よくある少女の恋愛の機微を彩る作品ではあるが、何度もトライアンドエラーを繰り返して物語が進む様はエネルギッシュだった。
決して塞ぎ込まずに発散していく力が
クラブ音楽とマッチしている。
画が北欧の>>続きを読む
オリジナル版が良すぎるのでもはや比較できないが、プロットはほぼそのまんまで
日本と英国の映画文法の違いが如実だった。
やはり力点に置かれているところの好みの違いで、甲乙別れるところであろう。
良くも>>続きを読む
ウォーホル展にて。
究極のアンビエント映像。
これ全部見たら首痛くなる位置やったんで
全部見れてないけど、寝室で流しておきたい。
水の描写が恐ろしく美しい。
あの水のギラギラは『L'ANGE』を思い出した。
キュピズムを感じるけど
動物と戦争をモチーフとして
何某かリアリズムがそこにあった。
どしたらこんなものが作れるんだろう。
神業すぎるな。
命を吹き込むという
アニメーションの真髄はここにあり。
動物いっぱい。
手垢のついたジュブナイルもの。
おぼつかないカメラとショットで始まる。
少年たちの喜怒哀楽のコラージュの中で
カメラも少年たちも成長していく。
親や土地に左右される実存。
逃げちゃダメなのはわかって>>続きを読む
湖のハッテン場での一抹。
こんなに単純なのになぜか物凄い深みを感じる。
結局のところ社会は人がいれば成立するし
それは属性云々の話ではない。
悪い奴は悪いし良い奴は良い。
魅力的な奴もそうでない奴も。>>続きを読む
自分が映画を見てる理由のひとつがこの物語にはあって、それは映画でしか消化できないもしくは得られないもの。
散漫に思えるこの物語の記号たちも
すべて映画(あるいは音楽)によって吸い込まれていく。>>続きを読む
思い入れの強さはよく分かったが
実況と編集に終始し、まったくもってカメラを信用してないのがわかった。
その意味でアクションシーンをCGで撮り
PS2ゲーム「仮面ライダー正義の系譜」やパチンコに毛が生え>>続きを読む
高橋洋による高橋洋のためのリミックスフィルム。
過去作からの数々のセルフサンプリング。
学生時代の『夜は千の目を持つ』から長編前作『霊的ボリシェヴィキ』までを大胆にミックスさせている。
一見、何が何>>続きを読む
高橋洋作品のみ鑑賞。
このギャグセンスは一体どこからくるのだろう。もはや芸人。
めちゃくちゃすぎておもろすぎる。
スイスアーミーマンという謎の感動作はこれへの布石だったんだろう。
近年のキーワードやB級要素として抑えるべきものは抑えた上で
越境人たちの苦悩をストレートに描く。
まるでアン・リーのように。
アウトサ>>続きを読む
やっと出会った運命も塵へと帰っていく。
この人生において生きる為に何かを誰かと作りそれを刻み込みながら死んでいくことの崇高さよ。
タルベーラ『ニーチェの馬』ほど厳格ではないにしろ、この手の映画が描く>>続きを読む
やり残したことを抱えた高校生の群像劇。
中心ではなく周縁の人々を描くのが原作含め好きだ。
ピュア指数は少し高めだが、朝井リョウが最も力点をおいていたであろう場面を映画的に描くのもよかった。
自分はこ>>続きを読む
メタメタメタ映画くらいメタ。
自らのうちに物語を見出し
物語の一員として生きていく。
表現は止めどないものだ。
編集可能になった人生において
Adobeではなく自らが主役となり
自らを救済していく。>>続きを読む
孤独と手を取り合い魂を芸術に捧げる。
聞こえはいいがその実は苦しいものだろう。
だが青年は感覚的に映画たるものを受け止め
映画によって発散していく。
ネガティブパワーのようなものを
のちにエンタメと両>>続きを読む
ASMR動画配信というトレンドを使いながら
フィリピンにおける性被害について語る手腕に驚いた。
