この映画の良さは、私にしかわからないだろう。
一応、映画論的なことだけ書いておく。
主演の佐藤乃莉さん。泣いてる時も、穢されてる時も、ベージュ色のゲロ吐いてる時も、烏の白い糞を顔面に浴びた時(!)も>>続きを読む
剛にして賢明な姉。柔にして一途な妹。(牧紀子さんと倍賞千恵子さん)それぞれの女優力を基礎にした二人の肉づけが見事。姉妹ガールズトークも自然でよかった。
芳しい姉をぐるぐる巻きにする三つ巴の“遠慮がちな>>続きを読む
こんな平和な映画久しぶり!
オッシー・オスヴァルダを初めて観た。「人間なのか、ゼンマイ式なのか」よりも、「女なのか、男なのか」が途中まで判然としなくて(?)、可笑しさに拍車。
でも、主演の個性にとど>>続きを読む
喫煙中にキレた原田美枝子が、「それはやらないで。やらないで」という私の願いを無視し、火のついた煙草を子供の手に押しつけた。
次のシーンで、アイロンがけ中にキレた美枝子が、子供のほっぺたに当然そのアイロ>>続きを読む
こういう顔の男とは絶対に結婚したくない。だって、結婚後に必ずDV受けそうだから。──────チラシ・ポスターで左の男性見るたんびにそう思い、右の被害者の母役の顔も常時不機嫌で神経質な中学校教師みたいで>>続きを読む
そこにいるのは恵まれない人たちなのに、最初の数分間、私は勝手に至福を感じていた。
主役少女の意識高い演技、リアル盲人の芳醇な“そのまんま”感(と初登場時のアンプ通ってるっぽいギター音色)、スリやコソ泥>>続きを読む
どっちが真似した? 偶然? 双子? …………まったく同じ主題の邦画「恋とさよならとハワイ」(今春公開済み)を“ドクちゃん”とすれば、この作品は“ベトちゃん”。魂の尊さは同じでも、存在の勝ち負けは歴然。>>続きを読む
前・後半が、何だか別の映画だね。起承転結を普通に全力でめざした結果だろうけど、起・承・変・小結(こけつ)で終わっている。でも、かなり楽しめた。
前半(起~承)の摑み&放さずは、驚異的だった。「大事な>>続きを読む
幼時、親につきあってお茶の間で「イエローサブマリン」を観て、楽しんでるつもりがトロトロしちゃったあたりで、人生初のエリナ・リグビーにハッと目を開かされた。ポップ維持のうるささと威張ったような重苦しさが>>続きを読む
ストーリーらしいストーリーがないのはべつに構わないが、楽しくなれる場面がほとんどなかった。
こじゃれた逸品を創りたかった道化師たちの気持ちはわかる。
でも、タチがいないのにタチ映画と同じことやっても仕>>続きを読む
昔の邦画の名女優の中で一番気になる人が、有馬稲子さん。
どの作品でも私は、彼女を見ているあいだじゅうずっと「あ、今、オードリー・ヘプバーンに似てる」「今は似てない」「また似てきた」「でも、根本的に似て>>続きを読む
赤色の魔法? いや、赤色の実力。キレイな映画!
絶望しに行こうと思って観に行ったのに、気分アガって、シネマヴェーラからの帰り道がキラキラしてた! ずっと前に読んだけど原作の千田さん、私こんなもんでいい>>続きを読む
B級映画っていう言葉があるけど、この映画、D級以下?…………と途方に暮れていた時間が長かった。
高校生たちの会話がとにかく幼稚すぎる。昔も今も、あんなに幼稚な高校生は実際にはいない。小5レベル。梅光学>>続きを読む
ツ・マン・ナ・イ(20071)。
ツ・マン・ナ・イ(20071)。
チラシを見て「絶対、つまんなそう」と思ってたら、本当につまんなかった。的中しすぎたので、途中で笑いだしそうになって座席で困った。
美>>続きを読む
映画的に優れているのは、おそらくナレーションだけ。樹木希林さんのリフレイン、まったく気障りじゃなかった。
それよりも、全体についてだけど、トリプル掛け算の積は凄かったみたい。「人間讃歌の引力」×「商>>続きを読む
耳ぬきしなよ~。耳ぬき~。命よりもまず鼓膜を守らなきゃ会話もできなくなっちゃうよ~。
別れた恋人(ステュだっけ?)が最後、突如、泳いでスーパー・サブマリンマン王子として救出しに来てくれることを私、期>>続きを読む
悪い意味の「逃げ」が一瞬もない、優秀映画。描くという務めからも、「人間」からも、一歩も逃げてない!
