RIOさんの映画レビュー・感想・評価 - 58ページ目

鷲の指輪(1992年製作の映画)

4.2

「灰とダイヤモンド」から35年
時を経てワルシャワ蜂起を描いた

1944年8月1日 ワルシャワ蜂起
赤い旗がはためくシーンが極めてかっこいい

ロンドンにある亡命政府の指揮下にある
ポーランド地下軍
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マレーナ(2000年製作の映画)

5.0

1940年 シチリア島の漁村カステルクト
12歳の少年レナートが恋に落ちた
島で一番美しい女性マレーナ

青い空 開放的な風景
モニカ・ベルッチの非の打ちどころのない美しさ

第二次大戦末期 夫の戦死
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山椒大夫(1954年製作の映画)

4.2

マーティン・スコセッシ監督が映画監督を目指す若者に
勧めた映画の中に「山椒大夫」があった

「生きるとは何か」人間の価値を改めて見る
美しく映し出される生きることの不条理

人身売買にあった安寿と厨子
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最初の人間(2011年製作の映画)

4.1

「一度モロッコの山の頂で散り散りになった雲はアルジェリアの高原地方で再び群れを作り今やチュニジアとの国境に近づくとチレニア海の方に抜けてそこで姿を消そうとしていた…」

アルジェリアはフランスではない
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ハチ公物語(1987年製作の映画)

5.0

秋田の大館から列車に揺られてやってきた

人格というものがあるように犬格というものがある尊重しなくてはいけない!
上野教授との距離が近いですね
ハチの顔をクリクリと曲げた感じが堪りません ちびの時のし
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バビロン A.D.(2008年製作の映画)

2.4

ヴィン・ディーゼルを初めて知った映画

モンゴルにある修道院
カザフスタン、ロシアを経由してベーリング海峡へ
さらにアラスカからN.Yに
傭兵トーロップがオーロラを連れていく
彼女は人類存亡のカギを握
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シングルマン(2009年製作の映画)

4.4

一人の人間の愛が人を殺すこともある
大学教授が愛する人を失って絶望の淵に立った
一人になってしまった孤独感は埋めるものがない

ニコラス・ホルトが物憂げな教授を心配する姿が美しい
この美しさと音楽が映
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わらの犬(2011年製作の映画)

-

坊主憎けりゃ袈裟まで憎い
自分にないものに嫉妬する人間の怖さ

わらの犬は
「護身のために焼く取るに足らない物」という意味
人の物は自分にはあまり意味がない
とも取れる

結構みんな恵まれていて
うま
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わたしを離さないで(2010年製作の映画)

4.2

イギリスの田園地帯にひっそりと佇む寄宿舎
美しい自然に囲まれ外界から完全に隔絶された
ヘールシャムで育ってきたキャシー
自分達は特別な存在

救える命のために救えない命がある
過酷な運命のもとに生まれ
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ガタカ(1997年製作の映画)

5.0

毎日ロケットが打ち上げられる空を見上げている
あらゆる不可能なことが消える
遺伝子工学が進み遺伝子組替えで造られた人間で
統制された社会  そう遠くない未来…

高水準な遺伝子をもつ優秀な宇宙飛行士が
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ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

3.7

通り過ぎていくトレーラー
 アイオワ州 エンドーラ

自分のことより家族を守って生きるようとするギルバート
弟アーニーから片時も目を離すことができない
家族を捨てて町を出ていくことはできない
大変な毎
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インターステラー(2014年製作の映画)

4.5

リング状の船はゆっくり回りながら
土星近くを航行

母船エンデュランス号は
人類が移住できる惑星を
探して宇宙空間を探索する

巨大な惑星の横を
静かに通り過ぎる宇宙船

土星に延びる光
静かで美しい
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ぼくの名前はズッキーニ(2016年製作の映画)

3.8

オープニングから絶望的な暗さ

家族がいながら
ひとりぼっちの少年イカール

ついには両親がいなくなってしまい
孤児院フォンテーヌ園に入ることに
そこにはイカールみたいに心に傷を負った子供達が暮らして
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ルイ14世の死(2016年製作の映画)

3.0

かつて”太陽王”と呼ばれたルイ14世の黄昏
国王が死にゆく姿を描いている

夕暮れ時 虫や鳥の鳴声の中を車椅子を引く音
”太陽王”ルイ14世の姿
僅か5歳にしてフランス国王に即位
17世紀から18世紀
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187(ワンエイトセブン)(1997年製作の映画)

3.8

運命に支配され変えられない!前世から決まってんのか?
違うんだな、どうしても誤解されて
そうなっていってしまうんだな…

教師のガーフィールドは多くを語らない
余計なことを一切言わないから噂が流れる
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TENET テネット(2020年製作の映画)

5.0

見慣れた目の前に未来から来た人がいるのかななんてノーラン的発想に考えだしてしまいそう
分かんなくてもいつもは考えないことだから刺激的で自由に溢れる感覚が観た後も醒めません

同じ人物が同時に存在してい
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ソング・オブ・ザ・シー 海のうた(2014年製作の映画)

3.6

この世界は涙で満ちあふれている

静かな夜に見るのが合ってる
雨が降った後なんかいいですね
海の底の音を聞くような静かな
アイルランドの伝説から作られた物語

ベンは両親に大切に育てられた
母は自分の
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ミシシッピー・バーニング(1988年製作の映画)

4.5

憎しみは生まれつきじゃない

人を憎しみ差別することは聖書の教えにあると
7歳の時から憎しみを信じている人たちが住む小さな町
1964年 ミシシッピー州

黒人たちを啓蒙しようとしていた3人の運動家が
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エリザとエリック(1987年製作の映画)

