Lillyさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

Lilly

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ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

4.1

映画で、映像と同じく重要な要素である音楽。

それを作りあげる歴代の職人達が、マニアック過ぎる。こんなにこだわりが深い世界だと知らなかった。凄く面白かった。
音響デザイナー、ミックスダウン技術者の中に
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マーティン・エデン(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ジャックロンドンの自叙伝的小説を、イタリア版にアレンジした作品。

原作のまんま、舞台をカリフォルニアオークランドにすると、ベタ過ぎる。既にそこは、彼の文学的功績を讃えて、ジャックロンドンスクウェアと
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

人を好きになってしまうと、相手がその気持ちを受け入れてくれるかどうか、何よりも怖い

恐る恐る近づいていく二人の心理描写を、時々途切れる二本のセンターラインや、並んで皿洗いする絞りショット、早朝の冷た
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(1954年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

観た後に、言葉にならない余韻が残った。
上手く表現できない。
箇条書きで、残しておく。

道は、人生の象徴 la strada
家庭 home la casa
人生を共に歩んでくれる伴侶の存在
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マシュー・ボーン IN CINEMA 白鳥の湖(2019年製作の映画)

4.4

マシューボーンの振り付けは、大胆で意外性に富み、斬新だ。

男性ダンサーの鍛え上げられた肉体美、衣装で覆うのが、勿体ないくらいに肩甲骨から肋骨のラインが美しかった。
アームスが柔らかくてしなやかで、白
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幸せへのまわり道(2019年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

フレッドロジャーズは、凝り固まった人の負の感情を解きほぐす不思議な力を持っている。こんな温厚で癒しのチカラを持つ人が、いたとは!

ロイドは、フレッドと出逢い彼と交流するうちに、心の奥底に"気づき"を
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.3

(IMAX イマーシヴサウンドシステム)
迫力ある映像と緊迫感、複雑なプロットを追うのに精一杯で、151 分が短く感じた。

「時間だけは誰にも同条件で訪れ、後戻りは出来ない」
という従来の固定観念を
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チィファの手紙(2018年製作の映画)

3.8

姉チィナンの死をきっかけに、チィファが30年ぶりに初恋の相手チャンと再会し、手紙を通じての交流が始まる。

諸事情により、チィファは姉と偽りチャンに手紙を書くし、チィナンの娘ムームーとチィファの娘サー
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マイ・バッハ 不屈のピアニスト(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ブラジルのピアニスト&指揮者
ジョアン・カルロス・マルティンスの伝記的映画 リオパラリンピック開会式で、障害により手の関節でピアノ演奏をした方。

私は彼の生き様から、物凄い量のPassion とre
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

遠藤周作の沈黙の映画化 silenceを観た。

宗教と自分の関係性、信念を貫き徹す意味、他人の痛み苦しみと自身の存在意義の比較、人生で何を指針にして生きるか、など、様々な難題を、突きつけてくる映画だ
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黄金(1948年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

最初から最後まで、人間の心理戦が繰り広げられて、飽きずに楽しめた。

人をどこまで信用するか、助け合うか、獲得したい報酬の限度の違い、欲望、夢、誠意、信頼、疑心暗鬼、取り引き、妥協など、生きていく上で
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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

大好きな映画。何度も観た。

ミニシアターで上映されると知り、何日も前から楽しみにして、今日、観てきた。

エンニオモリコーネの音楽に、グッと胸を鷲掴みにされる。
トトの悪戯っ子の笑顔、アルフレードの
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ロミオとジュリエット(1968年製作の映画)

4.0

私はバレエが好きで、ロミオとジュリエットは、バレエでよく観るので、この映画版は逆に新鮮に感じた。

pantomimeとdanceで表現するバレエは、
観る側の想像が広がり楽しめる。それに対して、映画
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オデッサ・ファイル(1974年製作の映画)

3.2

フレデリックフォーサイスによる史実に基づく物語。

実在の人物 元ナチスSSロシュマンや、ナチスハンターのヴィーゼンタールなども登場する。
原作者フォーサイスもジャーナリストだった経験上、綿密な調査を
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鉄道員(1956年製作の映画)

4.0

イタリアの鉄道機関士と、その家族の物語。胸がジンと熱くなるいい話だった。

「男と男の話しをしよう。」
「この話は、誰にも言わないで。」

裕福ではないが、家族の為に30年間国鉄で働いてきた父。
あの
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マーニー(1964年製作の映画)

3.3

あんなに盗まれても、嘘で塗りたくられても、一人の女性をかばい守れる男性って!

