リミナさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

リミナ

リミナ

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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.6

※昭和仮面ライダーシリーズ未視聴

『シン・〇〇』特撮リブートシリーズの最新作。

他人の命を容易に奪える強大な力を巻き込まれる形で手にした主人公である本郷猛の苦悩。緑川ルリ子と行動を共にするに連れて
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.7

※原作未読

ジャズを楽しむのに専門知識はいらない、聴けば分かる。

主要キャラは個性も経験値も異なる3人の10代プレーヤー。
時に挫折を味わい時に衝突しながらも、演奏技術的にも精神的にも成長して観客
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.5

※原作未読

生きづらい日々を過ごす7人の子供が鏡合わせのように出会い、交流を通じてまた新たな一歩を踏み出す物語。

序盤は伏線を鏤めつつ、数カ月に渡る城での交流を描き、中盤・終盤でその伏線回収から登
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神々の山嶺(2021年製作の映画)

3.8

※原作未読

日本原作・フランス制作の登山アニメーション作品。余分な要素を削ぎ落し洗練された90分間。

物語序盤は頻繁に過去と現在が行き交うが、電車やたばこの煙なども利用したトランザクションでシーム
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岬のマヨイガ(2021年製作の映画)

3.4

※原作未読

"3.11"といった直接的なワードは出てこないものの、あの震災後の沿岸部にある街が舞台の物語。

全体的にゆったりとした時間の流れであり、カットが直ぐに切り替わらないテンポ感。冒頭では約
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ゆるキャン△(2022年製作の映画)

3.5

時が経つことで寂れるもの、廃れるもの。それらを拾い上げ再生していく物語。

TVシリーズで描かれた高校を卒業し、社会人となった登場人物。やや疎遠気味になりかけていた仲を繋ぎ止めたのはやはりキャンプ。
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

『君の名は。』『天気の子』を経て日本を代表するアニメ映画監督となった新海監督。最新作はあの「3.11」に真っ向から向き合い新たな扉を開いた意欲作。

物語の大筋や軸、発想の起点などは入場特典の冊子に記
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劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥(くら)き夕闇のスケルツォ(2022年製作の映画)

3.4

※原作未読

TVシリーズでは描かれなかった第5層が舞台。
前作に引き続きアスナ目線でも物語が進行するため、また違った角度で物語を追想できる。

終盤のボス戦はフィールドを絡めたギミックに、集団で挑ま
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四畳半タイムマシンブルース(2022年製作の映画)

3.8

※原作未読

TVアニメ『四畳半神話大系』放送から約12年、あの頃に戻れるような空気感を味わえる作品。

監督は『四畳半神話大系』の湯浅氏から同作第6話で絵コンテ・演出を担当していた夏目氏に変更。
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雨を告げる漂流団地(2022年製作の映画)

3.5

流されるままの団地という閉鎖的な過去を乗り越え、自ら未来に進む子供達。

タイトル通り、突如として団地ごと漂流してしまった小学生男女。始めはキャンプ気分でも時間が経つにつれて精神的にも疲弊していく様子
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夏へのトンネル、さよならの出口(2022年製作の映画)

3.5

※原作未読

今を犠牲にしても取り戻したい過去とは。

本作は同CLAP制作の前劇場作品『映画大好きポンポさん』よりもさらに短い83分。良くも悪くも、物語の本筋には秘密を共有する主人公とヒロインの2人
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.7

耳が聞こえない家族へ届かない歌声。

主人公は4人家族の中で唯一耳が聞こえるがゆえに通訳者としての役割に縛り付けられる。外部から雇おうにもそんな金銭的余裕はない。そんな環境下で物語を主に以下の4つの軸
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.8

ロンドンを舞台に過去と現在、夢と現実が交錯し訪れる恐怖。

ホラー作品として単に怖いだけでなく、ミスリード要素を鏤めつつどんでん返しもある縦軸の物語も楽しめる。

エドガー・ライト監督の過去作『ベイビ
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バーフバリ 伝説誕生(2015年製作の映画)

3.6

良くも悪くも王道。破天荒な展開や壮大なスケール、ミュージカルパートにものることができれば面白い。
誰かとワイワイしながら観るのが合いそうな映画。

過去パートでの大戦では、言動や戦術によって2人の王子
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ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

3.6

※原作一部既読

一躍時の人となった歌手Adoの起用、赤髪海賊団の登場で話題を生んだ劇場版15作目。

ウタと麦わらの一味ら海賊や海軍兵との戦力差を埋める、またルフィやウソップが赤髪海賊団との共闘を実
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イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

3.8

今こうして送っている何気ない"普通"の生活は、数々の命を賭した偉業の上に成り立っている。
史実に基づいた数学学者達の知られざる壮絶な物語。

劇中では、主人公の人格形成を担った幼少期、エニグマの暗号を
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.7

クリープハイプのMVも手掛ける松居大悟監督作品。

劇中にもメンバーが登場しライブするだけでなく、尾崎世界観(Vo.)氏に至ってはセリフのある隠れたキーパーソン。

冒頭に結末に近いシーンを持ってくる
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.0

36年の時を経て新たに飛び立つ『トップガン』。

現実と同じように劇中も時が流れ、機体や設備からパイロットの在り方といった時代性まで変化。
一方で前作を彷彿とさせるシーンの数々。人、もの、環境、変わる
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トップガン(1986年製作の映画)

