Yutakaさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

バービー(2023年製作の映画)

3.7

面白かったです。面白かったけど、期待してた以上のナラティブはそこには無かったのが少し残念だった。なんせこれまで新鮮な語り口でフェミニズムを描いてきたグレタ・ガーウィグの作品だから、かなり期待値は高かっ>>続きを読む

ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日(2013年製作の映画)

3.7

脳死で見れる10年前くらいのコメディ見たいな〜と思って、ハズレのないセス・ローゲンとジェームズ・フランコのコンビのこれ見ました。全員本人役で出てるのが面白くて、色んな内輪ネタが反映されてるのが分からな>>続きを読む

ヒューマンネイチュア(2001年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

チャーリー・カウフマン脚本、スパイク・ジョーンズ製作でミシェル・ゴンドリーの長編デビュー作という何とも豪華な布陣の本作。シュールでオフビートでシニカルな映画でまんま自分好みの作品だった。
毛深すぎる女
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RRR(2022年製作の映画)

5.0

うわ〜これ絶対去年映画館で見とくべきだったな。去年見てたら絶対年ベスに選んでた。ちょっと有り得ない位面白かったです。多分インド映画見るのもこれが初めてで、デフォルメされたイメージがあって今まであんまり>>続きを読む

オアシス:ネブワース1996(2021年製作の映画)

4.0

念願のリアムまで1週間切ってるので、留学中で観れなかったこれを見た。オアシスは他の人たちと同じように俺にとって青春のバンドで、高一の時なんかどれだけ聴いたか分からない。部活の最後の試合の直前もオアシス>>続きを読む

ハート・オブ・ストーン(2023年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

ガル・ガドットが個人的フェイバリットなのでみた。やっぱり彼女が出てるだけで画が持つから凄い。
面白アクション映画に必須なアホ設定でビッグバジェットはどっちも揃っていて全然楽しめたんだけど、ネトフリ配給
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マルコムX(1992年製作の映画)

4.3

3時間越えの長尺にビビって中々手を出せてなかったけどようやく見れました。スパイク・リーが撮る伝記映画どうなるんだろうと思ってたけど、スコセッシっぽいテンポの良さ+重厚感のある語り口にスパイク・リー独特>>続きを読む

ポエティック・ジャスティス/愛するということ(1993年製作の映画)

3.5

『ボーイズンザフッド』のジョン・シングルトン監督の2作目で主演は2pacとジャネットという激強カップル。そんな本作、『ポエティック・ジャスティス』は後にケンドリックがジャネットの"Any Time,>>続きを読む

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

ジェンダーバイアス、環境問題、資本主義を上手くコケにした作品だったけどそれに尽きるというか、言説の巧さはあるけど映画的な巧さはあまり無い。
おそらく1番のアクション的な見せ場になりうる海賊の襲撃シーン
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.5

個人的にはGotG最終作にして最高傑作かな〜。何だかんだ10年弱リアルタイムで付き合ってきたシリーズだから流石に感慨深いものがある。完結させてくれてガンまじありがとうだわ。
冒頭Creepから始まる超
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.0

物心ついた頃からずっと自分の世界に存在するミッションインポッシブルとトム・クルーズ。何だかんだミッションインポッシブルを映画館で見るのは本作が初めてだったんだけど、やっぱりこのシリーズは映画館で見るの>>続きを読む

グロリア(1980年製作の映画)

3.6

カサヴェテスでいちばん有名で売れた映画なんだろうけど、個人的には今の所カサヴェテスで1番低い評価。全然面白いし良い映画なんだけど。『レオン』にも引用された大人と子供の逃避行のプロットはめちゃくちゃ魅力>>続きを読む

ラヴ・ストリームス(1983年製作の映画)

5.0

カサヴェテスが放つ渾身の、事実上の遺作。こんなにリッチなカットの連続を映画館で見れたことに感激。本物の映画。この映画はまさに一言では形容し難い映画で、愛の在り方を説いている訳だけど、ここで最終的に帰着>>続きを読む

アメリカの影(1959年製作の映画)

3.7

画がカッコよすぎて延々と見てられる気がした。50年代後半のアメリカを全編ロケーション撮影、即興演技で捉えたカサヴェテスの処女作にしてインディペンデントフィルムの父とも言える作品。ジャームッシュなんかへ>>続きを読む

ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

3.7

これくらい真っ直ぐなバカで面白いファンタジー映画久しぶりに見たかも。ダンジョンズ&ドラゴンズ知らなくても全年齢楽しめる最強の娯楽映画だと思う。
コメディシーンがノイズに感じず、しっかり映画の軸として機
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

4.2

同性愛を糾弾される修道女の物語で、プロットだけ聞くとちょっとお堅い感じかなと思う。だけど、そこはヴァーホーヴェン。相変わらずの即物的な手法、変態性出まくりで、このテーマをこんな描き方できる事に驚いた。>>続きを読む

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

観る環境や精神状態にも左右されるような作品だと思った。内省モードで感受性ビンビンの時に映画館とかで観たらもっと沁みると思う。フランコ独裁政権を暗に批判する作品で、検閲を突破する為にメタファーだらけにな>>続きを読む

search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.8

前作ほどじゃないけど今作も流石の面白さ。プロットの妙は前作ほどには感じられなかったけど、サスペンスの持続は前作以上だった気がする。『Euphoria』、『The Last of Us』でブレイクしたス>>続きを読む