マーニー役の女優の表情が、展開と共に百変幻していく様が、面白かった。
義理妹リルが屋敷に居座りいろいろ干渉してくる所が、
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アルゲリッチ 私こそ、音楽!(2012年製作の映画)

3.1

The living legend と言われている天才ピアニスト マルタ・アルゲリッチ。
彼女の娘 ステファニーが撮影した彼女の素顔を追うプライベートフィルムだった。

演奏シーンは少なめで、演奏会前
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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

4.0

大工として真面目に長きに渡り働き、納税し続けたダニエル。
心臓病を患い働けなくなったのに、公的な支援を受け入れてもらえない。

英国の労働年金システムは、よくわからないが、事務局の職員達の、マニュアル
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リトル・ジョー(2019年製作の映画)

3.9

Vivid な色遣い、雅楽を多用した独特な音響で作り上げた不穏で奇妙で、不可解な世界観が新鮮だった。赤と緑が印象的。

毒々しい花が音を立てて開花する姿、花粉を撒き散らす様子が、本当に怖い。

コロナ
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シャイン(1996年製作の映画)

3.7

実在オーストラリアンピアニストの半生を描いた物語。
この映画を観るまで、こんなピアニストがいる事を知らなかった。

子供時代を演じた俳優も、青年期の俳優も何処か寂しげで繊細なイメージを出していて良かっ
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遠すぎた橋(1977年製作の映画)

3.6

ノルマンディ上陸作戦から数ヶ月後、オランダベルギーに渡る主要な橋5つを、ドイツ軍から奪還し、優勢に持ち込まんとするマーケットガーデン作戦を描いた。

ノルマンディ上陸作戦は、かなり周到に綿密に練り上げ
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ファヒム パリが見た奇跡(2019年製作の映画)

4.0

事実に基づく話。

フランス映画は作品にもよるが、難解で不親切なプロットが多い中(それ故に、味わい深く魅力的なのだが)この作品は、真逆で爽やかで心温まるものだった。観て良かった!

ファヒムは、わずか
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海の上のピアニスト 4Kデジタル修復版(1998年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

Ennio Morricone pathed away on July 6th.
He is famous for composing numerous masterpieces.
I'm also
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ぶあいそうな手紙(2019年製作の映画)

4.4

今日は、好きなタイプの映画に出会えて、最高に嬉しかった❣️

ブラジルの眼が不自由な独居老人、エルネスト。互いに毒舌同士、隣人ハビエルとの日常のやり取りが、笑えた。言いたい事言い合える喧嘩友達っていい
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戦場のピアニスト(2002年製作の映画)

4.2

三回目の鑑賞だけど、観るたびにワルシャワの街が破壊され、ユダヤ人がゲットーに追いやられ、無作為に銃殺されたり、強制収容所に送られるシーンは、胸に突き刺さる。
ポーランドは、他国から責められ占領下に置か
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

3.5

ほのぼの楽しめた。
が、タイムトラベルが出来る能力は、こんな安易に使われていいのか?と。

英国の西海岸の大自然や、海沿いののんびりした豪邸が素敵だった。

雨に唄えば(1952年製作の映画)

4.3

ジーンケリーとドナルドオコナーのタップダンスに圧倒される。
超高速ステップと、繰り返されるジャンプ、息切れする気配も見せず、笑顔でダンスし続けるスタミナにビックリ‼️

雨に濡れて水分を含んだスーツは
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あゝひめゆりの塔(1968年製作の映画)

3.9

沖縄戦の最後の1か月は、出口のない戦いだった。島民の大部分が、逃げ場を失い、軍と行動を共にし、命を落としたと言われているのが、この作品を観て、その悲惨さ、無念さがよくわかった。
対馬丸の悲劇、学童疎開
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はちどり(2018年製作の映画)

3.9

中学2年生、多感な年頃ウニから見た日常。

プライバシーのない窮屈な団地暮らし、家父長制の強い家庭環境内で、兄から受ける理不尽な暴力、向き合って欲しい時に何故かうわの空の母親、家では威張りちらすが、そ
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.2

階層社会 匂い pretend 半地下 上層 下層 貧富 侵略 寄生
Indian モールス信号
キーワード

上層階級の人は、自分達の足元や下の世界を見ないんだな。

ベッド下、テーブル下、地下倉
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めまい(1958年製作の映画)

4.0

見事に騙されてしまう。亡霊の仕業なのか?と、半信半疑で観ていたが、そう言う結末になるとは。
あの時代のサンフランシスコの街並みや、海沿いの景色、美術館や瀟洒なホテルのインテリアや、役者達のファッション
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母と暮せば(2015年製作の映画)

4.1

二宮和也って、戦時中の背景にどうしてこんなにしっくり馴染めるのだろう。
硫黄島にしても、この作品にしても。

ストーリーは、静かに展開するが、日常生活の中の笑いや、子供が育っていく過程の楽しさ、明るい
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ナイロビの蜂(2005年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

十数年前に、シアターで観た記憶が割と鮮明に残ってた作品。
その当時は、亡き妻の未解明な部分を解き明かす外交官が、大きな黒組織に飲み込まれていく、ミステリータッチの社会派映画として、純粋に楽しんだ。
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情婦(1957年製作の映画)

4.4

チャールズロートンが渋い!
法廷弁護士役の強烈な個性を、まんま自然にやっていて、味わい深い。彼の今後をもっと観たいとまで思えた。

マレーネデートリッヒ、凛とした芯のある感がいい。
モノクロだから、色
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レオン(1994年製作の映画)

4.6

マチルダの愛らしさ、純真さに見事にやられた。生意気さも、一途な感じも良かった。ドレス姿の彼女の色気には、ドキッとした。
掃除屋レオン、一匹狼で根無し草の生き方をしていたのに、たまたま彼女と出会ってしま
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トゥルー・クライム(1999年製作の映画)

3.2

20年以上も前の映画で、ストーリー展開もキャラ設定も、今観ると古い感じが否めない。いや、古くても、何回も見返したい作品は存在するから、本作はその類ではないような気がした。

冤罪の死刑囚が、刑場まで刑
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