touchさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

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To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

3.5

"幸運が訪れたことに気づかないバカもいる"
* * *
KADOKAWA様の招待で試写にて
良き母、良き人間でありたいと願いつつも簡単に抜け出せないアルコール依存の沼。
宝くじ高額当選で人生の歯車を狂
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

3.9

試写にて
過去があって現在があり、現在があって未来がある…"DC映画の転換点"として申し分ナシの快作!
内容についてはまだ触れられませんが「劇場でもう一度観たい!」と思わせてくれる超ド級エンタメ作品で
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

4.2

"言葉がない場所にただあるのは沈黙"
* * *
間違いなく映画史に残るであろう大傑作!!
赦すか、戦うか、去るか…極限状況下での話し合いの末、辿り着いた彼女たちの決断に涙せずにはいられない。
「次世
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冬の旅(1985年製作の映画)

4.3

"モナと呼んで"
* * *
隷属を拒み自由を求める旅のモンタージュ
結末から始まる大胆な構成が常に悲劇を予感させる。
ドキュメンタリーとフィクションを自在に往来してきたアニエス・ヴァルダ監督ならでは
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パリ、18区、夜。(1994年製作の映画)

3.9

"たんと悪さしておいで"
* * *
柔くて傲慢で残酷で愛おしい…街群像劇の傑作。
自由で華々しい90年代初頭のパリ、そのイメージの裏側で蔓延る「暴力と搾取」をドライな視点で冷淡に切り取って見せる。
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.1

"これが理想的な世界?"
* * *
シリーズのフィナーレに相応わしい感動作。
脇役も含めたキャラクターの心の機微、正義・悪の二項対立ではない複雑に絡み合う関係性に物語の奥行きがある。
誰もが完璧では
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私、オルガ・ヘプナロヴァー(2016年製作の映画)

3.9

"サイコパスでも私には見識がある"
* * *
23歳で処刑されたチェコスロバキア最後の死刑囚オルガ…彼女はいかにして犯行に至ったのか。
断片的に描かれる彼女の暮らしぶりは真偽定かでなく、冷徹なショッ
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.7

"唯一の希望、それは死による解放さ"
* * *
期待通りの面白さだった。
2Dゲームを意識した横スクロールや三人称視点カメラワークなど歴代ゲーム作品をリスペクトしつつ、映画オリジナルの世界観の広げ方
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レッド・ロケット(2021年製作の映画)

3.9

"人生はスウィートだな"
* * *
珠玉のクズ映画!
口八丁手八丁で大麻を売りさばき未成年をグルーミング、隣人を利用してピンチには見捨てる…やる事なす事大体最悪、同情し難いゲス男なのに、なぜか再起を
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午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

3.7

"あなたが私を好きなこと 今ならわかる"
* * *
寄り添う人肌の温かさが癒す傷もあれば、時間だけが癒してくれる傷もある…喪失と受容を描くミカエル・アース監督作。
.
80年代パリのアーカイブ映像が
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あの夏のアダム(2019年製作の映画)

3.8

"あれはニュージャージーだ"
* * *
とても良かった。
クィアパーティで出会ったレズビアン女性に対してシス男性でありながらFtMと偽ってしまった少年の葛藤。
「ワンハリ」で脚光を浴びたマーガレット
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パリタクシー(2022年製作の映画)

3.6

"美しき旅路だった"
* * *
崖っぷちタクシー運転手の人生の危機…が霞んでしまうほど壮絶な過去をもつ老婦人の足跡を辿る旅。
彼女の回想を再現ドラマでじっくり見せる一方で、運転手の身の上話はかなり薄
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ジョージア、白い橋のカフェで逢いましょう/見上げた空に何が見える?(2021年製作の映画)

3.5

"恋に落ちるとは心配になること"
* * *
道で偶然出会った男女が恋に落ちるも呪いで姿を変えられてどこまでもすれ違う…
そんな突飛な設定をつい忘れてしまいそうになる独特の空気感。悠然と時が流れていく
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アルマゲドン・タイム ある日々の肖像(2022年製作の映画)

3.4

"戦い続けろ"
* * *
試写にて
12歳の少年が知った世界のこと。
80年代NYを舞台にジェームズ・グレイ監督の幼少期が投影されている。
.
自分の特権性を自覚して差別を強く拒む…「高潔な人であれ
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ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

4.4

"嫌なこと言うやつはもっと嫌なやつであってくれ"
* * *
舞台挨拶付き上映で。ぐちゃぐちゃに泣いてしまいました…🥲
.
感受性豊かな新世代の大傑作。
「傷つくこと・傷つけること」に敏感であるがゆえ
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帰れない山(2022年製作の映画)

4.1

"人生には時に帰れない山がある"
* * *
試写にて
「人生は山登りに似ている」という言葉があるが、まさにそれを体現する映画だった。
.
厳しくも美しい山…そこはある者にとっては訪れる場所であり、あ
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名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)(2023年製作の映画)

3.5

"子どもの言葉で考えが変わることもある"
* * *
敵も味方も八丈島に大集合!
世界規模の権謀術数が錯綜するスパイスリラー色の強い作品に。
黒の組織や潜入捜査官などキャラクターが大量登場、相互関係を
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アダマン号に乗って(2022年製作の映画)

3.6

"誰もが自分のことで忙しすぎる"
* * *
セーヌ川のほとりに浮かぶデイケアセンター「アダマン号」に集う人々のイマジネーション豊かな交流、知識や技術をシェアしながら個を認め合う姿を静かに見つめる。
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.3