特にやっぱり、浅野忠信さん。彼の全演技・全タッチ・全たたずまいが、かけがえのなさ(見事な個性)と自>>続きを読む
中だるみ、と言い切れないぐらいに、タチ氏ガンバッテル。
迷走、というほどには、走ッテナイ映画。
でも、さすがの自転車文化の国。漕ぐ姿がサマになってる。
併映の短篇「郵便配達の学校」を先に観てしまった>>続きを読む
短篇長篇関係なしに、ジャック・タチさんの最高傑作がこれです。よろしくね。
もしも誰か素敵な人に、誕生日かクリスマスかホワイトデーにこんな手紙と包みを貰ったら…………
「どうか今のままの、にこやかなあ>>続きを読む
小学高学年を主とした親子連れで味わうのが最適な大衆映画。この正々堂々たるベタドラマぶり(わかりやすさ)をいちいちディスるほど性格ブスではないので、点はつけません。さっさと家庭を持って、いつかわが子と一>>続きを読む
なかなか辿り着けない・・・っていう夢、よく見る。日常のお仕事中でも、出かける準備の時も、わりとそれ多い。この楽しい物語、切ないぐらいに心の琴線にふれた。
そんなに重大な意味はない場面なんだろうけど、>>続きを読む
冒頭の、空港でのマスゲーム的エキストラ軍団フルコントロールにまず度肝を抜かれた。二百人を優に超すその場の一人一人を思わずちょっとずつ注視しちゃって私は、忙しくってしかたない場面なのに一人ずつに丁寧に感>>続きを読む
日本の宝・福間健二監督の「あるいは佐々木ユキ」などをパクってる感がところどころにあり。
つまんなすぎ。
ダンスで一斉に「トンッ」と跳ねるところだけが可愛らしくて楽しそうでよかった。
それと、選挙不正があの時代からしっかり行われていたのが一番面白かった。笑えないけど。
貴族なんて、題材と>>続きを読む
シルヴィア・バタイユさんの“硬く軽やかに、楽しげに用心深く”動き回る姿に、「ローマの休日」を妹とするお姉さん作品、を感じてしまったから、高得点。
「(一応の)平和な中で今、映画を観ている幸せ」というか>>続きを読む
映画一本の料金でサーカス一つが長々観られて、コスパよし。
ただ、芸として高難度に違いない「男女三人組ジャグリング」と、映画のシークエンスとして純粋にイキが良かった「ラバ」でせっかく盛り上がったのに、>>続きを読む
アザラシしゃんなシアーシャちゃんに、キュン死。
何年か前に冬じゅう着て(て、だんだん黄ばんできちゃっ)た純白エンゼルコートと、子供時代に水族館で見たクリオネなんかを、保冷剤代わりに懐かしみつつ、夏休み>>続きを読む
私の大好きな(Xマスの)シュトーレン、を想わせる薄雪の景色が素敵だった。
そこだけよかった。
仮に男性をすべて悪(加害者+ボケ役+安楽な部外者)、女性をすべて善(被害者+ツッコミ役+ヒロイン)と決め>>続きを読む
時代考証メチャクチャな、満島ひかりのファッションショーを見せつけられた。至高の島尾文学を疑似餌にして、プロデューサーたちはただのアイドル映画を客に押しつけたわけね。
大東亜戦争末期の昭和19~20年>>続きを読む
後半、意味がまったくわからなかった。ミディアムてかスローテンポの話だし、今日体調良かったから、まさか置いていかれるとは……情けないような。採点不能。
霊とかには最近全然興味ない。
これは大傑作。過剰な手ブレ(撮影者はヤク中?)にさえ目をつぶれば。でも、目をつぶったら映画観れなくなっチャウネ!
全ZEN期待しないでファーストデーで何か一個観なきゃとこれ選んだら、まるで“通りがかり>>続きを読む
トートバッグ目当てのドゥミ&ヴァルダ その3
つまんなかった。最低点(1・0)にしようかと思ったけど、内装屋さん職場の一番下っぱの男の子がとっても素敵で、彼の映る場面でだけキュンキュンしたから、0・>>続きを読む
トートバッグ目当てのドゥミ&ヴァルダ3本立て その2
これを「お洒落度100%映画」と呼ばずして、世の何がお洒落? 世界中(特に日本中)のガールズは今すぐすべてのファッション誌等を放り出してこの映>>続きを読む
♤トートバッグ目当てのドゥミ&ヴァルダ3本立て(渋谷イメージフォーラム)その1
ヌーヴェルヴァーグの常として(?)どうってことないお話みたいだったので、本筋そっちのけで私は、どうやったらフランス映画>>続きを読む
8ビートスタートで摑みOK。良テンポ。
ママのドーリーカールきらきら。ゲロ吐くネイディーンちゃんの後ろ髪を優しく撫で引いてあげてた親友クリスタの手つきが、さらっと観音様。しかけ絵本みたいに、ほかもすべ>>続きを読む