「心」があって、ちゃんと「人」がいる映画。今日、通算四度目の鑑賞。毎回ラスト30分間私は泣きっぱなしになる。
これは必ずしも「怪獣映画」のジャンルには納まらない。悲しみのメタファーとしての恐竜ゴジラも>>続きを読む
「心」がない。(1954年の旧作には、ちゃんと心がある。)
「人」もいない。人間らしき物体が大いばりで何十人も登場するが、存在感が薄っぺらすぎて全員サルかカニにしか見えない。(1954年の旧作には、人>>続きを読む
つまんないものを「くっそつまんない!」と断ずる勇気を毎回私に与えてくれるエドワード・ヤンは、人を刺して終わるのが大好きな“映画界の問題児”です。(人を刺す前後を撮るのだけが異常に上手く、それ以外がいつ>>続きを読む
地味でも派手でもないみゆき役・瀧内公美さんの「等身大」感が凄くて、私は感情移入ならぬ肉体感覚移入をしまくって観た。まるで私が私を注視しているような、甘くてダルくて肯定的な、微量の不快感。
題名からし>>続きを読む
「お父さんコワイ、お父さんやめてーっ! 輪郭からしてテキサスのチェーンソー男にしか見えないその姿ではマジつきまとわないでーっ! あたしのことはほっといてよーっ! 気が狂いそうよぅ! あぁ~~~~、でも>>続きを読む
俳優たちのそれぞれ泣く演技、にお金を払わされただけ。
妹も叔母も(場合によっては嫁も)不要。彼女らの言葉は、すべて兄の心の声にすぎないから。
兄と母と医者。この三人だけいれば、同じ主題ですべて描ける>>続きを読む
窪塚洋介さんは、私にとって「真の映画スター」だ。スクリーン内の窪塚さんの声・髪・表情から一挙手一投足まで、ほとんどすべてが私をドキドキさせる。物語の良し悪しにかかわらず。すなわち、存在と演技だけでどん>>続きを読む
くそ暑い時期に言うのも何だけど、お正月映画に最適ね。初詣の帰りにキモノのままほろ酔いでこれ観たら、ほどよくアハハハしてほどけきって、大吉みくじ二枚分ぐらい幸せになりそう。
鳥居さん、着せ変え人形ぶり>>続きを読む
主役のピチピチのリア充主婦に序盤は私、普通に感情移入できていたが、時間が進むにつれて共感できなくなり、終わりの方では「ちょっとおばさん、何がやりたいつもりなんですかッ」と横から肩を叩きたくなってしまっ>>続きを読む
少年院の中で主役の友人でいる役の男の子がイケメンだった。(「煙草」場面撮影のために三日間禁煙したという“高倉級意識”の彼がいてこその、文句なし映画。)
でも、彼に恐喝された被害者さんたちがとても可哀相>>続きを読む
シンフォニックなエレピとかの音楽、すてき。
恋愛ベクトル感じさせなかった主役二人の、意表突きすぎない実直な溶け合い( まるでちょっとジャズコードみたいなプラトニックな調和)、たいへんよし。
ビジュアル>>続きを読む
カメの最初の登場シーン、宝石よりも綺麗だった。
それと、しょっちゅう来る「鳴り響き」が救い! エレクトリック・レディーランドを想わせる時もあった、と言ったら褒めすぎかな。
カメには中盤ぐらいでもう飽>>続きを読む
“のんの独壇場”。───ほかに特に感想はない。
この程度の「普通作」が年間邦画ナンバー1になってしまうなんて、何という繊弱な日本。同じ主題(もちろん反戦テイスト)で軽く100本以上の邦画がこの一、二>>続きを読む
主演の西山真来が(ストーリーとおそらく無関係に)ずっとずーっとニヤニヤしていたので、つられて客席の私もずーっとニコニコしてた。映画内容は大して面白くないのに。
なぜか途中、彼女に十分間ぐらい、真顔の時>>続きを読む
満足感というより、まず満腹感が高い。これは褒め言葉ではない。「きっと、うまくいく」を100点とするなら、せいぜい80点台前半かな。
前宣伝に接した時点では、主役はいったいどんな変わり者なんだろうと胸>>続きを読む
完璧でございました。
ただ一つ欠けているものがあるとしたら、カーテンコール。
新宿角川の特大画面だったから、キスシーンとかのアップでディーンの毛穴をいっぱい見てしまって、肌汚いなー、男の人ってみんなこうなのかなー、とちょっと暗い気持ちになった。
唯一の美人の松本若菜以外とのキス>>続きを読む
観てよかったとは特に思わないが、男女四人がああいう結末に落ち着いたのはよかった。
主要なその四人をはじめ、配役はとてもバランスとれていた。
