなったけど映像と音が素晴らしくて引き込まれたし、コワルフスキーのサブエピソードが最高だった!
ちょっと「フィッシャ
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

3.5

これ予告編がズルいなー。
妹さん確かに怖いんだけど(=舌打ち音)、チョイ役っちゃチョイ役だったし。
トニ・コレットの顔芸に笑ってしまったよ。

「ローズマリーの赤ちゃん」系の悪魔崇拝ホラーだね。

キックス(2016年製作の映画)

3.7

分かりやすい少年の成長物語で、盗まれたスニーカーを取り戻す執念が「自転車泥棒」みたいだった。全編スローモーションばっかりでタルいなーと思ってたらラストは感動!

スニーカーの赤色は血の色で、イニシエー
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裸足のイサドラ(1968年製作の映画)

3.8

アメリカの名ダンサー、イサドラ・ダンカンの生涯を晩年の彼女の回想形式で描いてて、若い頃とを演じ分けるヴァネッサ・レッドグレーヴが素晴らしい。
冒頭、少女のイサドラが芸術と真実に人生を捧げると宣言して両
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ピーターラビット(2018年製作の映画)

3.5

時間が短くて軽く楽しめた。
ピーターラビットの原作は全く知らなくて、昔のCMとか図書カードのデザインのイメージのみ。

おとぎ話のパロディになってて、冒頭でミュージカル風に始まるのをすぐぶった切ってオ
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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

4.0

ほのぼの人情モノのタクシー運ちゃんの話が寅さんみたいな感じで始まって、ドイツ人記者を光州まで運ぶドタバタロードムービーかと思いきや、軍部の民衆弾圧に巻き込まれていく展開が恐ろし過ぎる。
‘80年に光州
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