"音楽に感情の限界はない"
* * *
とてつもない傑作!
「キャリア最高の演技」と称されるも納得、ケイト・ブランシェットの凄まじい怪演に圧倒されっぱなしの2時間半。ずっと脳を揺さぶられる。
.
クラ
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.4

"生きたい場所で生きろ なりたい人間になれ"
* * *
大傑作!!
見つめる視線、見つめ返す視線…「目は口ほどに物を言う」というがまさに「眼差し」がすべてを物語る。
ひとの眼がもつ引力、言外のメッセ
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せかいのおきく(2023年製作の映画)

3.7

"なあ せかいってことば、知ってるか"
* * *
完成披露試写にて
白黒の時代劇だが、基本はコミカルな語りで間口の広そうな作品。
.
江戸の街で糞尿を回収していた汚穢屋(おわいや)を通して市井の人の
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ガール・ピクチャー(2022年製作の映画)

4.1

"運命の出会いなのに なぜ目を背けるの"
* * *
大傑作!今年ベスト級に好きな作品!
ガールズトークのリアルな空気感、時にぶつかりながらもハグで互いを癒し合うシスターフッドに感動…。
.
男性たち
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.5

"世の中は必要なもんだけで回ってるわけじゃねぇ"
* * *
「こんな村いやだ…」と思わず逃げ出したくなる人生どん詰まりヒューマンサスペンス。
『流浪の月』でのやさぐれ演技を更新する横浜流星の怪演!
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セールス・ガールの考現学/セールス・ガール(2021年製作の映画)

3.6

"何を配達してるの? 医薬品と…臓器"
* * *
モンゴル映画のイメージを良い意味で裏切る革新的な作品。
音楽やファッションなど海外カルチャーの取り入れ方、アート演出の大胆さに驚かされる。
人との出
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テトリス(2023年製作の映画)

4.0

"名作は国境を越える"
* * *
面白かった!
超有名ビデオゲーム「テトリス」の販売権をめぐる熾烈な駆け引きと裏切り。まさかの実録サスペンス。
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一介のビジネスマンがアメリカ・ソ連・日本と世界を飛
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茶飲友達(2022年製作の映画)

3.9

"正しいことだけが幸せじゃない"
* * *
高齢者の売春斡旋ビジネスが寂しさを紛らす拠り所やセーフティーネットとしてまるで擬似家族のように機能していくが…。
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母と娘の軋轢、シングルマザーの閉塞、
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.7

"生きることなく人生を終えたくない"
* * *
単調なお役所仕事の日々に心が麻痺した男、余命宣告されて向き合う人生の幕引き。
取り戻す情熱の源が「紳士への憧れ」という幼少期の願望なのがなんともイギリ
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The Most Dangerous Year(原題)(2018年製作の映画)

4.0

"我々はどうやってお互いを守り合っていこうか?"
* * *
トランスジェンダー映画祭にて
「性自認に基づくトイレ利用を制限すべき」という運動に立ち向かう人々の姿。
日本でも女性用トイレについて様々な
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

3.8

"ビジュ爆発してる"
* * *
非正規雇用やワーキングプアの閉塞、若者のリアルな悩みを織り込んだ日常パートのオフビートな会話はさらに磨きがかかっている。
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画的な派手さは控えめ(コロナ禍で大人数の
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

3.9

"俺は計画を立てる役だ 計画ならもうあるけど?"
* * *
"RPGの原点"といわれるTRPGが基なだけあって王道の冒険活劇に。
アイテムや地名などカタカナ固有名詞の嵐だが覚える必要は一切無し。
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長ぐつをはいたネコと9つの命(2022年製作の映画)

3.8

"死は誰しも必ず訪れる"
* * *
観る前はメルヘンファンタジーを想像していたが、死生観やコンプレックスと向き合うなかなかシリアスな物語だった。
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「命が9つある」と余裕をかますも、いよいよ残機が
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AIR/エア(2023年製作の映画)

3.9

"靴はただの靴だ 誰かが履くまでは"
* * *
ワーナー・ブラザース映画様の招待でひと足お先に。
1984年ロサンゼルス五輪の熱冷めやらぬアメリカ、不振にあえぐNIKE社バスケ部門の危機を救った名作
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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

3.9

"人は避けたいことと出遭うものだ"
* * *
「ボーダー 二つの世界」のアリ・アッバシ監督、衝撃の問題作。
聖地マシュハドで売春女性ばかりを狙った連続殺人事件が発生。
真相を追うジャーナリスト女性と
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.5

"裏切り者には死を それが私の仕事です"
* * *
毎度お約束の戯画的な台詞回しに「実相寺アングルってのはこうやるんだ」と手本を示すようなカメラワーク、アナクロな演出の数々…
「特撮オタクの夢」的こ
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Stranger at the Gate(原題)(2022年製作の映画)

3.8

"大量殺人 その悲惨さについて見聞きすることはあっても まさかそれを企てる人が同じ家いるとは思わない"
* * *
アカデミー賞短編ドキュメンタリー部門ノミネート。
退役軍人がイスラム系コミュニティセ
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エレファント・ウィスパラー:聖なる象との絆(2022年製作の映画)

3.3

"神からの贈り物だと思う"
* * *
時に人間の生活を脅かす存在として恐れられる象。彼らと密接に暮らす者にしか分からない実態、種を超えた絆や愛情の形を丁寧に捉えている。
オスカー短編ドキュメンタリー
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