とぽとぽさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

キャッチ22(1970年製作の映画)

3.5

"キャッチ=22"とは何なのか?

だが、そこには"落とし穴"が
="免除を申し出るのは正気だから免除にできない"、という矛盾した状況から抜け出せないでいる困惑混乱。おかしい…助けて!入り組んだ時間軸
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ロバート・アルトマンのイメージズ(1972年製作の映画)

3.5

ジグソーパズルと涙粒状の無数に輝く反射

一角獣(ユニコーン)を探しに。夫の不貞を告発する電話を何者から受けて…現実と幻覚の境界が曖昧になっていく内世界の崩壊分裂を描いたタイトル通り不思議な作品。
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西鶴一代女(1952年製作の映画)

4.0

やっと幸せになれるかと思ったら次の瞬間…残酷な運命のイタズラか、二転三転波乱の時代に巻きこまれ翻弄された激動の人生。
一度"そういう"噂が立つと男どもはそうした目でばかり見て、結果余計にそのような状況
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赤線地帯(1956年製作の映画)

4.0

騙す騙されるの世界に人の数だけドラマあり…どうやってそこから這い上がるか

主人公2人の関係性から、男のクソさが全面に出るように際立っていた『祇園囃子』とは違う方法論で、けど根幹は同じ一貫したテーマを
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祇園囃子(1953年製作の映画)

4.5

男の身勝手横暴さに振り回される(支配・抑圧)女性たちの息苦しさ

生き生きとしたキャラクター!師弟・姉妹関係の掘り下げと2人の対比からテーマを描き出す。基本的人権も無視して好き勝手思いの儘にできると思
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.5

"三位一体"スゴかった…自分の発明にどこまで責任持てるか?結果についてのサイエンス・リアリティ

これは"結果"についての映画だ。パンドラの箱を開けてしまった"米国のプロメテウス"の苦悩と葛藤、そして
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.0

ガールズパワー!!? ライトウェイト低カロリー

仕事終わりなど1日の終り疲れていて何も考えたくない気分のときに、頭空っぽにして無で見ていられる。まず、2時間超がMCUの普通で2時間半や3時間すら増え
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終身犯(1962年製作の映画)

4.0

ライフワーク : 鳥
※彼があなたに怖い視線を向けじっと見つめるのは、あなたを怖がらせたいからではありません。ただ、鳥のために何か材量・道具がほしいからです。
独房入口の柵を持って揺れているの謎だった
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血の抗争 Part2(2012年製作の映画)

3.0

高カロリーなキャラクター(数)と彼らが織りなすドンパチ濃い展開の一本調子で2時間半超は流石に飽きる。インド名に慣れていないせいか誰が誰かよく分からない、名前覚えられない問題。サルダール狂犬の息子もまた>>続きを読む

血の抗争(2012年製作の映画)

3.5

インド✕ギャング映画=ギャング・オブ・ワーセープル!
父子そして孫の代まで数世代に渡る血と暴力の大作。サルダールの女性の顔の握り方というか文字通りの潰し方。サルダールの妻強し、というか我が子に暴力的で
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悪魔の沼(1976年製作の映画)

3.0

ベイツ・モーテルならぬクロコダイル・ホテル

『悪魔のいけにえ』✕『サイコ』✕『クロール-凶暴領域-』=『サイコ』より早く死ぬ"主人公"、というより視点人物からの、トビー・フーパーらしいイカれ主人。他
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COWBOY BEBOP 天国の扉(2001年製作の映画)

4.0

アクションやべぇ!パーティーに招待

夢を見ているかのような2時間だった…!シートベルツの音楽と共にTVシリーズにも増して最高にキザでクールで渋スタイリッシュな海外っぽい雰囲気ありありで、アメリカのハ
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ストーミー・ウェザー(1943年製作の映画)

4.0

嵐に唄えば

至福の演奏シーンに素晴らしい歌と踊り、最高な音楽たちが彩る見事な黒人たちによるミュージカル映画!とりわけ終盤のショーシーンが最高に圧巻で無条件にアガるゴキゲンっぷり!本作を語るうえで製作
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青髭八人目の妻(1938年製作の映画)

3.5

パジャマとバスタブ

秀逸な脚本と軽快なルビッチ・タッチ、そして主演2人の魅力と化学反応で楽しめるロマコメの良作。とびっきり気の利いたアイデアが詰まっている。相手のことは徹底的に調べる銀行の社長と、倹
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ラヴィ・ド・ボエーム(1992年製作の映画)

4.0

パリに舞台を変えても変わらぬカウリスマキ節で描く貧乏芸術家たちの連帯と友情、そして恋愛

絵描き、物書き、音楽家(音書き?)…三者三様うだつの上がらないクソ主人公たち。互いに助け合うパリの売れない金無
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ジェニーの肖像(1947年製作の映画)

3.5

ファンタジックでロマンチックなラブ・ストーリー

"ひらめき"を得た画家。彼女が実在したかどうかではなく、彼にとって本物ならそれでいい永遠のミューズ。
キャンバス加工な映像から始まり語られるこの魔法の
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我等の生涯の最良の年(1946年製作の映画)

4.0

何もなかったかのように、戦争のことを忘れて日常に戻ることなどできるはずもない復員兵への理解と援助、そしてなにものにも勝る愛の力

社会復帰は難しい。待ち受ける過酷な現実、直面する社会問題に戦後の余波。
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アッシャー家の惨劇(1960年製作の映画)

3.0

ロジャー・コーマン✕ヴィンセント・プライス
異常に繊細な家系の気質、この家の血統。この家の恐ろしさが分かってないのね…!屋敷内のデザインよかった。

ティル(2022年製作の映画)