音楽はうるさかった。
首吊りシーンは特上。
それと、子役>>続きを読む
大半の観客が注文していた演技・演出は、「“これぞアンドロイド” で。しかもとびっきりお洒落にね。ASUNAよりもちょっとは美しい人たちが出てくるんでしょ」。
ところが、女優たちと監督が見せてくれたもの>>続きを読む
新宿シネマートで、生まれて初めて「活動映画弁士」の喋りとキーボード演奏つきで観た。(その活弁士は綺麗な女性だが、計三カ所ぐらいでトチりそうになってた。)
作品そのものは───
怖くない。つまんない。>>続きを読む
新宿シネマートで先週・今週と二度鑑賞。来週中の三度目も検討中。この映画に恋してる。
松井玲奈さんの完璧な憑依的演技。強引なわりには結構つきあえた、浅いようで一点掘削的に深いモダンなドラマ性。これらに>>続きを読む
B級的な下ネタ連射で始まったわりには、前半(高校時代)の展開は、地に足のついた正統派ラブストーリー。
教室で、廊下で、好男子コートンの背中を美少女シェン・チアイーがペンでつつくたびに、私は条件反射のよ>>続きを読む
女子を喜ばす要素が意外と少なかった。
感情移入も特に誰にも……。
まだ三十代のチャーリーが七十路の男性の心の襞にちょっと優越的なお節介を照射する場面には、あまり好感が持てなかった。ほかのゲス野郎には>>続きを読む
「ゴー! ゴー! アルジェ、ゴー! フランスなんて倒しちまえー!」の応援心、私の中で60%。
「どうなるのかわかんないけど、まあ、気が済むまでお互い頑張んなさいねー」が20%。
「人殺し自体が、やだ。>>続きを読む
本日(2017・5・27)東京・すみだトリフォニーホールにて、新日本フィルハーモニー交響楽団の同時生演奏つきで、10数メートル幅スクリーンで
(指揮者はティモシー・ブロック)
──────至福! 至福>>続きを読む
これ原作の方が絶対面白そう。読むぞー。特に歌手篇。
こら、キミエちゃん! 優しいクマちゃんの前で宝物二度も投げて、ひどいじゃないか。クマちゃんもクマちゃんだ。何で二度目は拾いに行かないんだ。急に大人>>続きを読む
とても恥ずかしいのですが、某年某月、某映画館にて私、トイレに何となく行きそびれたまま座席でくつろいでしまい、『PASSION』上映開始わずか7分ぐらいで、ヤバくなってきました。(小の方です。)20分ぐ>>続きを読む
チラシで見た限りでは、この女の子、ストレートにカワイイのか、超おマセが売りのプチキモなのかわからなくて、不安抱えつつ観に行った。
そしたら、九割方普通にカワイかった。まなざしとか泣き顔とかは、じつは1>>続きを読む
カメラワークが少しエッチ。それだけならいいんだけど、中年の美人さんが急にトップレスになったのは何の意味があったのかしら? 部屋でそんなことされて拒まれまでしたら男の人は平常心でいられないでしょうに……>>続きを読む
「人生タクシー」という邦題は、あまり内容と合ってない。「人生フルーツ」にあやかっちゃったの?
芳醇さよりもユーモアと工夫とモヤモヤとキレばかりあるんだから、「薔薇とタクシー」「抵抗タクシー」「テヘラン>>続きを読む
なぜか最初の一分でもう泣いた。
最初にドビュッシー弾くピアノを聞かされ建物の廊下か何かの風景を見せられて、まだ人物も出てきていないうちから、私の涙はジワーッと準備されてしまった。どうしてだろう? ス>>続きを読む
戦いがちな二つの“善”が、さらなる上の善へと和解(アウフヘーベン)していく図って、いつ見ても美しい。善悪二元論でしか世界を見ず、しかも自分は常に善の側にいると信じ込んで心狭く暴力を振るっていく幼児性を>>続きを読む
チラシの絵柄(特に、塚本とアンドリューが友情一杯に抱き合おうとしてる大写し)があまりにもすばらしいので、「生まれて初めてチラシに一目惚れして」映画館へ行きました。遠藤周作は元々嫌いなので、映画内容には>>続きを読む
全体つまんなかったけど、ラストの急迫だけは見応えあった。とうもろこしは、何割かは無駄になっちゃったのかしら。
乙羽信子さん主演の名作『裸の島』はソ連の人々に最初に愛されたので、ひょっとしたらこの『とう>>続きを読む
愛し合うのはいいけど、ちゃんと避妊しなさいね。
それと、ドアを強く閉めたのは誰? ちゃんと名乗り出なさい!