藤田武彦さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

藤田武彦

藤田武彦

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盲目のメロディ~インド式殺人狂騒曲~(2018年製作の映画)

3.2

オープニングとラストが象徴的。
大きな耳と目のウサギ。目印の近くに居る。
遠くから"弾"を撃って、動かすと、主人公に幸運が。。。

全編この調子で通してよいのでは。
なぜ評価が高いのか分からない。
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アップグレード(2018年製作の映画)

3.5

【皆もう"アップグレード"されていますよね?】
身体の中に埋め込まれた先端デバイス。
頭の中で声が聞こえる。
能力が拡大したように感じられるが。。。
操られているだけではないのか?

近いうちに現実化
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レイジング・ブル(1980年製作の映画)

3.5

【闘牛を越えて】
Raging Bull = 怒れる牡牛。闘牛。

オープニング。四角いリング。ロープが五線譜状に並ぶ中を、跳ねるデニーロ。まるで、聞こえないBGMに合わせて踊っているかのよう。闘牛と
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ふたりにクギづけ(2003年製作の映画)

3.0

一時も離れない相棒。
仕事場でも、Hの時でも。

恋の口説き方も、耳打ちしてくれる。
演技中は、いないことになっている。
映すのもNG。

こんな相棒、いたらどうします?


そんな相棒と離れるのも、
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オーロラの彼方へ(2000年製作の映画)

2.8

TVドラマを見ているかのよう。平日の午後に地上波で流れているのが似合っている。

バックトゥザフューチャー風。戻るのは通信だけ。設定は悪くないはずだが。。。

画面に力がない。カメラアングルに意図が感
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コンタクト(1997年製作の映画)

3.5

外宇宙から帰ってきた主人公。
公聴会で、宇宙船への信号がねつ造されただけ、と否定されてしまう。
宇宙船をまるごとハッキングして、芝居を見せただけだと。

「経験したのは確か」
「私の全存在が事実だった
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ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997年製作の映画)

3.2

渋い面構えに、スタイリッシュなBGM。シリアスな話かと思いきや、意外とコミカル。誰も死ななくてもテンションを保つのも良いところ。

海を目指す2人。赤い光の電灯がボーダーライン。
「話したいことがある
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ブラス!(1996年製作の映画)

3.0

ピート・ポスルスウェイトがよい存在感を出している。序盤から中盤にかけての指揮者っぷりと、終盤の老いた姿のギャップが目に残る。比べると、他のキャラが平坦に見える。

序盤からバンドを鳴らす。「オーケスト
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50/50 フィフティ・フィフティ(2011年製作の映画)

3.7

セス・ローゲンがいい味だしている。暗くシリアスになりがちな話を、朗らかに引っ張る。コメディ映画ではくどく撮られることもあるが、この作品はほどよいユーモアに仕上げている。


ジョセフ・ゴードン=レヴィ
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NINE(2009年製作の映画)

3.8

全てのカットが絵になる。

映画監督の主人公。
愛人と妻との間を漂いながら、映画を作る。
冒頭の言葉は作中の映画論だが、それがそのまま当てはまる。

たいてい、こういう言葉は、自身にはねかえってきて、
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マダム・イン・ニューヨーク(2012年製作の映画)

3.7

【バイリンガルになって、オープンに語る】

「英語で言うな、ぼけっ」

小説家の町田康は、英語反対だそうです。バイリンガルのために、才能の9割を使ってしまっているとのこと。

バイリンガル、話す側はよ
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search/サーチ(2018年製作の映画)

3.5

【今話している相手、誰? - なりすましの恐怖】

今チャットしているのって、誰?
他人の顔写真を使い、人物情報をサーチすれば、本人になりすましてチャットできてしまう。

ボーカロイドを使えば、電話だ
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.8

【全体主義を焼き尽くせ!】

火炎放射器が壮観。全体主義の、ナチスの参謀たちを焼き尽くす。そして、70'sの若者たちを。単純に銃やナイフで倒すのではなく、美的な表現として怒りの表明となっている。
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硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)

2.5

邦画より洋画の方が面白い映画が多い、と感じていた。海外の監督が、日本の役者で撮ったらどうなるか。残念ながら、失敗作だった。

しかしこれは、役者のせいではない。役者は迫真の演技をしている。脚本がシチュ
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セルピコ(1973年製作の映画)

3.0

警察組織の内部の不正に迫る主人公。大勢に迎合せず、脅しに屈せず、一匹狼の道を貫く。

しかし、大勢に対するアンチテーゼを体現している雰囲気はあるが、残念ながら印象に残らない。主人公が筋書きのお使い、記
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.3

今は まるで心配事が日常に溶け込むよう
ああ 僕は昨日を信じるさ

シンガーの主人公が、ビートルズのイエスタデイを弾く。
「いい曲ね。誰の曲?」
「ビートルズ」
「それ何??」


皆知っているはずな
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ハリー・ポッターと炎のゴブレット(2005年製作の映画)

3.5

ハリー・ポッターシリーズ、恋愛要素はなかったのだが、本作で初めて登場。ハリーとハーマイオニーがくっつくのか?