4.2

ジャン・コクトーへのオマージュ
エリザの風景 エリックの風景
母を亡くし2人で生きるエリザと弟エリック
エリザにとってエリックは自分の投影
みんな、さかさま

エリックは母の形見のカメラで空っぽの額縁
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ゲルニカ(2016年製作の映画)

2.5

スペイン内戦 
フランコ政権の悪夢
歴史に刻まれているゲルニカ爆撃

ドイツ空軍のヴォルフラム・フォン・リヒトホーフェン中佐が
指揮するコンドル軍団による
ゲルニカ爆撃は都市空爆の実験であった

19
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パターソン(2016年製作の映画)

3.9

小さな立方体の面が一枚ずつ開いて
その先に一枚また一枚と面が開いていくみたいな感じ

どんどん広がる景色
時間をかけて多面的に見えてくる
パターソンの街

ありふれたルーティン
少しずつ変化していく視
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ふるさと(1983年製作の映画)

5.0

加藤嘉の演技が映画全体を覆っている
その余韻が何年たっても褪せません
どこをとってもその迫力に圧倒
神山征二郎監督がその魅力を撮り切っている

静かな村に住む伝三は妻を亡くしてボケはじめる
夏が来て 
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華岡青洲の妻(1967年製作の映画)

4.2

アサガオやユリに似た
ラッパ型の白い花を咲かせる
チョウセンアサガオ
幼い加恵が初めて華岡家へ来た時
あたり一帯に咲いていた

別名”曼陀羅崋”と呼ばれる 
その花を主成分とした「麻沸散」
中国の三国
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奇蹟がくれた数式(2015年製作の映画)

4.5

1900年ドイツのゲッティンゲン大学のダフィット・ヒルベルトは
20世紀に解決されるべき数学上の23の問題を提起した

誰も考えたことがない考えで新しい定理を導き出す
数学者たちの数奇な運命

今でも
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第九軍団のワシ(2010年製作の映画)

3.0

ローマ軍の象徴「ワシ」とともに消えた第九軍団
マーカス・アクイラは父親の名誉のため旅立つ

21ジャンプストリートよりもかっこいいチャニング・テイタム
一回も笑いません
ドナルド・サザーランドも出てま
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トム・アット・ザ・ファーム(2013年製作の映画)

5.0

Kathleen Fortin
"The windmills of your mind"
Rufus Wainwright 
”Going To A Town”

「Tom A La Ferme」
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幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)

3.8

初めて父親に抱かれて
ずーーっとしがみつている

オーヴェは亡くなった母親を思い出して
父親は妻を思い出して
お互いのぬくもりを大事にしてる

いつもお墓に捧げるバラがすごく綺麗

車は国産サーブ 
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地獄に堕ちた勇者ども(1969年製作の映画)

4.8

「犯罪が起きていながら実際には処罰がなされない
 そんな家族の物語を描いてみたかった
 そのような事態は現代史ではナチズムのときだけだ…」
 と語っていたL.ヴィスコンティ
この作品は三島由紀夫も絶賛
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アンジェラ(2005年製作の映画)

3.0

デンマーク出身のリー・ラスムッセンはフランス語を
3ヵ月でマスターしてるそうなんですが、発音がすっごい可愛い
Gucciの専属モデルだからめちゃくちゃカッコイイ‼

人生に絶望したアンドレはアレクサン
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ルビー・スパークス(2012年製作の映画)

4.2

詩人ダンテが叙事詩に描いた
ベアトリーチェ”至福を与える女”
さながらタイプライターの
46文字のキーから生まれたルビー
カルヴィンが小説の中だけで会える理想の女の子

デジタルじゃなくてアナログから
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コーカサスの虜(1996年製作の映画)

5.0

青く広がるコーカサスの山脈
全てのシーンが体中にジンジンきます

チェチェン紛争で反目するロシア兵とチェチェン人
ロシア兵士ワーニャとサーシャは
村に住むアブドゥルの捕虜になる
ロシアの捕虜になってい
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その男ゾルバ(1964年製作の映画)

4.0

「我々の手はチャンスを掴むためにあるんだ」

この映画の曲はあまりにも有名ですね

すんごいパワフル‼最初から最後まで全速力
エネルギーに溢れるゾルバは大胆さも全開ですが
繊細さも人一倍 生きる力、愛
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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

4.2

近未来の荒廃したパリ
「フォトロマン」という映画は初めて観た
モノクロのスチームショットが映し出される
かなりイメージが広がっていく

男が装置に繋がれ意識が過去と未来を行き来する

第三次世界大戦で
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グラビティ 繰り返される宇宙(2019年製作の映画)

3.0

過去と現在の時空が重なる
時空間が繰り返される 
過去の自分達に衝突され死ぬ運命にある宇宙船アトロパ

時空の歪んだ空間に入り込んだ宇宙船とクルー達
ループから抜けるための道を見つける

コールは運命
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黒い箱のアリス(2017年製作の映画)

3.9

なんだろうかこの虚ろな感じ
シンメトリーの映像が静かで美しい
この感じはかなり好きです
スペイン的だな

アリスが白い義手で3本のシリンダーを移動させる練習をしている
義手をつけたばかりで思うようにで
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61*(2001年製作の映画)

4.3

YANKEE STADIUM
N.Y YANKEES ミッキーとロジャー
天才がゆえに与えられた光と影
1961年 ベーブ・ルースの記録に挑戦する
1シーズン ホームラン60本
34年間 破られなかっ
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