ピートロさんの映画レビュー・感想・評価 - 37ページ目

ピートロ

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そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

4.2

やりきれない底辺生活の描写やぬらりとした汗ばむ肌・血の匂いにどことなく韓国映画的な雰囲気を感じた。文字通り体を張った池脇千鶴も素晴らしいが、DQN節全開の菅田将暉が良かった。

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

恋愛相手を高度な人工知能に置換したことにより「理解できないということを理解する」ということがこんなにもわかりやすく想像力を刺激されるようになるなんて。繊細で落ち着いたトーンも最後まで破綻せず良かった。

LEGO(R) ムービー(2014年製作の映画)

4.0

レゴのチカチカするビビッドな配色と、一画面内の情報量の多さと、尋常ならざるスピーディーな展開に眩暈がしたが、今の若者たちにはこれくらいが普通なのかしらん?テーマ性も強く綺麗な構成の脚本が素晴らしかった>>続きを読む

東京物語(1953年製作の映画)

4.2

祖父が笠智衆に似ていて、母の祖父に対する口調が杉村春子に似ているので、いやおうなく自らの家族を想起させられ、僕も祖父母と両親にもうちょっと親切にしなくちゃいけないなと反省いたしました(※全然映画の感想>>続きを読む

岸和田少年愚連隊(1996年製作の映画)

4.0

どうしようもない馬鹿野郎たちが日々、際限のない無意味などつきどつかれの喧嘩を繰り返すだけなのに、どうしてこんなに面白くて瑞々しいんでしょう!ナイナイの掛け合いの妙はもとより、脇を固めるお笑い組(宮迫、>>続きを読む

犬神家の一族(1976年製作の映画)

3.9

小さい頃にテレビで観たかもという程度のあやふやな記憶しかなかったのですが、エヴァ的タイトルバックや、突然のカットバック、ボラギノール的静止画など、いろいろ盛り込まれてたんですね。飽きはしなかったものの>>続きを読む

花とアリス(2004年製作の映画)

4.5

映像美や主演二人の透明感が目立ちがちですが、なにより脚本が素晴らしかったです。細かい設定やつながりがとても丁寧かつ繊細に作りこまれているので、自然と作品自体を愛おしく感じてしまうような素敵な映画でした>>続きを読む

ムード・インディゴ うたかたの日々(2013年製作の映画)

3.8

徹底的に作りこまれた幻想(悪夢?)的な世界観だけでも観た価値はありました。愉快なストップモーションや丁寧な小道具が素晴らしいです。未読なのですが、原作であるボリス・ヴィアンの「日々の泡」と比較するのも>>続きを読む

ニシノユキヒコの恋と冒険(2014年製作の映画)

2.5

「舞踏会の手帖」方式だし、「横道世之介」的設定だし、多少期待していたのですが、まったく駄目でした…。要所要所のたっぷりと間をとった長回しもただただ退屈で、肝心なユキヒコの魅力も全然伝わってこず…。女性>>続きを読む

ブルージャスミン(2013年製作の映画)

4.0

痛々しくも同情できず、憎みきれないけど好きにもなれない。登場人物の誰にも共感できないこの「微妙な感じ」がすごくいいです。ケイト・ブランシェットの演技が素晴らしかったです。

この空の花 長岡花火物語(2012年製作の映画)

4.4

パッケージとタイトルからは想像もできない破天荒、なんともぶっとんだ作品でした。なんとも名状しがたいセンスで、普通なら失笑してしまうような台詞(「痛いな!雨が痛いな!」)や演出(観客に語りかける)が見事>>続きを読む

ライフ・アクアティック(2004年製作の映画)

4.0

神経症的画面・ストーリー構成やポップな色使いは相変わらずの高品質。疑似家族的人間関係は観る人それぞれに解釈の幅やお気に入りのキャラがありそうなので、感想を話し合うのが楽しそう。船の切断面セットは大好き>>続きを読む

ダイナマイトどんどん(1978年製作の映画)

3.8

ヤクザが縄張りを賭けて野球で勝負するドタバタコメディ。パン●ンが裸で応援したり、バットの中身をダンビラに改造したり、エンコヅメのおかげで魔球を投げる投手など本当にくだらない。血まみれ汗まみれ埃まみれの>>続きを読む

それでも夜は明ける(2013年製作の映画)

4.0

アメリカの奴隷制度が題材なので愉快な内容ではありませんが、万人受けする作品だと思いました。誰が見てもそんなに評価が分かれなそうという意味です。主人公が首を吊られているシーンや、悩んだ顔のアップシーンな>>続きを読む

永遠の0(2013年製作の映画)

2.5

薄々気づいてはいたのですが、やっぱり山崎監督作品が苦手なようです…。内容は置いといて、VFXの重量感がなさすぎるのが辛いです。致命的なのは作品が「ダサい」ということ。台詞や演出を親切にわかりやすくして>>続きを読む

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語(2013年製作の映画)

4.3

TV版ストーリーからの続編としてとても自然だし、二転三転するスリリングな展開や、アーティステックな演出、大迫力のアクションシーンなどすべてが高次元。大満足です。

拳精(1978年製作の映画)