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

とんでもない傑作。だけど、これがPart 1だとは思わなかったのでラストは面食らったから、自作で『エンドゲーム』のような完璧な大団円を迎えると信じてこの点数。本当は満点付けたいくらいだし、アニメーショ>>続きを読む

スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

4.5

再鑑賞
空前のマルチバース旋風が吹き荒れるこの時代の先駆けとなった作品にして、最も簡潔に無駄無く描く事に成功している作品。余計な説明を排除したシンプルなマルチバース観が最高すぎる。
ヒーローのオリジン
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ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

とてつもない規模感の話を山小屋という隔絶された場所で力技で進めてく感じがシャマランだった。正直ラストの風呂敷の畳み方は頂けなくて、尻すぼみ感は否めないけど、序盤から中盤にかけてのサスペンス演出は流石シ>>続きを読む

死霊のはらわたIII/キャプテン・スーパーマーケット(1993年製作の映画)

4.5

この映画を一言で表すなら"クソ面白い"。これに尽きるかもしれない。前作で確立させたアッシュというキャラクター像をより誇張して過大解釈した結果生まれた超アホコメディ。完全にコメディに振り切ってて、三部作>>続きを読む

奇跡(1954年製作の映画)

3.6

初ドライヤー。確かに神がかっていて至宝のような作品である事はひしひしと感じた。それは圧倒的な撮影美によるものが大きい。白を基調としたモノクロームの映像は淡い現実を思わせる。プロット自体は典型的な信仰に>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

自分はイノセントな感情を思い出させてくれるソフィア・コッポラの『Somewhere』が大好きで、本作は父と娘の関係を描いたという点や、父親の孤独や虚無感を娘との交流を通して表現するという点ではかなり似>>続きを読む

デッドプール2(2018年製作の映画)

3.7

そういえば見てなかったな〜と思って見たけど、たった5年前くらいの作品なのに随分昔に感じる。最近のアメコミ映画はマルチバースと苦闘しつつ、ポリコレや環境問題などを巧みに劇中に潜ませなければならないという>>続きを読む

ビデオドローム 4K ディレクターズカット版(1982年製作の映画)

4.4

2年ぶりくらいに見たけど今回はちゃんと面白かった。クローネンバーグにすでに沼ってるってこともあるけど。相変わらず話はよく分からないけど、スクリーンで見るクローネンバーグのボディホラーは最高すぎた。『裸>>続きを読む

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

ちょっと面白すぎちゃった。IMAXレーザーで見て正解。何年も待ち続けたフラッシュが巨大なスクリーンを縦横無尽に駆け抜ける。そこにバットマンやワンダーウーマンが合流するOPの戦闘シーンはマジで鳥肌もんだ>>続きを読む

マッドゴッド(2021年製作の映画)

3.6

天才フィル・ティペットが構想30年をかけて作ったストップモーションアニメ。話という話は無いけど、彼が考えるアポカリプスを余すこと無く見れて面白かった。何処かに辿り着いたら、そこからまた違う何処かへ派生>>続きを読む

マッシブ・タレント(2022年製作の映画)

3.7

ニコラス・ケイジ好きなら100%楽しめる超クオリティの高いファンムービーと言っても過言では無い。思う存分ニコラス・ケイジがニコラス・ケイジしてて超楽しい。やっぱりあのオーバーアクトは彼の専売特許みたい>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.4

物事の複雑さを巧みな脚本で表現した傑作。結局のところ、人の心は他人には完全に理解し得ない。表面にだけ浮かび上がった事象はただ形を保っているだけで、そこに密度は無い。その事象を他人が掬って分かった気にな>>続きを読む

食人族4Kリマスター無修正完全版(1980年製作の映画)

3.9

ただの悪趣味映画なんかじゃなくて寧ろ崇高ささえ感じて中々無い映画体験だった。それに上手い具合にメタ構造で作られているから、こちら側も何か不安になって困惑するし中々一筋縄にはいかない作品でびっくり。しっ>>続きを読む

アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

3.2

VFXと脚本が追いついていないんだろうなと改めて思わされる駄目っぷり。VFXなんかホントちゃっちくてネトフリ製作のC級SFかな?っていうくらい。唯一良かった点として量子世界のキャラクター達は個性的で面>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

寡作なトッド・フィールド監督の16年振りの作品は、キャンセルカルチャーの歯痒さや、現代社会が抱える"正しさ"の厄介さに真っ向から向き合った挑戦的で切実な傑作。かなり難解でもあるし、複数回鑑賞しないと分>>続きを読む

オー・ブラザー!(2000年製作の映画)

4.2

『オデュッセイア』を下敷きにしているだけあって、笑えるロードムービーな一方でコーエン兄弟の死生観や神話的な運命論が語られるのがコーエン兄弟らしくてめちゃくちゃ最高。
さらに、当時の南部で育まれたルーツ
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スーパーフライ(1972年製作の映画)

3.5

話は何て事無くてそんなに面白い訳じゃないけど、まず問答無用でカーティス・メイフィールドのサントラがやっぱりカッコよすぎる。この映画より先に聴いてたわけだけど、ちゃんと映像にバッチリハマっていてソウル最>>続きを読む