3.4

『トップガン マーヴェリック』の予習のために視聴。

どの機体に誰が搭乗してどういう位置関係なのか、当時の撮影環境の関係もあるかもしれないが、如何せん空中戦が分かりづらかった印象。

管制塔のくだりが
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犬王(2021年製作の映画)

3.9

※原作未読

湯浅監督の最新作。
盲目の琵琶法師と異形のポップスターの2人が織り成すエンターテインメント活劇。

時代劇となると前提知識の有無で多少なりとも身構えてしまうもの。だが、物語の流れにはそこ
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映画 五等分の花嫁(2022年製作の映画)

3.4

※原作既読

五等分の姉妹との恋愛模様を描いた完結編。

物語の流れ自体は概ね原作通り。根本的に足りていない約2時間の尺に収めるため、原作から最低限の要素を拾いつつ、時系列シャッフルなどで筋が通るよう
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

『シン・ゴジラ』の制作チームが再結集して作られた新たなウルトラマン。

冒頭のタイトルバックからも地続きに位置する作品であることは伝わる。
同じものを期待して観るかどうかが評価の分かれ目の一つ。

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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

視覚と聴覚に刺激をもたらすミュージカル風アクション映画。

運転技術の腕を買われ、一度犯罪に加担したばかりに後戻りできず、
ズブズブと嵌まっていく主人公のどうしようもなさ。
犯罪に巻き込まれていく一般
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劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明(2020年製作の映画)

3.7

※原作未読

TVシリーズから続くさらに下層への冒険。そして、けじめの物語。

物語の舞台が主に5層であり個人の因縁も絡むことから、冒険要素よりは対人関係に重きが置かれた内容。自分たちと同年代の少女と
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明日への地図を探して(2020年製作の映画)

3.7

タイムループ青春モノ。

まず心掴まれるのはオープニング。
マークが予知的な行動をしながら軽快に街を駆け抜ける。
この時点では、タイムループということは明かされないものの、何度もループしているからこそ
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モテキ(2011年製作の映画)

3.6

※原作既読

ドラマの1年後を舞台とした原作者描き下ろしのオリジナルストーリー。

フィクションの物語でありながら、実在のアーティストや楽曲、イベント等を度々と登場させることで現実味のある作り。劇中に
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ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -(2019年製作の映画)

3.8

TVシリーズと劇場版の間に当たるストーリー。

受けた想いを次へと繋いでいく。

空を飛ぶ鳥は自由、繋いだ手は他人との繋がりの象徴。外に出たいと願うイザベラの目の前に広がるのは空を遮る木々。天井に描か
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鹿の王 ユナと約束の旅(2020年製作の映画)

3.4

※原作未読

安藤雅司氏の初監督作品。
2015年に本屋大賞を受賞した小説が原作。
当初は2020年9月の公開予定だったが、昨今の情勢により2022年2月にようやく公開に漕ぎ着けた。

物語は、2人の
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アイネクライネナハトムジーク(2019年製作の映画)

3.7

※原作未読

伊坂幸太郎著の連作短編集が原作。

意図せず出会い、縁が紡がれる群像劇。
その縁はやがて恋愛や憧れへと発展していき、また新たな縁を生む。
そして時を重ねても世代を超えても、同じシチュエー
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.5

※原作未読

呪術廻戦本編の前日譚を描いた作品の映像化。
劇中の展開に倣って12月24日公開という粋な計らい。

TVシリーズでも名前や姿がチラ見せであった乙骨が主人公である他、五条と夏油の関係性の掘
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ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール(2014年製作の映画)

3.5

どこか不安定な若者達が心の拠り所を探す刹那的な音楽映画。

楽曲やファッション、舞台であるスコットランドの街並み、ノイズを乗せたり彩度を変えた画面など終始漂うMVのようなお洒落さ。

バンド形態ではあ
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ロケットマン(2019年製作の映画)

3.4

シラフではいられなかったミュージシャンの成功とその裏側。
とんとん拍子で富と名声を得られるも、どこか埋められない孤独感。

ダイジェストで転機となるイベントを描き、その間をミュージカルパートで繋ぐ構成
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劇場版 ソードアート・オンライン プログレッシブ 星なき夜のアリア(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

アスナ視点での原点回帰となる劇場版SAO第2作。

リブートということでTVシリーズ第1期と同ゲーム内での第1層が中心に描かれるが、同じシチュエーションのシーンは、キャラの表情などは当時の作画を意識つ
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劇場版 フリクリ プログレ(2018年製作の映画)

3.5

オルタナの後に公開された続編第2弾。

作画・演出、キャラクターデザインはこちらの方が好み。フリクリらしい自由奔放さも時折感じられる。
特に伍柏諭氏が絵コンテ・演出・作画監督を務めたED、謎のアニメ団
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劇場版 フリクリ オルタナ(2018年製作の映画)

3.4

17年のときを経て公開された続編。

当時から大半のスタッフが変更されたこともあってか、作風がだいぶ異なる。主要キャラも女子高校生で青春・日常ものとしての要素が強め。
前作から差別化を図れているが、映
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僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション(2021年製作の映画)

3.8

劇場版ヒロアカの第3作目にして個人的ベスト。

その理由には、これまでの劇場版2作品と決定的に異なる以下の点が挙げられる。
1.初見向けの描写は省略
2.戦闘中のセリフは必要最小限
3.フィールドを活
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