早く声をかけて~!

その他のシーンは、シリーズを観てきた人にとっては、おなじみのもの。
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プロデューサーズ(2005年製作の映画)

3.5

【全体主義をおちょくるコメディミュージカル】

脚本家を雇い、俳優を動かすプロデューサー。彼が刑務所の中に入るシーンが印象的。暗い背景に赤い光。鉄格子から出ずに、歌う。ある日突然上から任命され、職務に
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タイタンズを忘れない(2000年製作の映画)

3.9

力強く明るいトーンに貫かれている。悲劇も襲うが、揺るがない。観て明るい気持ちになれる、現役世代とOBへの応援歌。

デンゼル・ワシントンが、黒人コーチ役を熱く体現。高圧的とも言える指導スタイルだが、陽
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ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(2004年製作の映画)

4.0

敵役が1人だった前作までに対して、複数存在。戦う相手が分散し、山場の盛り上がりを作りにくくなっている。

それには理由があります。4人は、
殺し屋 / 仇 / 辛口 / 狼、と敵役ですが、
善人 /
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トラフィック(2000年製作の映画)

3.1

【指示された職務を越える】
終盤まで、麻薬問題の現場を描いている。それが、ラスト直前になり、職務をどう越えるかという、言葉にできない生き方の問題に転換する。

転換点は、長官の記者会見。任命された職務
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ロード・オブ・ドッグタウン(2005年製作の映画)

3.1

ハイコントラストな映像に手持ちカメラ。若いエネルギーをビビッドに、ドキュメント風に切り取る画面。しかし、実はあまり活きていない。画面に見合った激しい展開かと思いきや、意外と何も起きていない。

70年
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ナイロビの蜂(2005年製作の映画)

2.5

失敗作。代わりに名作「シティ・オブ・ゴッド」を観てください。

「シティ」のフェルナンド・メイレス監督の次作。本作では、銃社会から、言葉による闘いへテーマが進化。それに伴い、アップテンポからダウナーへ
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スノーデン(2016年製作の映画)

4.0

【政府が電話、PC、インフラ全てをモニタする世界】

会議室でのボスとの対峙がスゴい。

部屋全体から声が聞こえてくる。
壁一面に大写しになるボスの映像。
さらに、顔がせり出してくる。

一歩も退かず
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ハリー・ポッターと秘密の部屋(2002年製作の映画)

4.0

【自分だけに聞こえるささやき声】
壁から声が聞こえる。友人たちに確認しても、聞こえない、と答える。おかしく思われるから、という理由で、先生に伝えられない。

似たような経験をしたことがあります。マンシ
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息もできない(2008年製作の映画)

3.0

【暴力の再生産をどう止めるか】

言葉の暴力も、再生産される。主人公が女子高生に「ブサイク」と言うと、子供も真似して「ブサイク!」と汚い言葉を投げつける。


体育会のしごきと似ている。新入生はやられ
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シティ・オブ・ゴッド(2002年製作の映画)

4.1

スタイリッシュな美しい画面と、飛び道具社会に対するアグレッシブな批評表現が融合した名作。

手持ちカメラで躍動感のある画面。
カットもテンポ良い。

色調も新鮮。
抗争からダンスホールへシーンが変わる
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ハイ・フィデリティ(2000年製作の映画)

3.2

実は、イアンとの対峙が物語の中心。
上の階の住人。天井から音が聞こえてくる。寝室の中でも。

この人物、「ショーシャンクの空」の主人公に似ている。
あちらは監獄の中が舞台。壁を通って出入りする人物。
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グラディエーター(2000年製作の映画)

4.0

【真の敵と戦う】
力のこもった重厚感のある傑作エンターテイメント。

ホアキン・フェニックスが、狡猾な強さと脆さをあわせ持つ、複雑な人物を好演。
戦いの前に隠れて、ペン状の武器で左胸を刺す。
イヤです
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ハリー・ポッターと賢者の石(2001年製作の映画)

3.9

ヴォルデモート。
その名を呼ぶことができない、とされている存在。
赤く光る石の力を必要とする。

でも、実はその名を呼ぶことはできるんですね。
また、赤い光の力を求めなくても、上手くいくことはある。
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