4.0

"他人事"から"私事"へ…息子エメットのために!ダニエル・デッドワイラーの熱演が引っ張る伝記映画

こんなに長く離れるのは初めて…愛息子エメット、シカゴを離れてミシシッピへと"ルーツを知る旅"。綿摘み
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荒馬と女(1961年製作の映画)

3.5

不適合者たち

"男らしさ"の次の時代へ…時代に取り残されつつある男の野蛮さ・粗暴さを描くような現代西部劇。人は死ぬのに大事なことを伝えない。老齢カウボーイのクラーク・ゲーブルと悲しそうなのに人を幸せ
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

4.0

"たかが学校"…だけどそのちっぽけな世界が全てな中学生という一番残酷な年頃に、分かち合える仲間と話を聞いてくれる大人がいること

"不登校"学校に行けなくなる理由は人それぞれあるけれど、子どものときに
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市子(2023年製作の映画)

4.0

"悪魔"?ただの恋人

役者・杉咲花のことを好きになってしまう作品。それくらい凄かった!他の役者陣も良くて、演者の力を感じた。
そして、あのラスト…。正直、こんな問題があるなんて知らなかった。もし自分
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俺らのマブダチ リッキー・スタニッキー(2024年製作の映画)

4.0

実在しない親友に乾杯!ピーター・ファレリー✕ザック・エフロン✕ジョン・シナ=最高!!

やがてウソがホントになるとき。空想と現実の境界が曖昧になっていき嘘を本当にすること、デタラメから救いと再生と愛の
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聖闘士星矢 The Beginning(2023年製作の映画)

2.5

諦めが悪い

踊りに来たのか?我らがマッケン、ハリウッドという宇宙への本格進出に向けた"プロトタイプ"!修行終わらずに戻るパターンは『スター・ウォーズ』を彷彿とさせる。そして主人公が単純。救いたいのは
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ロードハウス/孤独の街(2024年製作の映画)

3.5

痛快爽快!ファスト&ファニーそしてスピーディーなダムファン!!

ダグ・リーマン✕ジェイク・ギレンホール✕コナー・マクレガー=大の大人たちが大マジメにバカやってるバケーション・アクションスリラー!!!
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パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女(2020年製作の映画)

3.5

アクションの見せ方とアイデア、その幅や引き出しの多さにアッと言わされる韓国メジャー!

プロットとしては、ストリート版『トランスポーター』とも言える特送"逃がし屋(運び屋)"から、『グロリア』"子連れ
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.0

痛みがあっても人生は自分で決める

自分の足で立って、自分の人生の神になる=操ること。GOD"神"とDOG"負け犬"、女性を愛する男性と女装ドラァグクイーン、孤独と仲間・家族=犬ギャング団という属性の
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オール・ダート・ロード・テイスト・オブ・ソルト(2023年製作の映画)

3.0

あなたは土と水

=泥でできている。水には終わりも始まりもなくつづいて行く、川にも雪にもなってあなたの中にも。そして塩っぱい味に、雨降って地固まる。
バリー・ジェンキンス製作も頷ける内容、つまり美しい
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サンコースト(2024年製作の映画)

3.7

当事者じゃないと本当のことは分からない"全ての命は尊い"

どうか手遅れになる前に気付いて!後悔してほしくないから…そして、不器用に壊れた黄色い車は、いつも家族をどこかへ連れてってくれる(ex.『リト
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合衆国最後の日(1977年製作の映画)

3.5

手に汗握る緊迫の展開!
すべては"威信"のため?

核ミサイル9基。ただの脅しだと思うか?なら試してみるがいいさと言わんばかりに、バート・ランカスター演じる実に雄弁な主人公デルたちによるミサイル基地乗
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冷血(1967年製作の映画)

4.0

"動機の見当たらぬ殺人"

トルーマン・カポーティによる有名ノンフィクション・ノベルに基づくドキュドラマで、そこにフィクションならではのスリルやレポーター役を登場させることで、非常に掴まれ引き付けられ
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暗黒街の弾痕(1937年製作の映画)

4.0

真っ当な道を目指したのに

色濃いメッセージ性の出た社会派ドラマに考えさせられる。決して許さないレッテルを貼られたら終わり、先入観だらけで前科者に優しくない社会。そのせいで元犯罪者は犯罪を犯さざるをえ
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テイラー・スウィフト:THE ERAS TOUR(2023年製作の映画)

4.0

テイラー時代を彼女と生きるぼくら!今これからの時代を作っているのは、彼女だ

1989年生まれの最高に格好良くて美しくて超一流の表現者アーティストでありエンターテイナー=テイラー・スウィフトと同じ時代
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ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録(1991年製作の映画)

4.0

カーツ≒ウィラード≒コッポラ
=奥の奥、戻れない旅へ…

クワバ!クワバ!クワバ!資金繰りなど当初設定したよりずっとひどい状況へ…混乱を極めた映画製作の舞台裏に迫る。映画史上屈指の傑作に相応しい、時に
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カインド・ハート(1949年製作の映画)

4.0

"なんじ殺すなかれ"

教訓 : 油断禁物!下調べは用意周到に、最後の最後まで気を抜かずに"飛ぶ鳥跡を濁さず"

標的となるダスコイン家の役全員を演じたアレック・ギネス圧巻の一人8役でのカメレオンっぷ
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

2.0

厄介な暴力と共に、しつこく繰り返される男(ども)の甘ちゃんっぷりにいつまで付き合えばいいの!

非常〜〜にクドい作り。そのキャッチーは皆無でひたらすら鼻につく曖昧さや説教臭さは観客ウケ悪いと思う。私に
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