ポップな装いとは異なりメッセージがはっきりとしている。
食と性という欲望の境界で、どちらが棄損されても>>続きを読む
何もかもが喪失していったコロナ禍において
路頭に迷った一人の女性の話。
ルームシェアから始まる一つの物語。
人と向き合い心音を聴くこと。
失われた日常を取り戻す作業。
どうして郊外という場所とその人々はこうも美しいものなのか。
どうしようもないやるせなさと発散されるエネルギーと幾多の欲望が混在している。
夜に紛れて踊るゴルベワ。
朝はやってきてその時代は終わる。>>続きを読む
全くもってぶっ飛びすぎている設定に加え
笑いを誘ってくるセリフ回しと発声。
学生が安倍公房の『他人の顔』(の勅使河原弘による実写版)にゲーム性とギャグを加えたらこうなりそうな作品。
不気味な映像(呪いのビデオに通ずる技術の瑕疵)が映えまくる。
最初から高橋洋は高橋洋だったのだ。
文語調のセリフがいかにも文学部という感じだ。
どうやらセルフリメイクするらしい。
再見。
屁で推進し、逸物の示す方角へ進む。
わけもしらない死体と孤独を分かち合い
ラストには謎の感動が押し寄せる。
こういうのでいいんだよという珍映画。
ティルダ・スウィントンのための映画。
だからなんだというジョージミラーの貫禄(?)があった。
根も葉も知らぬ人間と
長時間向き合わさせることで見えてくる人生。
そういう偶然性の積み重ねが今日になる。
旅はできたことよりもできなかったことがすごく思い出になったりするもんだ。
手数王(?)パクチャヌク新作。
『渇き』に非常に近い作品。
素晴らしかった。
手垢のついた設定とストーリーラインでありながら、真に愛するということはどういうことなのか、どういう気持ちになることなのか>>続きを読む
再見。
浪漫エロスが大爆発してる。
話の作り込みとその表現力がやっぱり伊達じゃない。
サスペンスフルな展開も面白い。
金持ちは元より
今作はインフルエンサーやモデル、フェミニスト、環境論者、意識高い系学生さん引いては移民労働者までも清々しいほど敵に回す。
ジョイスやチョムスキーやマルクスも。
蝿の王からのアンチ・>>続きを読む
監督の苦悩とミニシアターの苦境を組み合わせ、虚実を行き来し、未来を見つめる素晴らしい映画だった。
作り手が赤裸々に泥臭く、その草の根を絶やさないでいてくれたことに感謝したい。
そしてあの寂れた時に足繁>>続きを読む
フィルム時代にあった何か。
それは黒沢清や蔡明亮みたいな亡霊を暴き出す作業なのか、焼き付いた役者の過去の連関なのか。
果たして愛がなんなのかはよく分からないが
あの時代にあった魔力みたいなものを取り>>続きを読む
人をフラットに捉え無限の可能性を見据え
音楽という言語とは別のもので繋がる教室。
古典の中に同時代性を感じさせながら
作家性を貫く姿がよかった。
羅生門的問題に突き当たり
それをぶち壊してくるのがいい。
ギャグなのかアイロニーなのかは置いといても、ふざけてるところが結構あってよかっ>>続きを読む
『サスペリア』は癖強くて好きだったけど
これは割と純真な(?)ラブストーリー。
もっともっと破滅的でも良かった気もしなくもない。
血も涙も骨もその全てをしゃぶり尽くすまで。
夢の描写とかホラーテイス>>続きを読む
昔、あの汚物シーンだけが出回っていたのを見たことがあるけど
今ちゃんと見るとまあまあな怪作で
塚本晋也作品とズラウスキー『ポゼッション』見た後だと余計に。
ファニーすぎる。
ハンス・ウルリッヒ・オブリストが《Do It》等で、指示書それ自体に価値をつけたように近年の現代アートにおいては、もはやコンセプチャル以前のコンセプトのイデオローグ戦争が行われてきた。
ブリオーの「>>続きを読む