3.5

七殺拳の唯一の対抗手段である五獣拳を、隕石により出現した奥義書の妖精に習うというだけでもシュールなのに、その妖精らが全身白塗りの赤い蓬髪という変態的ヴィジュアルで、どうみてもへらちょんぺかエレキテル連>>続きを読む

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年製作の映画)

4.5

ポップな演出や構図に目がいきがちですが、僕はモノクロの古き良き映画を観ているような錯覚を覚えました。今まで観たウェス・アンダーソン作品の中では一番好きです。一瞬しか映らないようなシーンでも恐ろしくセッ>>続きを読む

デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

4.3

凝りに凝った映像や音楽もさることながら、大胆かつ繊細な脚本がすごいと思いました。タランティーノらしい冗長な無駄話もファンにはたまりません。最高です。

誘拐犯(2000年製作の映画)

3.5

「ユージュアル・サスペクツ」の脚本家の初監督作品ということで、それぞれの思惑が複雑に絡み合うのかと期待しておりましたが、案外それほどでもなく…。「運び屋」のオジサンがいい味出してました。

借りぐらしのアリエッティ(2010年製作の映画)

3.8

おそらくジブリは「マーニー」以外を観ておりますが、その中でも一番お洒落な作品だと思いました。パルクール、フリークライミング的な動きが楽しかったです。

リアリティのダンス(2013年製作の映画)

3.5

もっと幻想的な映像が多く、意味不明かと思いきや、そんなことはなく、少々長く感じたことを除けば観やすかったです。趣味の問題になりますが、僕はあまり好みではないので点は低めです。

ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer(2000年製作の映画)

3.4

ストーリーなんかどうでもいい、柴田・真山などのキャラクターが魅力的だということに尽きます。

天才マックスの世界(1998年製作の映画)

4.5

言葉で説明できないこの感じ、最高です!個人的にブスっと深く刺さりました。今までもやもやと抱えていたものを形にしてくれた感動、「これだよこれ!」と脳内スタンディングオベーション。

夢と狂気の王国(2013年製作の映画)

3.5

パッケージデザインから、この3人の話なのだなと思っていたのですが、実際は鈴木と宮崎のみ。しかしそれがより高畑の「変人性」を連想させます。いかにもといったドキュメンタリーではなく、お洒落に加工されたプロ>>続きを読む

カイロの紫のバラ(1985年製作の映画)

4.0

苛酷な現実から逃避するように映画に没頭する人妻が、映画作品の登場人物と現実世界で恋するファンタジー。ウディ・アレンならではのシニカルな視点が○

ボビーに首ったけ(1985年製作の映画)

3.5

タマフルで紹介されていたので観ました。舌っ足らずな主人公、気障な台詞、当時の「ナウさ」に満ちた演出などにより、どうしても斜めに観てしまいますが、ある種の「輝き」とは「刹那性」(夏休み、バイク、高校中退>>続きを読む

もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)

4.0

また食傷気味のオフビートものかあ…と思いきや、最小限の台詞や、間のとり方などとても気持ちよかったです。出演者の演技も自然な感じで良かったです。

ホドロフスキーのDUNE(2013年製作の映画)

4.0

ホドロフスキーの80代半ばとは思えない精力的なオーラ、無邪気な笑顔、引き込まれる語り口など魅力が満載。

蘇える金狼(1979年製作の映画)

3.8

松田優作のカッコよさを堪能できました。黒豹のような敏捷な身のこなしには痺れます。ただ少しばかり長いので後半だれました。とはいえ全体的にテンポはよく、食事をしながらの立ち後背位などグッとくるシーンもいく>>続きを読む

ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

3.8

シャレオツな雑貨店のような雰囲気。テンポよく時間も短いので飽きません。甘酸っぱい現代のお伽話。

劇場版SPEC~結~ 爻ノ篇(2013年製作の映画)

3.0

冗長で既視感満載。オトナの事情はわかるものの、せっかくTVシリーズは面白かったのだから、最終話だけ無理に映画化とかやめてほしいです…。

劇場版SPEC~結~ 漸ノ篇(2013年製作の映画)

2.8

熱が冷めきってから観たせいもありますが、特に大きな展開や見せ場もなく残念な感じでした。「爻ノ篇」に期待。

グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.3

計算・誇張された「箱庭感」が好きです。コミカルなだけでなくテーマ性も十分。途中、ちょっとだけダレたのが残念。

恋の渦(2013年製作の映画)

4.2

低予算でもアイデア次第でどうにでもなるという好例。冒頭の部屋コンシーンでは「うわあ、これきっついなあ」と思ったのですが、ぐいぐい引き込まれ、途中からは「こいつ良い奴だなあ」と感情移入できるまでに没頭。>>続きを読む

オンリー・ゴッド(2013年製作の映画)

3.5

難解なのか、シンプルなのか。ぼくは後者に感じました。好き嫌いが分かれる作品です。個人的には「たまにはこういうのもいいよね」枠です。